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妹
元婚約者視点
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初めは…同じ公爵身分の家同士の政略的な婚約だった。
落ち着いた姉のイボンヌ。
明るく元気な妹のアゼリア。
両親は姉のイボンヌを気に入っていたが、私が健康そうなアゼリアを好いたために、婚約者交換を要請した。
アゼリアの婚約者は、公爵家よりも下の身分だったから、やりやすかった。
姉のイボンヌも否定しなかったので、簡単に婚約者が変えられた。
初めは、とても可愛い子だと思っていた。
アゼリアの我儘も貴族には良くある我儘だ。
可愛いもんだと気にもならなかった。
ちょっとだけおバカだけど、幼いのに最低限のマナーも持っていた。
これから成長すれば良い。
そう…思っていた。
学園に入ると、姉のイボンヌの優秀さが際立った。
私はホッとした。
何故だって?
男よりも女の婚約者の方が優秀なんて…ひどい話だろ?
案の定…イボンヌは婚約者と折り合いが合わなくなって、婚約解消した。
噂では…アゼリアが2人を邪魔したとか?一瞬言われたが…。何故、アゼリアが2人を邪魔したのかは理由がない。そんな噂、疑問だ。邪魔する必要ないだろう?
婚約者は私なのだから。
噂は嘘のように一瞬で消えた。
当たり前だ。
イボンヌが婚約解消されると、王太子殿下や隣の国の留学生やらが、交流を求めたが、イボンヌがいつも一緒にいたのは、商人の平民たちだった。
「元婚約者として、イボンヌを紹介してくれないか?」
そんなことを頼まれるのは、一回や二回ではない。
うんざりするほど毎日、周りの婚約者がいない男たちに泣き付かれた。
そんな時はいつも、2人の兄であるウーギス義兄に助けを求めた。
「イボンヌの何処が良いんだ?疑問だな。アゼリアならわかるんだが、婚約しているから無理だぞ!なっ!妹の婚約者殿!」
そう言って、周りを牽制する。
「妹のアゼリアではない。姉のイボンヌを…」
王太子殿下がそう言っても…
「イボンヌなんて…紹介できる程の女ではありません。低学年の勉強が出来る程度なんて…そこら辺に居ますよ?」全否定だ。心強い!
そのうち、諦めてくれたようで、私たちの周りに頼み事をする人が消えた。
消えた分だけ…女の子たちから、モテモテになった。
「アゼリアという婚約者がいるので…」
そう、表向きは断っていたが…愛人が居るのが貴族の当たり前なのだ。
だから、アゼリアにバレない程度に遊んだ。
そのうち、アゼリアが男遊びをしている噂が出てきたが、気にはならなかった。
…お互い様である。
そう思うと何故だか…勉強にも手が回らなくなった。
「公爵家の勉強は…後を継いだ後でも遅くはないだろう」
楽しさが1番に変わった。
こうして、我が家で一番最低な当主と呼ばれるようになる。
互いに愛人を作り…跡継ぎに迷うほど、血筋がわからない。
二桁の子の教育費に財産を吸われた。
アゼリアは歳を重ねても可愛いが…愛情は湧かなかった。
私と愛人の子が、優秀に育ち…直ぐに跡継ぎの交換をして、若くして隠居生活に入った。
アゼリアはそこにはいない。
互いに別の別荘地で過ごして、愛人を囲った。
面白おかしく過ごしたが…何も成さない空虚な生活だった。
怠惰な生活のせいで、アゼリアが亡くなった後、私も若くして病に侵され…直ぐに天に召された。
落ち着いた姉のイボンヌ。
明るく元気な妹のアゼリア。
両親は姉のイボンヌを気に入っていたが、私が健康そうなアゼリアを好いたために、婚約者交換を要請した。
アゼリアの婚約者は、公爵家よりも下の身分だったから、やりやすかった。
姉のイボンヌも否定しなかったので、簡単に婚約者が変えられた。
初めは、とても可愛い子だと思っていた。
アゼリアの我儘も貴族には良くある我儘だ。
可愛いもんだと気にもならなかった。
ちょっとだけおバカだけど、幼いのに最低限のマナーも持っていた。
これから成長すれば良い。
そう…思っていた。
学園に入ると、姉のイボンヌの優秀さが際立った。
私はホッとした。
何故だって?
男よりも女の婚約者の方が優秀なんて…ひどい話だろ?
案の定…イボンヌは婚約者と折り合いが合わなくなって、婚約解消した。
噂では…アゼリアが2人を邪魔したとか?一瞬言われたが…。何故、アゼリアが2人を邪魔したのかは理由がない。そんな噂、疑問だ。邪魔する必要ないだろう?
婚約者は私なのだから。
噂は嘘のように一瞬で消えた。
当たり前だ。
イボンヌが婚約解消されると、王太子殿下や隣の国の留学生やらが、交流を求めたが、イボンヌがいつも一緒にいたのは、商人の平民たちだった。
「元婚約者として、イボンヌを紹介してくれないか?」
そんなことを頼まれるのは、一回や二回ではない。
うんざりするほど毎日、周りの婚約者がいない男たちに泣き付かれた。
そんな時はいつも、2人の兄であるウーギス義兄に助けを求めた。
「イボンヌの何処が良いんだ?疑問だな。アゼリアならわかるんだが、婚約しているから無理だぞ!なっ!妹の婚約者殿!」
そう言って、周りを牽制する。
「妹のアゼリアではない。姉のイボンヌを…」
王太子殿下がそう言っても…
「イボンヌなんて…紹介できる程の女ではありません。低学年の勉強が出来る程度なんて…そこら辺に居ますよ?」全否定だ。心強い!
そのうち、諦めてくれたようで、私たちの周りに頼み事をする人が消えた。
消えた分だけ…女の子たちから、モテモテになった。
「アゼリアという婚約者がいるので…」
そう、表向きは断っていたが…愛人が居るのが貴族の当たり前なのだ。
だから、アゼリアにバレない程度に遊んだ。
そのうち、アゼリアが男遊びをしている噂が出てきたが、気にはならなかった。
…お互い様である。
そう思うと何故だか…勉強にも手が回らなくなった。
「公爵家の勉強は…後を継いだ後でも遅くはないだろう」
楽しさが1番に変わった。
こうして、我が家で一番最低な当主と呼ばれるようになる。
互いに愛人を作り…跡継ぎに迷うほど、血筋がわからない。
二桁の子の教育費に財産を吸われた。
アゼリアは歳を重ねても可愛いが…愛情は湧かなかった。
私と愛人の子が、優秀に育ち…直ぐに跡継ぎの交換をして、若くして隠居生活に入った。
アゼリアはそこにはいない。
互いに別の別荘地で過ごして、愛人を囲った。
面白おかしく過ごしたが…何も成さない空虚な生活だった。
怠惰な生活のせいで、アゼリアが亡くなった後、私も若くして病に侵され…直ぐに天に召された。
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