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貴公子と騎士
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「……恥ずかしくて死にそうだ……お前が、こんな意地悪をするなんて思わなかった……」
毛布を汚した訳を知られてしまった事がショックで、寝具につっぷしたまま相手の顔が見られない。
「意地悪をしたつもりはない。お前を愛しているから、……全部知りたいんだ」
耳元に囁かれたその言葉に、放ったばかりの性器がまた充血し始める。
うつ伏せのまま振り向くと唇を熱っぽい口付けが襲い、背後から腰を少し持ち上げるように片腕で抱かれた。
オスカーの指が毛布の上にこぼれている精液を愛しげに掬い、それを自分の怒張に塗り付けている。
レオンの太腿に自らのぬめりを帯びた彼の陰茎が擦れ、後孔に緊張が走った。
「……!」
「――脚の付け根を少し閉じてくれ」
相手の動きを予測できない中で、言われるがままに太腿を閉じると、尻の狭間にぴったりとオスカーの怒張を挟み込むような形になる。
「……? 何を……」
「お前の体を傷つけたくない。少しそうしていてくれ……」
意味が分からないまま頷くと、背後で彼の腰が前後に動き始めた。
「あ……!」
汗と、オスカーの唾液で濡れた尻の狭間を、熱を持った濡れた肉茎がヌチュヌチュと行き来し、擦りあげる。
前に突き出されれば双玉が持ち上げられて疼き、後ろに引かれれば反り返った亀頭がレオンの孔に引っかかり、その奥にある快楽の器官をやんわりと刺激する。
「ァあぁ……っ!?」
やっとレオンにも状況が分かった。
オスカーはここを使って自らのペニスを慰めるつもりなのだ。
レオンの中には、挿入することなく……。
(そん、な……)
焦れた後孔がヒクつき、不満を訴える。
欲しいものがすぐそこにあるのに、どうして――と。
(――挿れて欲しい……っ)
そこを埋めて満足を得ることを知っている体が悲鳴を上げる。
腹の奥がよじれるような切なさが溢れ、言われたとおり脚を閉じていることすら覚束ない程だ。
(欲しい、欲しい、オスカーが中に欲しい……っ)
頭がおかしくなりそうなほどそう思うのに、口に出すことが出来ない。
初めての睦み合いで既にあんな痴態を見られてしまったのに、その上娼婦のように中に入れることをねだったりしたら、相手にどう思われるか分からない。
自分の体がカインの手で取り返しのつかない程淫らに作り変えられていることを、改めて自覚させられた。
一度最後まですれば、オスカーはきっとこの体を通し、レオンが『神』にどんなことをされてきたのか知ることになるだろう。
――『今のお前は、あの娼婦なんかよりずっと、ココで精液搾り取るの上手いよな……?』
最後の夜に、そう言われたことを思い出す。
オスカーに入れられたら……抱きしめられ、「愛している」と言われながら中を激しく突かれたりしたら、きっと自分も夢中になって腰を振ってしまう。
(それはダメだ……っ、でも、欲しい――)
二律背反の心が苦痛の叫びを上げる。
――彼と一つになりたい。溢れる程中に出して欲しい。――血を流し、激しい痛みを伴ったとしても。
先走りで濡れた大きな亀頭が後孔に触れるたびにそこがヒクヒクと震え、雄を呑み込みたがって焦がれる。
切なさに耐えきれず、涙が濃緑色の毛布にパタパタと落ちた。
こんなに、彼が欲しくて堪らないのに。
だからこそ、嫌われるのが怖い――。
泣きながら、背後で少しずつ激しくなるオスカーの動きと息遣いを愛おしく思う気持ちが溢れ、止められない。
「オスカー……好きだ……好き……っ」
彼の全てを求める気持ちが自然に唇から漏れてこぼれる。
「――やっと言ったな。私を好きだと」
嬉しそうな、そして少し切なさの混じったような声音で背後から囁かれ、オスカーの手がレオンのペニスを握りこんだ。
「んぁ……っ」
先ほどは待ち焦がれたまま最後まで愛撫を貰えなかった場所にやっと直に触れられ、そこが歓喜の反応を見せる。
「お前のその言葉は、甘い蜜のように私を狂わせる……もっと言ってみろ、私を好きだと……」
尻の狭間を激しく擦り上げられながら耳元で命じられ、レオンは性器をオスカーの大きく肉厚な手の平に擦りつけながら、うわ言のように言葉を紡いだ。
「……ん……っ、好きだ……ァッ、はあ……っ、好き……、っ……、愛してる……っ」
尻の狭間でオスカーの怒張がビクビクとわななき始める。
相手が絶頂しようとしているのを知って、愛おしさがまた更にこみ上げる。
「……お前を、愛してるっ……っ!」
「……っ、レオン……っ」
大量の白濁がレオンの尻の狭間に飛び、そこをドロドロに浸されながら尚も何度も擦られる。
「あぁ……!! 熱いぃ……っ」
体液で濡れそぼった後孔が益々切なく収縮し、レオンのペニスもオスカーの手の中にまた精液を吐きだす。
下に敷かれた濃緑色の毛布がこぼれ落ちた二人分の精でドロドロに汚れてゆく。
これ以上体勢を保っていられずにレオンが毛布の上に倒れると、オスカーの両腕に強く抱きしめられ、頬や額に情熱的な口づけを繰り返された。
その優しさにすら、密やかな飢えを感じてしまう――。
レオンは己を嫌悪しながら、涙に濡れた瞳をゆっくりと閉じた。
それから何晩も、蜜のように甘い夜が続いた。
芯まで溶けそうなほど執拗に、体中口づけと愛撫を施され、貪欲な体が「もういい」と吐くまで色々な手段で快楽を与えられて、恋というものが何なのか、十分に分からされた。
けれど、奇妙なことに――。
二人が恋人になって何日経っても、最初の日と同じく、決してオスカーは最後までレオンを抱こうとしなかった。
王都に着いてしまえば、どんな危険が待っているか分からない。
二人とも、あるいはどちらかが命を落とす可能性もある。
二度と会えなくなることだってあるかもしれないのに――どうして、彼は自分を抱こうとしないのだろう。
『神』の怒りを恐れて?
それとも、この異常な体を密かに忌避しているのだろうか。
交わってしまえば『神』との繋がりもこの肉体の異常も終わりがくるはずなのだが、その事を自分の口から彼に話すことは出来なかった。
――まるで、催促しているように聞こえてしまうかもしれないと思ったからだ。
たった一つだけ、最後に残った秘密を恋人に隠したまま、それが心の中でどんどん重しになってゆく。
眠る前の口づけを交わした後、毎晩レオンは懊悩した。
夜ごとに体の奥が甘く疼き、欲しくて気が狂ってしまいそうだ。
他の快楽は全て与えられているのに、一番求めているこれだけは無視されている。
恋人に対する疑念と一緒に、本当に満たしたい欲求を埋めて貰えない苦しみが少しずつ溜まっていく。
何かきっかけがあれば、醜く爆ぜてしまいそうな程。
――汗ばむ額を何度も毛布に擦りつけながら、何故か、あざ笑うような表情をしたカインを思い出した。
聖騎士だった自分がまるで女のように、男に抱いて貰えない事に苦しんでいることを、彼は笑っているだろうか。
それとも……。
毛布を汚した訳を知られてしまった事がショックで、寝具につっぷしたまま相手の顔が見られない。
「意地悪をしたつもりはない。お前を愛しているから、……全部知りたいんだ」
耳元に囁かれたその言葉に、放ったばかりの性器がまた充血し始める。
うつ伏せのまま振り向くと唇を熱っぽい口付けが襲い、背後から腰を少し持ち上げるように片腕で抱かれた。
オスカーの指が毛布の上にこぼれている精液を愛しげに掬い、それを自分の怒張に塗り付けている。
レオンの太腿に自らのぬめりを帯びた彼の陰茎が擦れ、後孔に緊張が走った。
「……!」
「――脚の付け根を少し閉じてくれ」
相手の動きを予測できない中で、言われるがままに太腿を閉じると、尻の狭間にぴったりとオスカーの怒張を挟み込むような形になる。
「……? 何を……」
「お前の体を傷つけたくない。少しそうしていてくれ……」
意味が分からないまま頷くと、背後で彼の腰が前後に動き始めた。
「あ……!」
汗と、オスカーの唾液で濡れた尻の狭間を、熱を持った濡れた肉茎がヌチュヌチュと行き来し、擦りあげる。
前に突き出されれば双玉が持ち上げられて疼き、後ろに引かれれば反り返った亀頭がレオンの孔に引っかかり、その奥にある快楽の器官をやんわりと刺激する。
「ァあぁ……っ!?」
やっとレオンにも状況が分かった。
オスカーはここを使って自らのペニスを慰めるつもりなのだ。
レオンの中には、挿入することなく……。
(そん、な……)
焦れた後孔がヒクつき、不満を訴える。
欲しいものがすぐそこにあるのに、どうして――と。
(――挿れて欲しい……っ)
そこを埋めて満足を得ることを知っている体が悲鳴を上げる。
腹の奥がよじれるような切なさが溢れ、言われたとおり脚を閉じていることすら覚束ない程だ。
(欲しい、欲しい、オスカーが中に欲しい……っ)
頭がおかしくなりそうなほどそう思うのに、口に出すことが出来ない。
初めての睦み合いで既にあんな痴態を見られてしまったのに、その上娼婦のように中に入れることをねだったりしたら、相手にどう思われるか分からない。
自分の体がカインの手で取り返しのつかない程淫らに作り変えられていることを、改めて自覚させられた。
一度最後まですれば、オスカーはきっとこの体を通し、レオンが『神』にどんなことをされてきたのか知ることになるだろう。
――『今のお前は、あの娼婦なんかよりずっと、ココで精液搾り取るの上手いよな……?』
最後の夜に、そう言われたことを思い出す。
オスカーに入れられたら……抱きしめられ、「愛している」と言われながら中を激しく突かれたりしたら、きっと自分も夢中になって腰を振ってしまう。
(それはダメだ……っ、でも、欲しい――)
二律背反の心が苦痛の叫びを上げる。
――彼と一つになりたい。溢れる程中に出して欲しい。――血を流し、激しい痛みを伴ったとしても。
先走りで濡れた大きな亀頭が後孔に触れるたびにそこがヒクヒクと震え、雄を呑み込みたがって焦がれる。
切なさに耐えきれず、涙が濃緑色の毛布にパタパタと落ちた。
こんなに、彼が欲しくて堪らないのに。
だからこそ、嫌われるのが怖い――。
泣きながら、背後で少しずつ激しくなるオスカーの動きと息遣いを愛おしく思う気持ちが溢れ、止められない。
「オスカー……好きだ……好き……っ」
彼の全てを求める気持ちが自然に唇から漏れてこぼれる。
「――やっと言ったな。私を好きだと」
嬉しそうな、そして少し切なさの混じったような声音で背後から囁かれ、オスカーの手がレオンのペニスを握りこんだ。
「んぁ……っ」
先ほどは待ち焦がれたまま最後まで愛撫を貰えなかった場所にやっと直に触れられ、そこが歓喜の反応を見せる。
「お前のその言葉は、甘い蜜のように私を狂わせる……もっと言ってみろ、私を好きだと……」
尻の狭間を激しく擦り上げられながら耳元で命じられ、レオンは性器をオスカーの大きく肉厚な手の平に擦りつけながら、うわ言のように言葉を紡いだ。
「……ん……っ、好きだ……ァッ、はあ……っ、好き……、っ……、愛してる……っ」
尻の狭間でオスカーの怒張がビクビクとわななき始める。
相手が絶頂しようとしているのを知って、愛おしさがまた更にこみ上げる。
「……お前を、愛してるっ……っ!」
「……っ、レオン……っ」
大量の白濁がレオンの尻の狭間に飛び、そこをドロドロに浸されながら尚も何度も擦られる。
「あぁ……!! 熱いぃ……っ」
体液で濡れそぼった後孔が益々切なく収縮し、レオンのペニスもオスカーの手の中にまた精液を吐きだす。
下に敷かれた濃緑色の毛布がこぼれ落ちた二人分の精でドロドロに汚れてゆく。
これ以上体勢を保っていられずにレオンが毛布の上に倒れると、オスカーの両腕に強く抱きしめられ、頬や額に情熱的な口づけを繰り返された。
その優しさにすら、密やかな飢えを感じてしまう――。
レオンは己を嫌悪しながら、涙に濡れた瞳をゆっくりと閉じた。
それから何晩も、蜜のように甘い夜が続いた。
芯まで溶けそうなほど執拗に、体中口づけと愛撫を施され、貪欲な体が「もういい」と吐くまで色々な手段で快楽を与えられて、恋というものが何なのか、十分に分からされた。
けれど、奇妙なことに――。
二人が恋人になって何日経っても、最初の日と同じく、決してオスカーは最後までレオンを抱こうとしなかった。
王都に着いてしまえば、どんな危険が待っているか分からない。
二人とも、あるいはどちらかが命を落とす可能性もある。
二度と会えなくなることだってあるかもしれないのに――どうして、彼は自分を抱こうとしないのだろう。
『神』の怒りを恐れて?
それとも、この異常な体を密かに忌避しているのだろうか。
交わってしまえば『神』との繋がりもこの肉体の異常も終わりがくるはずなのだが、その事を自分の口から彼に話すことは出来なかった。
――まるで、催促しているように聞こえてしまうかもしれないと思ったからだ。
たった一つだけ、最後に残った秘密を恋人に隠したまま、それが心の中でどんどん重しになってゆく。
眠る前の口づけを交わした後、毎晩レオンは懊悩した。
夜ごとに体の奥が甘く疼き、欲しくて気が狂ってしまいそうだ。
他の快楽は全て与えられているのに、一番求めているこれだけは無視されている。
恋人に対する疑念と一緒に、本当に満たしたい欲求を埋めて貰えない苦しみが少しずつ溜まっていく。
何かきっかけがあれば、醜く爆ぜてしまいそうな程。
――汗ばむ額を何度も毛布に擦りつけながら、何故か、あざ笑うような表情をしたカインを思い出した。
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それとも……。
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