三鍵の奏者

春澄蒼

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第四章 地下に眠る太陽のカケラ

56 ドワーフの鍵

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 カイトが次に取った行動は、別行動をしているヘイレンとアイビスに連絡を取ることだった。

 ヴェルドット国内にいる二人に、『鍵』についての情報をラサージェ夫妻から聞き出してもらうためだ。


 カイト、ラーク、ヘロンは、一行の中で飛び抜けて視力がいい三人ではあるが、話に聞いただけの残りの四人は、さすがにすんなりと信じることができないでいる。

 そして直接目にした三人にしても、時間が経つにつれて、もしかしてアレは幻だったのではないか、という馬鹿げた考えが浮かんでくるほどなのだ。


 近いうちにアスカに接触するのだから、その時に確かめればいいことではあるが、事前にささいな情報でも得られるのなら連絡を取るべきだと、カイトは判断した。



******
「なるべく早く頼む」

 前日に隠れ家まで案内してくれたヘイレンの手の者に、カイトは端的にしたためた手紙を託す。

 その封蝋にはヘイレンから預けられた印璽いんじが押され、二つ並んだ蛇の頭が厳しく封を護っている。


 手紙を出したことで、それまで続いていた興奮がやっと少し落ち着いてきて、腰を据えて待とうと、一行は気持ちを切り替えた。


「……ねぇ、カイト」
 が、ユエの問いかけが、その弛緩した空気に緊張を走らせる。

「…………何だ」
「これ、なに?」

 ユエが指すのは、カイトの手にある印璽だ。持ち手も蛇の意匠で、白い鱗に金色の眼が精巧に作られている。

「……ハンコみたいなもんだ」
「ハンコ?」
「……簡単に言えば、身分証だ。ヘイレンの紋章が押されていることで、俺からの手紙だと証明できる」

 二人のやり取りを、周りは息を詰めて見守っているが、ユエだけはそれに気づかない。


「紋章……どうして、頭が二つある蛇なんだ?」


 ヘイレンは二つの紋章を使い分けていて、ギルドのトップ、ヴァンダインとしてのものは、赤い実をくわえた黒いカラスがそれだ。

 そしてヘイレン個人、盗賊団のトップとして使うのは、双頭の白蛇の紋章である。

 本来シッポがあるべきところも頭があり、左は牙を剥いて右は長い舌を伸ばした、二つの頭を胴が繋いでいる。
『双頭』と言うよりは『両頭』と言った方が分かりやすい。


「どうしてって……」
「こういう蛇、本当にいるの?」
「いや想像上のもの──」


「あー!俺も思った!!」
 そこでいきなりヘロンが割り込む、

「ヘイレンは確かに白蛇っぽいけどさー、俺も頭二つってのが妙だなーって!それにさ!部下の人もヘイレンのこと『双頭』って呼んでたよなっ?!」


 カイトはヘロンに「よく気づいたな」と感心して、白蛇を手の中で弄びながら、初めてヘイレンについて自ら口を開く。


「この蛇は、ヘイレンとその兄弟を表している。双子の兄弟の象徴だな」
「へぇ!?あいつって双子なの?!」
「ああ、らしい」

「『らしい』って、カイトももう一人には会ったことないの?」
「と言うか、ヘイレン本人は双子だと言うが、誰も二人揃ったところを見たことがない」


「……なにそれ?」
 クレインの困惑した声に、カイトも苦笑を返す。

「見た目も性格もそっくりなんだ。基本的に盗賊団は弟が、商会は兄が仕切っていると言うが……二人が一緒にいるところは見たことがない」
「じゃあ、今アイビスと一緒にいるのは、弟の方?」
「たぶんな」

「カイトでも見分けつかないの?」

 ユエの質問に、カイトは「無理だ。毎日隣にいる側近でさえもう諦めているんだからな」と両肩を上げる。

「側近の間でも、二重人格説や一人二役説が未だに噂されているらしいが……まぁ、話を聞けば、どう考えても二人いなければ説明できないことがあるからな」


 いつの間にか緊張は消え、いつもの空気に戻っている。

「俺は双子説に納得。二人いるから、一人はこんなところで好き勝手できるって訳だ」
「確かに。一人で商会も盗賊団もギルドもまとめるなんて、さすがに不可能だろう」

 クレインとジェイはあっさりと双子説を受け入れて、頷き合う。


「頭が二つの蛇は、二人で一人って意味なのかな」
「一心同体!みたいな?!そういえばさ、ヘイレンってよく自分のこと『俺たち』って言うじゃん?商会は『俺たちが経営してる』とか、盗賊団は『俺たちの趣味だ』とか……アレって兄貴のことだったんだなー」

 ヘロンの観察眼に、フェザントとラークは、
「そうだったか?俺は気づかなかったなぁ」
「僕も……ヘロンって変なとこ目ざとい」
 呆れの混じった感心の声を上げた。


***
 七人はいったん鍵のことは忘れて、謎めいたヘイレンの話題で盛り上がった。

 アイビスがいないと、誰も軌道修正しないものだから、話があちらこちらに散らばって戻って来ない。

 そのうちクレインやフェザントさえも、『鍵』のことを考えるのはアイビスやカイトに任せておけばいいと、小難しい議論を放棄してしまった。


 その後、外で買い求めた食事を隠れ家で食べ、湯で体を清めて、早めに寝る準備に取りかかるまでは、そのたわいもないやり取りが続いた。

 だが寝る間際になって、再び、妙な緊張感が芽生える。


「……えーと、ユエ?今日もそこでいいの?」
「え、うん。ここがいい」
「……そう……?ユエがいいなら……」

 昨日と同じクレインからの質問に、ユエはあれ?だめなの?という顔を返すから、他もそれ以上何も言えなくなってしまう。

 ヘイレンが用意した隠れ家は、木造の一軒家だ。必要最低限の部屋と家具しかないから、寝る時は一番広い部屋に雑魚寝なのだが、ユエは昨日と同じく、カイトの隣に陣取っている。

 それはある意味、これまで通り『普通』なのだが──フった者とフラれた者が隣り合って寝ることは果たして『普通』なのだろうか、と周りはハラハラしている。

「…………」
 カイトは何も反応しないことに決めているのか、眉ひとつ動かさずに、さっさとふとんに身を隠した。

 その隣にユエも身を潜らせて、向けられた背に寄り添うように──

「……っ」

 周りで見ていた五人が息を呑む。

 その声なき声に、ピクッと肩が動いたカイトだが──反応してしまった自分を誤魔化すように、平静を装った。


 五人はそんな二人をチラチラと視界の端に捉えながらも、無言でそれぞれ定位置のふとんへと横たわっていく。


******
 ユエの告白以来、こんな調子が続いている。

 ユエは普通なのだ。

 いや、『普通』ならば、フラれた相手とも、その現場を見られた仲間ともギクシャクするはずなのだが……ユエはとにかく、何も変わらない。

 だがその『いつも通り』に周りが反応してしまい、その空気をカイトが察して、さらにカイトが察したことを周りが察して──相乗効果で、緊張がまん延していく。

 カイトも、特別態度を変えた訳ではない。
 しかしユエの普通に対して、カイトは自然をいる。

 皆が告白を盗み聞きしていたことを、カイトも知っている。だから、ユエに対してというよりも、周りの目に対しての装いなのだ。

 これまで通りを心がけるのなら、ユエが何をしようと、カイトは受け入れるだけでいいはずなのだが……カイトにも何が自然で、何がいつも通りなのか、分からなくなっている。

 果たして、フった相手に普通に接することが、自然なのだろうか……?と。


 カイトはこれまでの旅で、ユエの体温に慣れきってしまっていた。それは自分でも気づかないうちに刷り込まれたものだ。

 カイトは反射的にユエを受け入れようとする。だが周りの目によってそれにブレーキがかかる。だが拒否するのも不自然になり──結局は自然を装って受け入れる、という流れになっている。


 仲間たちは二人のことを心配はしても、基本的には見守るという態度を保っている。

 だからこそ、彼らも「普通にしよう」「自然にしよう」と身構えすぎてしまって、緊張を生むことになっている。


 しかしながらその緊張も、ユエのいつも通りに引きずられて、いつの間にか忘れてしまって──そしてまた思い出す、といった繰り返しだ。


 今も、ユエの寝息が聞こえてくると、緊張を忘れた順から眠りが訪れて、朝には寝る前のやり取りなど忘れてしまっていることだろう。

***
 ただ──カイトだけは、ユエの息がかかる背中に意識が集中して、なかなか寝つけなかった。


 そして誰よりも早く目覚めた彼に、動揺が襲うことになる。


 背中を向けていたはずの、自分の腕の中に、柔らかく温かな肢体が収まっていることに──。

 ユエが移動したのではない。己の手が、彼を引き寄せていたことに──。



 カイトは誰にも知られないように、寝返りをうつ。

「んん……」
 背中に、ユエの抗議の寝息がかかる。それとほとんど同時に、背骨に額が擦りつけられ、腰のあたりの服を引っ張られる。

 ざわっと、背筋に走るものを、カイトは見ないように目を閉じた。


 自分の躰が自分を裏切るようなことばかりすることに、カイトは苛立ちを覚えている。


 仲間たちの盗み聞きに、途中から気づいていたカイトは、なるべく後を引かないように、あの告白を納めるつもりだった。

 ましてや、あれほど強い言葉を、ぶつけるつもりはなかったのだ。


 ユエに告白をされてしまったことも、その返事も、そしてそれからの態度も、その全てが失敗だと、カイトは感じている。

 それでも──失敗と分かっていても、躰は勝手に動いてしまう。


 動揺を、苛立ちを、カイトは完璧に隠し切ることができるだろう。他人に対しては、息をするより簡単に──だが、自分自身を誤魔化すことは、何よりも難しい。


『ドワーフの鍵』が──求め続けていたものが、すぐ手の届くところまで来ている。
 カイトの頭の中は、それだけでいっぱいのはずなのに──ユエが近くにいると、動揺や苛立ちで簡単に塗り替えられてしまう。


『俺は、お前を好きじゃない』


 あの返事は、ユエに向けられたものだったのか、それとも──自分に言い聞かせたのか──。

 カイトは答えを知っていながら、そして、無駄だと分かっていながら、自分自身を誤魔化す。


 仲間たちが目覚める時には、何食わぬ顔で相対することができるように。



******
 早朝、ヘイレンとアイビスが戻った。
 手紙を出したのが前日の夕刻であるから、ヘイレンの部下の有能っぷりに驚かされる。

「ラサージェに絵を描かせた!」

 まだ目も頭もハッキリ醒めていない仲間たちにもお構いなしに、アイビスは興奮を隠さずに声を響かせる。

「間違いない!これだ!!海で見たものと同じ形だ!」

 アイビスが掲げた絵を見て、一気に全員の目が見開く。
 そこには確かに、紅い鍵の絵が描かれている。

 持ち手は三つの輪、華奢な円柱の先には凹凸の板──シンプルで飾り気のない、鍵らしい鍵。

 それは絵で見ると、何の変哲もないよくある鍵に見える。

 アイビスはもちろん、ラサージェに何の誘導もせずに、ただ「アスカの首にある鍵を」と描かせたが、それでも奇跡のような偶然で、ただの家の鍵だということもあり得なくはない。

 カイトは慎重に慎重を期して、
「……どうやってこれがアスカの手に渡った?」
 鍵の出自を確かめる。


「アスカが産まれた時から、首にかかっていた、と」


 ヘイレンからの返答で、カイトはようやく、確信を持って頷いた。

「ドワーフと共に岩から産まれた鍵、か」


 そんなものが、『よくある鍵』であるはずがない。


「間違いない。俺たちが探している『ドワーフの鍵』だ」



 カイトの結論に、感嘆とも感動とも安堵とも言える息が漏れ出る。

「……すげぇ」
「本当に、あったんだ……」
「こんなところで見つかるなんて……!」

 急展開に、すぐには信じられない一行だったが、口々に呟いていると、徐々に現実味が増してくる。

「……っやったぁぁーー!!」

 そしてヘロンの雄叫びを皮切りに、次々と押し寄せる波のように、興奮が襲ってきた。

「すっげぇ!すっげぇ!!すっげぇーー!!」
「ちょ、ヘロン!痛いよ!!」
 ヘロンに無理やり手を取られて、グルグルと回らさせたラークが抗議する。だがそれも笑いながらだ。

 もう鍵を手に入れたかのようなはしゃぎっぷりに、周りもつられて笑顔が広がっていく。


「それにしてもラサージェは、どうして鍵のこと黙ってたんだ?アスカの産まれた時の話には、出てこなかったよな?」

 もっと早く言ってよ、と口を尖らせるクレインに、アイビスが答える。
「忘れてたんだと。鍵はずっとアスカに持たせてたからって」
「おいおい……ヘロンが気づかなかったら、どうなってたか……」
 ジェイも呆れた声だ。

 だが『鍵』の重要性を知らないラサージェたちにとっては、そんな程度の認識なのかもしれない。


「これで俄然、目的が定まった」
「ああ、アスカを手に入れれば、自動的に『鍵』もついてくるってワケだ」

 興奮を抑え声を低くするカイトに、ヘイレンは軽口を叩く。

「ニセモノの鍵と取引で、ドワーフ国王にホンモノを探させようかと思ってたが……かはっ!そんな小細工も必要なくなったな」
「お、お前さん……!そんなこと考えていたのか……?!」

 さらに続いた不遜な態度に、フェザントが慄く。


「だが確かに、国宝を奪うことになるよりは、ずっと……」
 カイトはすでに『鍵』を手に入れる算段をつけ始めている。

「おい!まさか、子どもから無理に奪ったりなんか……!」

 フェザントからすれば、国宝を奪うよりも子どもから宝物を取り上げる方が、ずっと罪悪感がある。

 ヒクヒクと顔をひきつらせるフェザントに、カイトは読めない笑みを向ける。

「……流石の俺も、そんな人でなしじゃあないさ」

 そうは言うカイトだが、フェザントは全く安心できない。


 確かにカイトは、アスカから無理やり『鍵』を奪うつもりはなかった。

 カイトはアスカごと、『鍵』を手に入れるつもりだったのだ。

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