真面目ちゃんの裏の顔

てんてこ米

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第五章 準備は万端?

7 二人の将来

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 彼の言い方があまりにも何気ないものだったので、周りで聞いていた王茗ワンミンたちは一拍遅れでポカンとする。呉宇軒ウーユーシュェンはびっくりした顔のまま、衝撃的な発言をした幼馴染に恐る恐る尋ねた。

「それ、本気で言ってるんじゃないよな?」

「駄目だったか?」

「駄目じゃないけど……お前、家の仕事はどうすんだよ」

 何を隠そう、李浩然リーハオランの父が経営する慧星けいせいグループは家族経営だ。彼の叔父は今はこの学校で教授をしているが、顧問弁護士として在職している。つまり、親族全員が何らかの形で必ず家業に携わっているのだ。
 戸惑いながらも、呉宇軒ウーユーシュェンは少しだけ嬉しく思う。もし彼と一緒に働けたら、きっと毎日楽しいに違いない。

「俺が居なくても大丈夫。考えておいて」

 本気かどうか分からず、呉宇軒ウーユーシュェンは戸惑いながら頷いた。それよりも盛り上がったのが外野の方だ。男同士の友情に熱い情熱を注ぐ猫猫マオマオ先輩は、今の話を聞いて天にも昇りそうなほど舞い上がり、席を立って大喜びしている。

軒軒シュェンシュェン然然ランランの料理屋がオープンしちゃうの!? 名前はどうする?」

 嬉しそうにぴょんぴょん飛び跳ねる彼女に、呉宇軒ウーユーシュェンは苦笑した。何がなんでも気が早すぎる。

「実家の店があるんで、オープンはしないですよ」

 そう言ってふと昔のことを思い出す。呉宇軒ウーユーシュェンの父が多額の借金を残して蒸発した時に、李浩然リーハオランの父が店を買い上げて存続させようとしてくれたのだ。祖父の貯金で借金の半分は返せたのでその話はたち消えになったが、もし話がまとまっていたら実家の店は慧星グループの傘下に入っていたのだろうか。
 李浩然リーハオランの問題発言にざわつきながらも箸は進み、あれだけあった餃子の皿が空になる。使い終わった皿を下げた呉宇軒ウーユーシュェンが早速買ってきたスポンジと洗剤を使って食器を洗っていると、隣の部屋から李浩然リーハオランがやって来た。

「どうした? 手伝いに……って訳じゃなさそうだな」

 背中に彼の重みを感じ、呉宇軒ウーユーシュェンはやれやれと息を吐く。両手が塞がっていると、抵抗できないのを良いことにたまにこうして悪戯をしに来るのだ。
 幼馴染を後ろから抱きしめた李浩然リーハオランが肩に顎を乗せて落ち着いてしまったので、呉宇軒ウーユーシュェンは思い切って尋ねた。

「……さっきの話、本気なのか?」

 お腹に回された腕にぎゅっと力が入り、しばらくの間を置いて李浩然リーハオランが静かに口を開く。

「迷惑でなければ」

「俺は嬉しいけど、お前の父ちゃん許してくれるかな?」

 彼の父は息子二人を溺愛している上に、会社の戦力としてかなり期待しているのだ。それが急に『幼馴染と一緒に働きたい』となったら両家を巻き込んだ大事件になりそうだった。

「父の意見は関係ない」

 きっぱりと言い切ったのを聞いて、呉宇軒ウーユーシュェンは小さく吹き出した。思えば彼は昔から、何かと父親に反抗的だ。

「そんな風に言ったら、父ちゃんまた泣いちゃうぞ」

 からかうように言うも、李浩然リーハオランは全く堪えていない。
 彼の父は普段からテンションが高く、スキンシップも激しい鬱陶しいタイプで、物静かな息子二人からは少々煙たがられている。そして息子たちに素っ気なくあしらわれる度に、人懐っこくて構ってくれる呉宇軒ウーユーシュェンに泣きついていた。
 李浩然リーハオランが家の仕事をしないと宣言したら、間違いなくショックを受けて泣き崩れてしまうだろう。その光景がありありと目に浮かび、呉宇軒ウーユーシュェンはくつくつと笑った。



 調理器具まで全て洗い終えたので泡を濯いでいると、お腹に回された幼馴染の手が急に怪しい動きを始めた。小賢しいことに、その手は気付かれないようにそろそろと上へ這っていく。彼の悪戯にすぐに気付いた呉宇軒ウーユーシュェンは、慌ててこら!と怒った。

浩然ハオラン、何してんだ?」

 注意の声に一度は止まった手が、また懲りずに上へと移動していく。呉宇軒ウーユーシュェンの両手が塞がっているからやりたい放題だ。そうして胸の方まで上がってくると、李浩然リーハオランは指先でくすぐるように肌を撫でた。

「それやだって」

 狭い流しで皿を洗っているせいでほとんど身動きが取れず、呉宇軒ウーユーシュェンは無遠慮に胸を撫で回す手に眉をひそめる。人が動けないのを良いことに止まる気配がない。
 探るように体を触っていた幼馴染の指先は目当てのものを見つけ、ツンと硬くなった先端をゆっくりと撫で回し始めた。指先がそこを撫でる度に、くすぐったさと共に別の何かがこみ上げてくる。身を捩っても執拗に狙ってくるので、呉宇軒ウーユーシュェンは堪らず怒った。

「人の乳首を弄ぶんじゃねぇ!」

 ドンッと尻で押すとやっと手が止まって、後ろで李浩然リーハオランの笑う気配がする。困ったことに、どうやら彼は悪い遊びを覚えてしまったらしい。
 皿洗いを終えるなり、李浩然リーハオランはサッと身を離した。逃げ足の速い幼馴染にどう説教してやろうか考えていたら、部屋の扉が開いた音がして、うわっと聞き覚えのある声がする。

「なんで女子が居るんだ!?」

 呂子星リューズーシンだ。サークル体験から帰ってきたらしい。呉宇軒ウーユーシュェン李浩然リーハオランを引き連れて部屋に戻ると、彼はちょうど部屋の違和感に気付いたところだった。
 自分のベッドのカーテンに付け足された黒いレースを見て、彼はすぐに犯人に思い当たったようだ。顔を出した呉宇軒ウーユーシュェンを睨みつけると、両手を伸ばして襲いかかってきた。

呉宇軒ウーユーシュェン! お前の仕業だな!」

 怒りの形相に、呉宇軒ウーユーシュェンは幼馴染を盾にして時間を稼ぎ、中央のテーブルをぐるりと回って反対側に逃げ込んだ。長テーブルを挟んでしばらく追いかけっこをしていたが、呂子星リューズーシンはふと、共犯が居ることに気が付いて足を止めた。

王茗ワンミン、お前妙に静かだな……」


 我関せずの顔で無関係を装っていた王茗ワンミンがぎくりと身構える。明らかに何か隠しているのはバレバレで、呂子星リューズーシンは怯えて縮こまる彼の首根っこを捕まえた。

「な、何で分かったの!?」

 悪事のバレた彼は不思議がっていたが、呉宇軒ウーユーシュェンはそれはそうだろうと王茗ワンミンの迂闊さにほくそ笑んだ。騒がしく逃げ回っているのにチラリとも見ないのは、あからさますぎて怪しいに決まっている。
 標的が王茗ワンミンに移ったことで難を逃れた呉宇軒ウーユーシュェンは、やれやれとため息を吐いて幼馴染の肩に手を掛けた。

「そのくらいにしといてやれよ。これでやっとお前も仲間になれたんだぞ?」

 白々しい呉宇軒ウーユーシュェンの言葉に、鮑一蓮バオイーリェンも同意する。

「部屋に統一感が出て良いと思うわよ」

 女子が苦手な呂子星リューズーシンは強く言い返すこともできず、ぐっと言葉に詰まった。畳み掛けるように猫猫マオマオ先輩が椅子を勧め、怒りの牙をもがれた呂子星リューズーシンは不満そうな顔をしながら腰を下ろした。

「そうそう、さっき軒軒シュェンシュェンの餃子を味見させてもらったのよ! 凄く美味しかったんだから」

 鮑一蓮バオイーリェンに話しかけられた呂子星リューズーシンは緊張の面持ちで身を固くしたものの、餃子と聞いて驚きに目を見開いた。

「こんな時間から料理してたのかよ! お前ら、もしかしてずっと部屋に居たのか?」

「いや、浩然ハオランと一緒に買い物行ってきたし。何か飲みたいなら冷蔵庫にいくつか入れておいたよ」

「サークルはどうする気なんだ? 料理サークルにお前ら目当ての女子が殺到してたらしいぞ」

 怪訝な顔をしながら、呂子星リューズーシン王茗ワンミンと全く同じことを言う。彼までその話を知っているなら、きっと生徒たちの間で噂になっているのだろう。
 呉宇軒ウーユーシュェンは苦笑いすると、不思議がる彼に答えた。

「俺たち、太極拳のサークルに入ることにしたんだ」

「あら、良いわね。私も入ろうかしら」

 本気かよ、と微妙な顔をした呂子星リューズーシンの横から、鮑一蓮バオイーリェンが話に入ってきた。彼女はすでに出版サークルに所属しているので、もし参加するなら掛け持ちということになる。

一蓮イーリェン掛け持ちすんの? 忙しくない?」

 同じサークルの王茗ワンミンが心配そうに尋ねると、彼女はにこやかな笑顔を浮かべた。

「誰かさんと違って早起きは得意なのよ。記者たるもの、椅子に座ってばかりはいられないでしょ? それより王茗ワンミン、あなたこそ入った方が良いんじゃないの?」

 鮑一蓮バオイーリェン王茗ワンミンの彼女の従姉妹なので、当然ながら彼の寝起きの悪さをよく分かっている。からかわれた王茗ワンミンは甘えた声で言い訳した。

「俺朝弱いしぃ」

「だから良いんじゃないの! いつまでもルームメイトに迷惑掛けちゃ駄目よ?」

 付き合いの長い二人のやり取りはまるでお姉ちゃんと弟だ。彼女が注意するのを聞いて、一番迷惑を掛けられている呂子星リューズーシンがありがたそうな顔でうんうんと頷く。

王茗ワンミン、お前明日から呉宇軒ウーユーシュェンに連れて行ってもらえ」

 二人にそう勧められ、王茗ワンミンは助けを求めるように呉宇軒ウーユーシュェンへうるうるした目で視線を送る。

「よし、じゃあ明日から一緒に行くか!」

 彼の期待に応えて頷くと、王茗ワンミンはやだー!と悲鳴を上げて頭を抱えた。
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