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31.番う軌跡
928.懲罰人事 (sideシバ)
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「っということで、明日からは出勤していただかなくて結構です。
新しい配属先は一週間後だが、それまでにいろいろと準備もあるでしょうから、好きなだけ有給を使ってください、まぁ…新しい配属先はなかなか有給は取りにくそうですから」
「そんな…なんで私が異動なの?しかも……倉庫勤務なんて……酷すぎます!
なんなんですか?この人事はありえない!私の持っている資格や経歴を見てのことですか?」
バスターさんの執務室に呼ばれれば、そこにはもうキティさんがいて、ニヤニヤと嫌らしい笑みで口元が我慢できないように歪んでいた。……貴方は今最高にブスですよ!って教えてあげたい
バスターさんの執務机の前に俺達を立たせると、キティさんの異動の沙汰を伝えて、一枚の紙を机の上にパンッと置いていった。
そして、キティさんは顔を真っ赤にして紙を掴みかかる勢いで手にすると、バスターさんにヒステリックに食ってかかる…
「えぇ、存じ上げております。事務系資格からIT系、更に語学系のスキルまで…
惚れ惚れするスキルに学歴も素晴らしい…
だがっ、これはいわゆる懲罰人事ですよ、キティさん?」
「はっ?何?この前の医務室でしてたことの罰ですか?
それなら普通は雄の方が責任をとるでしょ!なんで雌の私が罰せられるなんて…そうっ、そうよ!所長、私は無理矢理にやられたんです。アレはセクハラよ!所長が来てくださらなかったら、強姦されてたかもしれない!キティ怖かったぁ!!」
「はっ?ありえませんよ、なんで俺が貴方を?
マジでないです。全然タイプじゃない、それに貴方はなんか臭いし…」
「シバ!とりあえず、お前は黙ってなさい!!」
ありえなさ過ぎて、つい本音が口から漏れていた。キティさんの射り殺すような視線を感じるけど…本当のことだから仕方ないです。
「キティさん、まず今回の懲罰は貴方がシバに危険な薬品を混入した物を食べさせたことに対するものです。貴方がシバに渡した弁当から危険な薬品が検出されました。」
「アレはキティが惚れ薬だと勘違いしたもので!わざとじゃ…」
まだその言い訳をしますか、どんな惚れ薬を使ったら毒と混乱の効果が付くんだよ!
今度は俺が目を泳がせているキティさんを睨み返していると、バスターさんが黒くて小さくて明らかに毒物の入ってそうな小瓶を机に置いた。
「ほぅ…この禍々しい見た目の小瓶が惚れ薬だと間違いますか?全く同じ薬品構造式が検出されて間違いなくこの薬らしいですよ、アキラさんがすぐに解析してくださいました。」
「えっ?あの…私が購入した物は、それとは見た目が違って…あのっ…」
「そうおっしゃるなら警察に持っていきましょうか?シバの残した卵焼きは証拠品として保管してありますからね、過失とはいえ毒物を混入したのですから家宅捜索になるでしょうし、そうなればキティさんの入手経路もわかるでしょうから…シバもそれでいいか?」
「えっ!はい、もちろんです。事情聴取とかにも協力しますし、弁当を押し付けられたやりとりも目撃者はたくさんいます。」
キティさんの顔色が見る見ると悪くなっていく、唇は小さく震えている。バスターさんは淡々としているけど、絶対にめちゃくちゃ怒っているのがわかる…俺ですらなんだかピリピリ感じる。
「さてとっ、しばらく訓練所は騒がしくなるかな?現場検証とかもあるだろうし…」
「あのっ、わかりました…」
新しい配属先は一週間後だが、それまでにいろいろと準備もあるでしょうから、好きなだけ有給を使ってください、まぁ…新しい配属先はなかなか有給は取りにくそうですから」
「そんな…なんで私が異動なの?しかも……倉庫勤務なんて……酷すぎます!
なんなんですか?この人事はありえない!私の持っている資格や経歴を見てのことですか?」
バスターさんの執務室に呼ばれれば、そこにはもうキティさんがいて、ニヤニヤと嫌らしい笑みで口元が我慢できないように歪んでいた。……貴方は今最高にブスですよ!って教えてあげたい
バスターさんの執務机の前に俺達を立たせると、キティさんの異動の沙汰を伝えて、一枚の紙を机の上にパンッと置いていった。
そして、キティさんは顔を真っ赤にして紙を掴みかかる勢いで手にすると、バスターさんにヒステリックに食ってかかる…
「えぇ、存じ上げております。事務系資格からIT系、更に語学系のスキルまで…
惚れ惚れするスキルに学歴も素晴らしい…
だがっ、これはいわゆる懲罰人事ですよ、キティさん?」
「はっ?何?この前の医務室でしてたことの罰ですか?
それなら普通は雄の方が責任をとるでしょ!なんで雌の私が罰せられるなんて…そうっ、そうよ!所長、私は無理矢理にやられたんです。アレはセクハラよ!所長が来てくださらなかったら、強姦されてたかもしれない!キティ怖かったぁ!!」
「はっ?ありえませんよ、なんで俺が貴方を?
マジでないです。全然タイプじゃない、それに貴方はなんか臭いし…」
「シバ!とりあえず、お前は黙ってなさい!!」
ありえなさ過ぎて、つい本音が口から漏れていた。キティさんの射り殺すような視線を感じるけど…本当のことだから仕方ないです。
「キティさん、まず今回の懲罰は貴方がシバに危険な薬品を混入した物を食べさせたことに対するものです。貴方がシバに渡した弁当から危険な薬品が検出されました。」
「アレはキティが惚れ薬だと勘違いしたもので!わざとじゃ…」
まだその言い訳をしますか、どんな惚れ薬を使ったら毒と混乱の効果が付くんだよ!
今度は俺が目を泳がせているキティさんを睨み返していると、バスターさんが黒くて小さくて明らかに毒物の入ってそうな小瓶を机に置いた。
「ほぅ…この禍々しい見た目の小瓶が惚れ薬だと間違いますか?全く同じ薬品構造式が検出されて間違いなくこの薬らしいですよ、アキラさんがすぐに解析してくださいました。」
「えっ?あの…私が購入した物は、それとは見た目が違って…あのっ…」
「そうおっしゃるなら警察に持っていきましょうか?シバの残した卵焼きは証拠品として保管してありますからね、過失とはいえ毒物を混入したのですから家宅捜索になるでしょうし、そうなればキティさんの入手経路もわかるでしょうから…シバもそれでいいか?」
「えっ!はい、もちろんです。事情聴取とかにも協力しますし、弁当を押し付けられたやりとりも目撃者はたくさんいます。」
キティさんの顔色が見る見ると悪くなっていく、唇は小さく震えている。バスターさんは淡々としているけど、絶対にめちゃくちゃ怒っているのがわかる…俺ですらなんだかピリピリ感じる。
「さてとっ、しばらく訓練所は騒がしくなるかな?現場検証とかもあるだろうし…」
「あのっ、わかりました…」
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