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32.亀裂
964.救助 3 (sideシバ→バスター)
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バスターさんだった。必死に威嚇して抗っていた相手は俺達を助けに来てくれたダーク様の組の自警団で、俺がすごいスピードで捕まえられたのが誰なのかもわからなくて、必死に暴れて食いついた相手はバスターさんだった…
バスターさんに会えたことが嬉しくて嬉しくて、もう溢れる涙が止められなくて、抱きしめられながら号泣して、そんな俺をバスターさんは抱きしめて、ずっと頑張ったなって偉かったって褒めてくれて…
もう嬉しくて、ほっとして、とにかくぐちゃぐちゃな気持ちで、泣いて泣いて泣いて…そして吐いた。
「うわっ!大丈夫か?シバっ!気持ち悪かったのか?とりあえず待ってろ!
ダークさん、シノダ教授、アキラさん!なんでこのメンバーがいるのに、すぐに見せなかったんだ…待ってろよ、すぐに楽にしてやるから!」
バスターさんが俺の抱きしめていた手を放してしまって、腕の拘束を解いて床に寝かせてくれる。
まだ抱きしめてて欲しかったけど、俺はゲロまみれだし…頭が泣き過ぎてボゥっとする。
横になりながら離れていってしまうバスターさんを目で追っていたら、シノダ教授がきてくれて俺を痛々しそうに見下ろしながら、俺の体を頭の方からゆっくりと見ている。
「シバさん、貴方は今薬の影響で毒とマヒと混乱と虚無がでているね、かなりキツイ薬を使われたんだね…
よくこれでここまで頑張れたよ、動くのも辛いだろうに…とりあえずゆるい鎮静剤と睡眠薬を打つからね?今は休むんだよ…意識がゆっくり沈むけど、怖がらなくていいからね?」
シノダ教授が優しく俺に話しかけてくれる。
そうか…もう終わったんだって思ったら、ストンと意識は飛んでいった。
============
シバが吐いたことで我に返り、シバをよく見れば、カタカタと小さく震えているし顔色も酷いもので、しかもシャツしか羽織っていなく下には何も履いていなくて…
シバのやられたことに思考が止まりかけるが、今はシバの体調の方が大切だ!
「…待ってろよ、すぐに楽にしてやるから!」
拘束を解いて楽な姿勢にしていくが、シバが小さくきゅ~んっと鳴いているのが聞こえる。
淋しいときのシバの声で、シバに目をやれば俺のことをずっと追ってきて、その目はもっと撫でられたかったと言っていて…
もぅ、シバは可愛いなぁ!っとシバが納得するまで、場違いに抱きしめて撫でくりまわして褒めて甘やかしたいのをシノダ教授の登場で、ぐっと抑えた。
「シバさん、貴方は今薬の影響で毒とマヒと混乱と虚無がでているね、かなりキツイ薬を使われたんだね…」
シノダ教授の言葉に息を呑む、虚無なんてなかなか掛からない状態異常だ、鬱のような状態で沈んだ気持ちから抜け出せなくなるのだが…そんな状態でもシバは必死に戦おうとしていたことが、胸を締め付ける。
シバが無事に寝れたことを確認してから、シバの体の全体の様子を眺める。
足がおかしな動きをしていたから、たぶん腱を切られている。シャツの下は裸のようで、シノダ教授が気を利かせて毛布をかけてくれている。
「バスターさん、先程はシバさんには言いませんでしたが、状態異常で発情もでています。たぶん使われたのは媚薬でしょう…
局所の治療や洗浄の間はシバさんには寝ていてもらったほうがいいでしょう、余計な辛い思いはしないほうがいい…」
シノダ教授の言葉に吐き気を催した。この数時間にシバはどんな酷い目にあっていたのか…考えるだけでも、目頭が熱くなっていった。
バスターさんに会えたことが嬉しくて嬉しくて、もう溢れる涙が止められなくて、抱きしめられながら号泣して、そんな俺をバスターさんは抱きしめて、ずっと頑張ったなって偉かったって褒めてくれて…
もう嬉しくて、ほっとして、とにかくぐちゃぐちゃな気持ちで、泣いて泣いて泣いて…そして吐いた。
「うわっ!大丈夫か?シバっ!気持ち悪かったのか?とりあえず待ってろ!
ダークさん、シノダ教授、アキラさん!なんでこのメンバーがいるのに、すぐに見せなかったんだ…待ってろよ、すぐに楽にしてやるから!」
バスターさんが俺の抱きしめていた手を放してしまって、腕の拘束を解いて床に寝かせてくれる。
まだ抱きしめてて欲しかったけど、俺はゲロまみれだし…頭が泣き過ぎてボゥっとする。
横になりながら離れていってしまうバスターさんを目で追っていたら、シノダ教授がきてくれて俺を痛々しそうに見下ろしながら、俺の体を頭の方からゆっくりと見ている。
「シバさん、貴方は今薬の影響で毒とマヒと混乱と虚無がでているね、かなりキツイ薬を使われたんだね…
よくこれでここまで頑張れたよ、動くのも辛いだろうに…とりあえずゆるい鎮静剤と睡眠薬を打つからね?今は休むんだよ…意識がゆっくり沈むけど、怖がらなくていいからね?」
シノダ教授が優しく俺に話しかけてくれる。
そうか…もう終わったんだって思ったら、ストンと意識は飛んでいった。
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シバが吐いたことで我に返り、シバをよく見れば、カタカタと小さく震えているし顔色も酷いもので、しかもシャツしか羽織っていなく下には何も履いていなくて…
シバのやられたことに思考が止まりかけるが、今はシバの体調の方が大切だ!
「…待ってろよ、すぐに楽にしてやるから!」
拘束を解いて楽な姿勢にしていくが、シバが小さくきゅ~んっと鳴いているのが聞こえる。
淋しいときのシバの声で、シバに目をやれば俺のことをずっと追ってきて、その目はもっと撫でられたかったと言っていて…
もぅ、シバは可愛いなぁ!っとシバが納得するまで、場違いに抱きしめて撫でくりまわして褒めて甘やかしたいのをシノダ教授の登場で、ぐっと抑えた。
「シバさん、貴方は今薬の影響で毒とマヒと混乱と虚無がでているね、かなりキツイ薬を使われたんだね…」
シノダ教授の言葉に息を呑む、虚無なんてなかなか掛からない状態異常だ、鬱のような状態で沈んだ気持ちから抜け出せなくなるのだが…そんな状態でもシバは必死に戦おうとしていたことが、胸を締め付ける。
シバが無事に寝れたことを確認してから、シバの体の全体の様子を眺める。
足がおかしな動きをしていたから、たぶん腱を切られている。シャツの下は裸のようで、シノダ教授が気を利かせて毛布をかけてくれている。
「バスターさん、先程はシバさんには言いませんでしたが、状態異常で発情もでています。たぶん使われたのは媚薬でしょう…
局所の治療や洗浄の間はシバさんには寝ていてもらったほうがいいでしょう、余計な辛い思いはしないほうがいい…」
シノダ教授の言葉に吐き気を催した。この数時間にシバはどんな酷い目にあっていたのか…考えるだけでも、目頭が熱くなっていった。
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