夢から覚めるなら殺して〜虐待を受けてきた白狼、天才科学者はなんとか助け出すが、歪んだ性知識と無知な性知識、いつになったら幸せになれるの?

モスマンの娘

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31.番う軌跡

897.ロイズ来襲 (sideシバ)

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「アキラもバスターさんも年上じゃないですか?だから遠慮してるんじゃないかな?
アキラなんかめちゃくちゃ保護者感が拭えないし、普段は僕がアキラを面倒みてるけど、いざって時はアキラが僕を守ってくれる。
バスターさんはシバさんよりずっと年上なんでしょ?だから甘えられないとか?素直になれないみたいな?」

「いや…ずっと年上ってこともないけど、まぁ俺がペーペーの冒険者時代からバスターさんに面倒見てもらってたし、生き方も戦い方も教えてもらったし……ああぁぁ、確かに全然俺ってバスターさんに頼りにされてない雄だ!」


そりゃそうだ!自分でなんでもできちゃうバスターさんが、強くて綺麗でかっこよくて完璧なバスターさんが俺を求めたりしないよね


「僕たちは恋人に認められたくて必死だけど…生きてきた年数も経験も年上の恋人の方があるから、結局は敵いませんよね?
はぁ…強くなりたい」

「そうだね…俺はどうしたらいいんだろう、バスターさんは俺には何も求めないし、好きにしてたらいいって言ってくれるけど…どうしたらいいんだろう」

「ふふっ…シバさん、いい傾向なんじゃないですか?そうやって僕たちは考えることしかできないから、優秀すぎる恋人のためになることを考え続けることしかできないから…
この前の教訓が生かされてますね?」


悩む俺にジョン君がニヤニヤした顔をしてくる、もう…先輩ヅラしちゃってさ!でも、そうだね…俺たちは日々努力していくしかなくて


「あぁ~、今日もアキラは飲んでくるのかな?せっかく明日は祝日で休みなのに、二日酔いで半日寝てるのかな…はぁ、とりあえずお風呂の用意とスポドリ冷やしておいて…
マサトさん来るかな?マサトさん上がると長いからなぁ…谷口さんはいいけど」


マサトさんって社長だよね?あのめちゃ怖い切れ者社長と、普段はそんな砕けた感じで接しているの?
ジョン君の裏事情をちょっとだけ垣間見ながら、お互い頑張ろうねって言い合って帰路についた。


============

俺はジョン君に倣って、お風呂の準備とスポドリとバスターさんのお気に入りのハーブティーも用意し、バスターさんの帰りを待っていると、ガンガンっと玄関をかなり乱暴に叩く音がした。

何?バスターさんがお気に入りの金のドアノッカーあるでしょ、使えよ、誰だよ!!


「お~い、シバ公、飼い主様のお帰りだぞ!
ほらっ、さっさと開けろよ!気が利かねえなあ…アハハ、えらく可愛らしい家になっちまったなバスター!シバ公の趣味か?
あいつに似合ったファンシーで少女趣味な家だこと!アハハ!!」

「あぁ?ロイズ…はぁ?えっと…」


ド失礼な声の主の後ろから微かにバスターさんの声がする。
何?バスターさん、お客さん連れて帰ってきたの?


ガチャリっと玄関を開けると、そこにはバスターさんと同じくらいに大きな体にムキムキマッチョな二の腕、浅黒い肌、頭はツルツルなのに髭は黒黒と口周りを全部かくしている。
ギョロリとした目にニヤリっと笑うと黄色い歯が見える…この人は…


「ロイズさん、お久しぶりですね…バスターさんおかえりなさい、なんですか?珍しいですね潰れちゃったんですか?」


元バスターさんとバディを組んでいたロイズさんに、バスターさんは肩を抱えるように連れてこられてる。
目は半分は閉じかけてるし、だらりと頭も垂れている。こんなバスターさんは本当に珍しい…


「おい!送ってきてやったんだから、茶くらいだせよ!シバ公…はぁ、中も可愛らしいなぁ?ピカピカじゃねぇか、お前がせっせと綺麗にしてるんだよな?御苦労なこった!」


ただ俺はこの人があまり好きじゃない!めちゃくちゃザ冒険者って感じの人で、とにかく粗野なんだよ!
かっこよくてスマートなバスターさんとは大違いなんだよ、この人は…それでも


「ありがとうございます。中に入ってください、お茶でよろしいですか?」

「酒があるなら酒がいい!ほらっ、バスター起きろって、まだ飲むぞ!可愛いペットのワンコがお酌してくれるぞ!」


バスターさんを起こすなよ、もうそのまま寝かせてあげてよ!ため息を付きながら、家にある買い置きのワインを出していった。
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