三鍵の奏者

春澄蒼

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第三章 交点に降るは紅の雨

40 傷を見せ合う ※

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 バタン……!

 扉が閉まる音を、クレインはジェイの身体越しに聴いた。
「え……」
 間抜けな声が漏れ、自分の身体を拘束する腕の力が、さらに強まる。

(な、にして……?えっ?!なに?!)
「お、い……っ!」
 いきなりの出来事に混乱して、腕の中でもがくと、より一層強く抱き締められる。

 ──そう、抱き締められている。

 クレインはあまり深く考えずに扉を開けた。アイビスが戻って、誰かがそれを知らせに来たのだろう、と。

 カイトは『先に休め』と言ってくれたが、クレインはアイビスの報告を聞くつもりで、まだ横になってはいなかった。
 自分の服に着替えて、いつものように足首にサラシを巻いて、そうして待機していた。

 部屋の外にジェイの姿を見た時、クレインはまだ気まずい空気を引きずっていた。

 血塗れの自分を見る、ジェイの顔──彼が何を思い起こしているのか、手に取るように分かった。

(バカだな……お前が責任感じること、ないのに……)

 その思いは、口には出せなかった。

 他人に辛辣で自分にも厳しいクレインだが、ジェイに対してだけは、思ったままを口に出せないのだ。それは本人にも自覚がある。

 そしてその理由も、よく分かっている。

 クレインはジェイに罪悪感を持っている。
 ジェイを巻き込んだのは、自分だという罪悪感を。

 そしてジェイがクレインに対して罪悪感を持っていることも、知っている。
 加害者だという、罪悪感を。

(……俺が勝手にお前の槍を使って、勝手に目の前で死のうとしただけなのに……そこまで、俺のことを背負い込まなくても、いいのに……)

 だからクレインは、ジェイに本音をぶつけられない。

『もう俺に縛られなくていい』
 そう言って、本当に彼が去ってしまったら──クレインは途方に暮れることだろう。

 だから、他の人間になら平気で金的をくれてやれるのに、彼に対しては身体が動かなくなるのだ。

 痛いほどに、抱き締められる。

「い、た……っ」
 パッと、ジェイは身を離す。
「わ、悪い……!」

 まともに、瞳にぶつかった。
 文句を言おうとして怯んだのは、ジェイが泣いているように見えたからだ。

「ジェイ……?」
 頰に手を寄せる。と──

「ぅ、ンっ!!」
 いきなり、舌が捻じ込まれた。

 混乱するクレインの舌が、それに絡め取られる。
「んっ、んぅ……!」

 色事を根こそぎ排除してきたクレインにとって、初めての口づけ──それはとても一方的なものだった。

 溢れる唾液を啜られ、舌を噛まれ、喉の奥までかき混ぜられる。

「ぅ、んん~……っ!!」
 苦しくて腰を引くクレインを、ジェイはどこまでも追いかけてくる。

 顔がほとんど上を向いて、首が痛い。
 立っていられなくなって、座り込みそうになる身体を大きな手が支えて──支えたまま、一緒になって背後へと倒れていく。

「……っ!!」
 クレインの背中を受け止めたのは、柔らかなベッド。ベレン卿の館の最高級の寝具が、二人分の体重を難なく包み込む。

 最初は扉の側にいたはずなのに、いつの間にかベッドの近くまで移動していたことに、クレインは気づくことすらできていなかった。

 上から覆い被さられて、口づけはさらに深くなっていく。
 両手をベッドに縫い止められ、開かされた脚の間に、身体を割り込まれる。

「ぅン……っ、んんっんー……!」
 唾液が流れ込んで、噎せるほどだ。

 クレインが手を振り解こうとしても、脚の自由を取り戻そうとしても、ジェイは微動だにしない。

(……っ、このっ……!)

 正気ではないジェイの様子に、クレインは最終手段を取ることにした。

 がりっ!!

「ぐっ……!」
 自分の口の中で好き放題するジェイの舌に、思いっきり噛みついた。血が出るほどに──。

「はぁ……はぁ……」
 息を整えながら睨みつけるクレインに、ジェイの視点がだんだんと合ってくる。

「あ……」
「この……!やっと正気に戻ったかっ?!」

 だがジェイの目に飛び込んできたのは、赤──
「……血、が……」
「えっ?」
「俺、の血……か?」

 クレインが引き結ぶ唇に、ジェイの舌から流れた血が赤々と光る。

「だ……めだ!お前が汚れる……!」
 手の甲で唇を拭おうとしたクレインを押し留め、あたふたと己の服の袖を擦りつける。

 そう言う本人の口元からも、血が垂れているのに、それには御構いなしだ。

「俺は……違うんだ……、お前をただ……お前が、ただ生きて──幸せに生きていてくれれば……それで……」

 懺悔するように、ジェイはこうべを垂れていく。

(ばか、だな……『汚れる』なんて。自分の血をそんな汚いもの、みたいに……俺は──俺だって、お前が考えるほど、綺麗なものじゃ、ない、のに……)

 クレインはジェイの顔に手を添えて、視線を上げさせた。

 この世の終わりのような顔をして、ジェイは断罪を待っている。

(そういえば……)
 顔を近づけながら、クレインはふと思う。

(そういえば、ジェイの顔を真正面から、こんなに近くで見るのなんて、すごく久しぶり──)

 ジェイはいつもクレインの背後に控えている。ずっと誰よりも近くにいたはずなのに、互いに距離を感じていたのは、このためだったのかもしれない。

 目を合わせ、息遣いを感じ、体温を共有する距離──ここまで近づいてやっと、互いの心に触れた。

 そして今──身体も、触れる。

「んぅ……」

 一度表面を擦り合わせてから、クレインはジェイの口元から垂れる血を、ぺろっ、と舐める。

 顎まで辿ってから、また唇へ──動けないジェイの緩んだ口の中へと潜り込み、さっき噛んだ舌に今度は慰めるように触れる。

 ビクッ、と身体を震わせたジェイは、ゼロ距離で閉じられた瞼を見て、そっと自分の視界も黒に染めた。

 そして、血の味のする唾液を絡ませ合う。

 互いの傷を、舐め合うように。
 己の醜さを、啜るように。


******
「あっ、ン……ぅ……っ」
 クレインの控えめな喘ぎを聞きながら、ジェイは首筋に舌を這わせていく。

(ち、がう……!俺は、こんな……)

 軋む心とは裏腹に、身体はとても滑らかに動いている。
 襟首をはだけると、桃色の頂が顔を覗かせる。誘われるように、唇を滑らせた。

「あっ……」
 思わず上がった声を抑えようと、クレインは己の口を隠す。
 それが痛々しく見えるのに、ジェイは手を口を止められない。

(っ俺はクレインを汚すつもりなんて……)
 これまでジェイが軽蔑の目で見てきた、クレインに性的な目を向ける男たちの醜い顔が、ジェイを嘲笑う。『お前も同類だ!!』と。

(違うっ!!)

 否定しながらも、ジェイの行為は激しくなるばかりだ。

 むしゃぶりつくように乳首を吸っては、歯を立て、唾液を擦りつける。
「んっ、ん」

 両手は弄るように全身を這い、昂った股間を押しつける。
「ンぁ、ぅ……!!」

(ほらな、俺はとは、違う……!!)

 クレインのそこも緩く反応していることが、全ての免罪符になっていた。

「クレイン……っ、クレインっ!」
 苦しそうに名前を呼ぶの男を、クレインは赦すように、撫でていた。



 とうとう、ジェイは下肢に手をかける。

 ズボンを引き下げ、露わになった股間は、確かに緩く勃ち上がっていた。

(──綺麗だ……)

 瞳や髪よりももう少し深い紺色が、薄くそこを彩り、中心は充血したような先端が震えている。

「あぁ……っ!!」
 果実の蜜を啜るように、そこに飛びついた。

 ヂュッ……と吸うと、クレインは驚いたように脚を跳ねさせる。
 全てを口に含んで、舌を絡ませ唇で扱くと、クレインはジェイの頭を抱えるようにして身を丸めた。

 口淫しながら、足の付け根を開かせるようにグッと押す。そしてその手で、尻たぶを掴んだ。

「ぅ、あっ……っ!!」
 揉み込んで、指の跡がつくほどに握る。薄い尻たぶは緊張と弛緩を繰り返している。

「え……?」

 戸惑いの声を無視して、ジェイの親指が、最奥に触れた。

 表面をなぞってから、ぐっ、と押し込む。

「えっ……?!」

 大きくなる戸惑いを打ち消すように、ジェイは口淫を激しくする。

「え、あっ!あっ!ぁあーー!!」

 クレインは抑えきれない喘ぎと共に、ジェイの口内に放埓した。
 クレインの射精に合わせて、ジェイは後ろに潜り込ませた指を、ぐりっ、と縁を拡げるように一周させていた。

 いきなり過ぎる絶頂に、クレインは痺れた身体を投げ出して、「はぁ、はぁ、」息を整えることしかできない。

 そんな柔らかな肢体を、ジェイは容赦なくひっくり返す。

「お、ぃ……っ、なに……っ?!」

 そして、に舌を這わせた。

 腰だけを高くして露わにした窄まりに、己の唾液と彼が出した精液を混ぜて、濡らしていく。

「やっ……!!やめ……っ」
 さすがに抗議の声を上げるクレインだが、ジェイの耳には届かない。

 舌を広げて滑りを乗せてから、今度は尖らせて、ぐぐぐっ、と押し入った。

「ぃや……だ……っ、ジェイ!!」

 壁をぐるっと舐め回して、ぐいっと舌の根元まで射し込んでから引き抜き、入れ替わりに指を──


 ジェイの頭にはクレインが発する言葉は届かないで、先ほどのカイトとの会話が鳴り響いていた。

『クレインを抱き締めたいのも、一人にさせたくないのも──抱きたいのも、全部、お前だ』

(そうだ……『クレインが幸せならそれでいい』などと偽善者ぶっておきながら、いざとなったら──)

 カイトのベッドにクレインがいると勘違いした時、ジェイに浮かんだのは、紛れもなく怒りの感情だった。

(──誰にも、渡さない……!!)
 そんな傲慢な考えが、ジェイの頭を占める。

 誰かに奪われる前に、自分が──!!


 クレインの身体を再び反転させて、脚を持ち上げて腰を上げさせ、濡れてヒクつくそこに、己の昂った楔を──

「……っ!」

 クレインの腹部が目に入った瞬間に、その全てが消え失せる。

「あ……」

 滑らかな肌に陰を落とす、傷。

 ジェイがクレインの腰を持ち上げたことで上着がめくり上がり、露わになったそれが、ジェイの頭の血を下げていく。

「ク、レイン…………」

 見ていたはずなのに、見えていなかった彼の表情が、ジェイの頭を殴る。

 クレインの泣き顔を、彼は初めて見た。

 いや、そうは言っても涙は流してはいない。耐えるように唇を噛んで、目元を赤くして、眉間に力を入れている。

 だがジェイには確かに、泣いているように見えた。

「クレ、イン……っ!すま、ない……、俺は……っ!!」
 傷を隠すように、ジェイはクレインを抱き締める。

「すまない……っ、俺も、結局と同じ──お前を傷つけて……!俺は、守りたい、のに……っ」

 ベッドに放り出されていたクレインの手が、ゆっくりとジェイの背中に回った。
 そして、痛みを和らげるように摩る。

「お前は、。お前は、俺を守ってくれたよ」
「っ違う!!守れな、かった……」

 皮膚を痙攣ひきつらせる大きな傷を、震える手でなぞる。
「これは……俺が……」
「お前のせいじゃない。お前が責任感じることなんて、ない、のに……」

 クレインの指が、ジェイの頰を拭う。

 ぽた……、クレインの頰に雫が落ちて、そこでジェイは自分が泣いていることに気づいた。
 透明なはずのそれが、赤に見えて、ジェイは全身に寒気が走る。

「……俺は……血に濡れたお前を見るたびに、怖くて堪らなくなる……!お前が俺の手の届かないところで、死んでしまうんじゃないかと……」

「……俺は別に『死にたがり』って訳じゃ、ないんだ。簡単に死んでやったりしない。足掻いて、闘って──この傷だって俺からすれば、その闘いの結果だ」

「クレイン……」

「それに──俺は結構、これを気に入ってるんだ」

 嘘のない強い瞳──
「お前は、強い……」
「……俺は、強くなんて、ない」

 否定するクレインに、ジェイは首を曖昧に振って、心臓の音を聴くように、彼の胸に耳を乗せる。

 ドクン、ドクン、と力強く鳴る鼓動が、なぜか涙をさらに溢れさせる。

(お前のその強さが、俺は、怖い……)
 あの闘技場の、そして今回のような危険がその身に迫った時──クレインは陵辱されるよりも、死を選ぶのだろう。

(何をされても、ただ生きていて欲しい──そう願う俺は、クレインを苦しめる……)


『お前はクレインが俺に惚れてるとでも思っているのか?……いや、違うな……その方がいいと思っている』

 カイトの言葉が、身に染みる。

(あれは、図星だ。俺は──自信がない)

 あの闘技場からいとも容易く二人を救い、様々な伝手つてを持ち、世界を知り尽くしたような、カイト──彼ならばクレインにまとわりつく『陰』を──『死の気配』すら、打ち負かすことができるのだろう。

(そうだ……俺は自分にできそうにないことを、カイトに押しつけようとしていただけだ……)

 情けない自分に、顔が歪む。

 クレインの目から逃れるように、体を起こして、彼に背を向けた。

 だがクレインは、そんなジェイを追いかけて、その背に寄り添う。
 ジェイ自身すら直視できない醜ささえ、慈しむように──。

 手を、視線を、そして舌を絡め、クレインに導かれるように、再びベッドに折り重なる。

 クレインから脚を開き──ジェイを包み込んだ。


「あっ、あっ、あぁ……っ」
 クレインの中をゆっくりと穿つと、きついくらいにジェイを締めつけてくる。

 それはジェイが考えていたような、『奪う』行為ではなく、自分を──互いを──慰めるような優しい時間だった。


******
 ジェイは狡い自分を自覚しながら、最後まで決定的な言葉を放つことはなかった。

 クレインの気性を──それこそ死さえ辞さないそれを──十分過ぎるほど知っていたジェイは、彼が何も言わないこと、彼が拒否しなかったこと、彼が受け入れてくれたこと、それを自分に都合よく受け取る。

だが『都合よく』受け取ったことを、誰より一番、自分が自覚していた。


 ついに解かれることのなかった足首のサラシ──クレインの最も深いところにジェイは踏み込めず、クレインは自分の最も見られたくないものを見せられずに──。


それが二人の間を隔てるように薄くクレインに巻きついたまま、言葉もなく、二人は果てた。

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