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第2章.今現在の聖女
08.聖女は驚く
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わたしの勤める会社ではあるメーカーとOA機器のリース契約をしている。そろそろ数年に一度の交換の時期が来たらしく、営業が午後にオフィスに来ることになっていた。ちなみに前任が転職してしまったために、今日は新任の担当が来るのだそうだ。
わたしと部下の新人の女の子は外でランチを終えた後、その件を話しながら廊下を歩いていた。
「ふふふ、どんな人でしょうね。イケメンだといいな~」
「んー、まだ若い人だったとは聞いたような……」
先週ちらりと聞いた噂話を思い出す。
「わっ、楽しみ~。かっこよかったらライムのID聞いちゃお」
「こら山田さん、彼氏はどうなるの。浮気はダメよ、浮気は」
「だって最近全然会えないし寂しいんですよ~」
山田さんは溜息を吐き廊下の天井を見上げる。
「でも連絡はくれるんでしょう?」
「はい、そうですけど、やっぱり大学時代みたいにはいかなくって……。あーあ、やっぱり社会人になると距離ができちゃうなあ。彼、横浜の会社に行っちゃったから、少し離れて会いにくくなったし……」
部署でも一番の可愛い顔に影が差した。
「近くに居る他の子に目が行かないかって、もう不安になっちゃいますよ~。別に結婚しているわけでもないから、繋ぎ止めるものが何もないんです」
「うん、そうね。……そうだね」
やがてわたし達は肩を並べてオフィスに足を踏み入れた。デスク横の通り道にあるコピー機のそばでは、たぶん話題の担当が機械の具合を確認している。山田さんがすぐさま「あっ」と目を輝かせ、わたしは「ダメダメ」と笑いながらその肩を叩いた。
「先に資料作成を終わらせようね」
「うえ~ん、やっぱりエクセル使ってですか?」
「そう! ちゃんとチェックするから、任せたわよ?」
山田さんとわたしが笑いながらコピー機の前を通り過ぎようとすると、不意にその人の肩がピクリと動き突然振り返った。
「紗綾……?」
名前を呼ばれ思わず目を見開く。髪も短くなりスーツ姿だったので、顔を見るまで分からなかった。
「……結城さん?」
担当は三年前に別れた初恋の相手だった。
わたしと部下の新人の女の子は外でランチを終えた後、その件を話しながら廊下を歩いていた。
「ふふふ、どんな人でしょうね。イケメンだといいな~」
「んー、まだ若い人だったとは聞いたような……」
先週ちらりと聞いた噂話を思い出す。
「わっ、楽しみ~。かっこよかったらライムのID聞いちゃお」
「こら山田さん、彼氏はどうなるの。浮気はダメよ、浮気は」
「だって最近全然会えないし寂しいんですよ~」
山田さんは溜息を吐き廊下の天井を見上げる。
「でも連絡はくれるんでしょう?」
「はい、そうですけど、やっぱり大学時代みたいにはいかなくって……。あーあ、やっぱり社会人になると距離ができちゃうなあ。彼、横浜の会社に行っちゃったから、少し離れて会いにくくなったし……」
部署でも一番の可愛い顔に影が差した。
「近くに居る他の子に目が行かないかって、もう不安になっちゃいますよ~。別に結婚しているわけでもないから、繋ぎ止めるものが何もないんです」
「うん、そうね。……そうだね」
やがてわたし達は肩を並べてオフィスに足を踏み入れた。デスク横の通り道にあるコピー機のそばでは、たぶん話題の担当が機械の具合を確認している。山田さんがすぐさま「あっ」と目を輝かせ、わたしは「ダメダメ」と笑いながらその肩を叩いた。
「先に資料作成を終わらせようね」
「うえ~ん、やっぱりエクセル使ってですか?」
「そう! ちゃんとチェックするから、任せたわよ?」
山田さんとわたしが笑いながらコピー機の前を通り過ぎようとすると、不意にその人の肩がピクリと動き突然振り返った。
「紗綾……?」
名前を呼ばれ思わず目を見開く。髪も短くなりスーツ姿だったので、顔を見るまで分からなかった。
「……結城さん?」
担当は三年前に別れた初恋の相手だった。
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