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32.亀裂
965.救助 4 (sideダーク)
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「はぁ…なんだよ、今日の治療はヤケに優しいな…気持ち悪い、人狼族のゴタゴタに巻きこんじまったとか思ってるのかよ?」
「煩いですね、私の回復魔法は普通にやればこれくらいなんですよ、ドMの貴方には物足りないかもしれませんけどね!
まったく…攻撃のダメージより魔力回路を無理にこじ開けたダメージの方が酷いじゃないですか!貴方はそのまま殴られていた方がよかったんじゃないですか?助けをそのまま待つことは考えなかったのですか?」
「そうもいかないだろ…シバさんは大丈夫なのかよ、あの人は俺を助けるために駆けつけて捕まったんだ。
本当はもっと早く逃げ出せれたらよかったんだけど…あの人はあんな扱いを受けちゃいけない人だろ?」
カズマの傷を回復させながら体を見ていく、殴られたダメージはかなり入っているがエルフの生命力なら死ぬことはない程度だ、それよりも無理やらに魔力回路を逸脱させて行った転移の影響で、体の中から自分の魔法で焼かれたような状態になっている。
魔力回路のダメージも大きくて、リハビリをしても元のような魔法が使えるかどうか…
「シバさんはかなり深刻な状況ですね…それでもあなたも同じですからね?
貴方は…下手すれば魔法が使えなくなりますよ!」
「えっ…嘘だろ?俺って、そんな状態なのか?」
「そうですよ!自分で薬で抑えられた魔力回路をぶっ壊しながら、抜け道を作って無理矢理に転移したのでしょう?
少なくとも今までのようには使えませんし、かなりの長期間のリハビリが必要です。それこそ何年もですよ…」
カズマの顔が蒼白していく、やはり理解していなかったのだろう、それでもこいつがシバさんのために危険を冒してまで転移したことに驚いてしまう、アキラとアキラのポーション以外に興味のないこいつが…
あっ…とカズマが声を漏らした先を見れば、アキラがこちらに向かってきてて、その瞳は射るように真剣で、たぶんカズマの魔力が変わっていることにとっくに気づいているのだろう、この二人は私の知らないところで繋がっているようなものだから、悔しいほどに…
「あのっ…アキラ、俺っ必ず元に戻ってみせるから、だから…」
「カズマ!半年だよ…リハビリで待てるのは半年だからね?何を勝手に魔力回路を壊してるんだよ、カズマのその魔力は僕のモノだよね?元に戻すじゃ足りないよ?もちろん、治すならより良い魔力になれよ!」
「はいっ!奴隷の俺が勝手なことして、すいませんでした!速攻で治します。
だから捨てないでください!ふふっ…アキラのモノだって、モノ扱い!最高…」
カズマが速攻でアキラに土下座していった。アキラは相変わらずカズマの扱いが上手いな…たぶんカズマのことだから、死ぬ気でリハビリして治すだろうから、大丈夫だろうけど、問題はシバさんで…
あの状態は、手遅れだ…
バスターさんに抱き締められながら泣くシバさんを、周りは安堵の雰囲気に包まれていたけど、私はシバさんの首の噛み跡をみて血が引く思いだった。
あんなに一途にバスターさんを愛していたシバさんに、なんて酷いことを…、それでも私はバスターさんに話さなければいけない、それがどんなに残酷な事実でも…
「煩いですね、私の回復魔法は普通にやればこれくらいなんですよ、ドMの貴方には物足りないかもしれませんけどね!
まったく…攻撃のダメージより魔力回路を無理にこじ開けたダメージの方が酷いじゃないですか!貴方はそのまま殴られていた方がよかったんじゃないですか?助けをそのまま待つことは考えなかったのですか?」
「そうもいかないだろ…シバさんは大丈夫なのかよ、あの人は俺を助けるために駆けつけて捕まったんだ。
本当はもっと早く逃げ出せれたらよかったんだけど…あの人はあんな扱いを受けちゃいけない人だろ?」
カズマの傷を回復させながら体を見ていく、殴られたダメージはかなり入っているがエルフの生命力なら死ぬことはない程度だ、それよりも無理やらに魔力回路を逸脱させて行った転移の影響で、体の中から自分の魔法で焼かれたような状態になっている。
魔力回路のダメージも大きくて、リハビリをしても元のような魔法が使えるかどうか…
「シバさんはかなり深刻な状況ですね…それでもあなたも同じですからね?
貴方は…下手すれば魔法が使えなくなりますよ!」
「えっ…嘘だろ?俺って、そんな状態なのか?」
「そうですよ!自分で薬で抑えられた魔力回路をぶっ壊しながら、抜け道を作って無理矢理に転移したのでしょう?
少なくとも今までのようには使えませんし、かなりの長期間のリハビリが必要です。それこそ何年もですよ…」
カズマの顔が蒼白していく、やはり理解していなかったのだろう、それでもこいつがシバさんのために危険を冒してまで転移したことに驚いてしまう、アキラとアキラのポーション以外に興味のないこいつが…
あっ…とカズマが声を漏らした先を見れば、アキラがこちらに向かってきてて、その瞳は射るように真剣で、たぶんカズマの魔力が変わっていることにとっくに気づいているのだろう、この二人は私の知らないところで繋がっているようなものだから、悔しいほどに…
「あのっ…アキラ、俺っ必ず元に戻ってみせるから、だから…」
「カズマ!半年だよ…リハビリで待てるのは半年だからね?何を勝手に魔力回路を壊してるんだよ、カズマのその魔力は僕のモノだよね?元に戻すじゃ足りないよ?もちろん、治すならより良い魔力になれよ!」
「はいっ!奴隷の俺が勝手なことして、すいませんでした!速攻で治します。
だから捨てないでください!ふふっ…アキラのモノだって、モノ扱い!最高…」
カズマが速攻でアキラに土下座していった。アキラは相変わらずカズマの扱いが上手いな…たぶんカズマのことだから、死ぬ気でリハビリして治すだろうから、大丈夫だろうけど、問題はシバさんで…
あの状態は、手遅れだ…
バスターさんに抱き締められながら泣くシバさんを、周りは安堵の雰囲気に包まれていたけど、私はシバさんの首の噛み跡をみて血が引く思いだった。
あんなに一途にバスターさんを愛していたシバさんに、なんて酷いことを…、それでも私はバスターさんに話さなければいけない、それがどんなに残酷な事実でも…
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