三鍵の奏者

春澄蒼

文字の大きさ
70 / 147
第四章 地下に眠る太陽のカケラ

59 歴史のカケラ

しおりを挟む
「どうして!いきなりそういう話になるんだっ?!」
 アイビスの叫びに、そこかしこから同意が集まる。

 満を辞して『鍵』の検証が始まるのだと思っていたら、いきなり遺跡の話だ。

 流れが分からない一行が、困惑するのも無理はない。


 だがひとり訳知り顔のヘイレンが、
「遺跡に、『鍵』に関する記録があるかもしれない、だろ?」
 と真意を代弁すると、はた、と騒ぎは収まった。

 注目を浴びながらヘイレンは、ニヤッとカイトに後を任せる。


「……『鍵』を使ってアスカが人間になっても、ユエの時と同じように、『鍵』が体の中に吸い込まれたらどうする?どう取り出すのか、結局また分からないかもしれん」

 カイトは考えながら話をまとめている。

 そしてひとり納得したように頷いてから、
「使う前に、『使い方』をできる限り調べるべきだ」
 と、アスカに向けて言った。


「それは……一理ある、か」
 アイビスは納得したのかそう呟いたが、

「そんなおあつらえ向きに、情報が転がってるか?」
 クレインは懐疑的だ。


「ドワーフの歴史において、『鍵』は重要な役割を果たしたはずだ。探せば必ず、何か見つかる」

 カイトは確信めいたものがあるのか、そう断言した上で、「アスカ、お前が見た限りで、そういう記述はなかったか?」とアスカに確認する。


「難しい文字で、アスカには読めなかった」
「古語か……それともドワーフの古代文字か……」

 アスカの答えにさらに目を輝かせたカイトは、口の中で「それなら……」「いや、……」「やはり……」とブツブツと呟いて、ひとり自分の世界に入ってしまう。


 カイトがこうなってしまうと、自分たちがどれほど反対しても無駄だということを、一行はこれまでの経験で骨身にしみていた。

 カイトの意思を曲げることなど、できた試しがないのだから。


「でもその遺跡って確か……人間には辿り着けないんじゃないの?」
 すでにクレインは、遺跡に行くことを前提にして考え始めている。

「っ!そうじゃん!ラサージェの話だと、アスカしか行けないんだろ?……ん?あれ?どうして人間は行けないんだっけ?」

 ヘロンの疑問に答えるのは、フェザントだ。

「地下に行くほど息ができなくなるから、だろ。地下だと空気の流れも悪いし、毒が溜まってるところもある。ドワ──いや、炭鉱夫だって通気にゃ気を使うぞ」

「へぇ~!……全然分かんねぇ!」
「っておいっ!分かってねぇのかよ!だからつまり──」

 フェザントがヘロンに講義している時間、他もそれを興味深そうに聞いていたが、カイトだけは何か別のことを考えているようだった。


 そして講義が終わると、
「……直接遺跡に行けなくても、アスカに本や石版を持って来てもらうことはできる」
 と、あくまで遺跡を調べることを主張した。


「それってそんな急がなきゃダメなのか?」

 フェザントが、遺跡を調べること自体は賛成だが、と前置きして、「内乱やら、ヴェルドットとの関係が落ち着いてから、ゆっくり案内してもらっても……」と提案する。

 だがカイトはきっぱりと、「いや、こっちが先決だ」と言い切った。

「先決って……」
「ドワーフ国内の内乱も、ヴェルドットとドワーフの関係も、歴史を明らかにすれば、全て解決に向かう」

 予言のように宣言してから、「……と、俺は考えている」圧倒されている仲間たちに向かって、そう付け足した。



******
「ったく、本当に二人で行っちまいやがって」
 怒り半分、寂しさ半分で呟いたフェザントに、

「ちょっとカイト、強引じゃない?」
 こちらは怒り十分のクレインが腕を組んで応える。


 ヴェルドットの隠れ家に残された六人は、それぞれ割合は違えど、同じような感情を抱えている。



 あの、話し合いというよりも一方的な宣言の後、カイトはアスカと二人だけで、遺跡へと向かってしまったのだ。

「遺物を運び出すのなら人手が多い方がいい」というフェザントのもっともな提案も、「俺だって地下迷宮を探検したい!」というヘロンの要求も、全てを無視して──。

 その後、ヘイレンもアイビスを連れて出かけ、マイナは診療のために村へと帰り、この場には六人が残された。



「そりゃ確かに、ぞろぞろ押しかけても、俺たちが遺跡に行ける訳じゃねぇけどさ」
 いつもはあっけらかんとしたヘロンからも、さすがに愚痴が溢れた。

「なんだかまるで……」「俺たちには来て欲しくないみたい」
 言い淀んだラークの後を、クレインが躊躇なく継いだ。


 気まずい空気を、「……ラサージェ夫妻への連絡は、どうなってるんだ?」ジェイがさらにかき荒らす。

 アスカを無事に保護したとなれば、真っ先に両親へと連絡するものだろう──そう自然に思っていた一行は、ヘイレンがすぐにでもラサージェを連れて来ると思っていた。

 しかし──アスカはまだ両親に再会できていない。

 カイトがどう説明したのか一行には知れなかったが、アスカ自身もそれを言い出さないこと、今回の遺跡の調査にもそれほど難色を示さずに同行したことが、一行にはせめてもの救いになっている。

 そうでなければ、誘拐犯のような罪悪感がもっと増していたことだろう。



 充満した猜疑心から目を逸らすためなのか、何も考えていないのか──ユエが話を『鍵』のことに戻した。


「カイトは、鍵そのものにはあんまり興味ないのかな?」
「え?」
「思ってたよりあっさりしてた。なんか……見つけることが目的だった、みたい?」

 首をひねるユエに、クレインが「確かにそういうとこ、あるな」と同意する。


に執着しないというか……これまでだって、手に入れたお宝は全部手放してるし」

「手に入れる過程を楽しんでる、ってこと?」

「いや、それよりは……お宝に付随する歴史を知りたいんじゃねぇか?」
 フェザントの推測に、ヘロンが「ふずいって、なんだよー?」とジタバタする。


「つまりはよ、あー、例えば今回の『鍵』なら、『鍵』がこれまでどうやって使われてきたのか、とか、誰の手に渡って、どの国が関わったのか、とか、『鍵』が歴史にどういう影響を及ぼしたのか、とか……カイトが知りたいのはそういうことなんじゃねぇかな」

「お宝の歴史ってこと?」
 ざっくりとまとめたヘロンに、フェザントは「まぁ、そういうこった。伝説や伝承を調べることだって、結局は歴史に繋がるんじゃねぇか?」とカイトを分析した。

「歴史……」
 その単語を噛み締めるように呟いたユエを置いて、他は好き勝手に雑談を始める。


「そういえばさー、結局『太陽の間の鍵』って全然関係なかったってこと?」
「そういうことなんじゃない?そう思うと、早めにニセモノだって分かってよかったよ」
「あーあ、フェザントがガセネタつかませるもんだからー!」
「ああ?!俺のせいか?!」
「いや、むしろ『太陽の間の鍵』の情報がなければ、『ドワーフの鍵』も存在するっていう発想にそもそも結びつかなかったかもしれない」
「ジェイ、そうだよなっ?ほれ、ヘロン!鍵が見つかったのは俺のおかげだろう!」
「えぇ~?!めちゃくちゃ偶然じゃん!ドヤ顔すんなよー」
「なんだとぉ~!!」


 待つことしかできない六人は、そうやっていつも通り振る舞うことで、緊張や焦燥、猜疑心をいつの間にか忘れていた。

 しかし待機の時間は、予想よりもずっと長引くことになる。




******
 二人が再び闇に潜ってから、すでに二時間が経った。

 時刻は真夜中。

 月の出ていない夜よりも、地下の迷宮は闇が濃い。灯りをつけていないのだから、当然だ。


 アスカは地下迷宮を、自分の庭のようによく熟知している。光源がなくとも、その足取りにいささかの不安もない。

 そしてカイトも、その小さな影の後を、確かな足取りでついて行く。


「……」
 アスカが立ち止まり、後ろのカイトを振り返ったのは、ある分岐に着いた時だ。

「どうした?」
「ここから先、もっと潜る」
「そうか」
「……本、いっぱいあった。石……岩に直接文字が彫ってあったりもする。アスカひとりじゃ、持って来れない」

 どうやら、ラサージェが倒れたのがこの先らしく、アスカはカイトが一緒に来られるのはここまでだと思い、判断を仰いでいる。


「大丈夫だ」
 だがカイトの答えは、予想外に簡潔なもの。

「案内してくれ」
「え?」
「俺も一緒に行く」
「でも……」

 躊躇するアスカの脳裏には、倒れた父親の姿がこびりついていた。


「……無理だと思ったら引き返す」
 アスカの恐怖を的確に読み取って、カイトはゆったりと笑って、安心させるように赤毛をかき混ぜた。


 アスカは気が進まないながらも、その言葉に従って歩を進めた。


 その先は、さらに闇に満ちていた。

 常人ならば気が狂ってしまうほどの暗黒が、延々と続く。

 だがアスカにとっては、心地いい空間だ。
 岩の息づかいを感じ、地下を流れる水音を聞き、鉱物の発するわずかな明かりが目に優しい。

 アスカは迷いなく進みながら、背後の気配に気を研ぎ澄ませていた。

「……アスカ、悪いが──」
 だから、カイトがそう切り出した時には、準備万端で振り返る。

「──さすがに見えにくくなってきた。手を引いてもらってもいいか?」
「え……?」

 だがカイトの要求は、準備していたものと違う。

「……大丈夫?」
「ん?あぁ、息はまだなんとか、な」

 元気一杯とまではいかないが、苦笑できる余裕はあるらしい。

 そんなカイトを不審に思いながらも、アスカは要求通り手を繋いで、さらに先へと進む。


 そして──

「……扉が……荘厳だな……」

 二人は揃って、大扉の前に佇んだ。

 てっぺんは見えないほど高く、十人が横並びで行進できるほどの横幅がある。

 銅製のその巨大な扉には、それにふさわしい装飾が施されていたはずだが、今となってはすり減ってしまい、はっきりと形を残していない。


「場所で言うと、大山脈のちょうど中央の最深部か……」
 独りごちたカイトが扉に手をかけようとするのを、


「……あんたも、ドワーフなの?」
 アスカの小さいながらも鋭い囁きが遮る。

 アスカはこれまでに、父親や王弟、王弟の部下たちと、大勢をここまで案内しようとした。

 だが、誰一人として辿り着けた者はない。

 目の前の男は、仲間なのだろうか?それとも──?

 アスカの混乱した問いかけに、カイトは薄く笑んだだけだった。


「……あんたは、誰……?」
 じりっと後退ったアスカに、カイトは笑みを引っ込めて「……俺も、それを知りたい」

 それまでの子どもに対する態度から、対等な立場になって、真剣な目を向ける。


「ここに、お前が何者か、そして……俺が何者なのか、その答えが眠っているはずだ」



 ギギギギギ……軋んだ音を立てながら、億劫そうに分厚い扉が開かれていく。


 隙間を自分の身の分だけ広げると、カイトはひとつ深呼吸をして、それから中へと入った。

 それを見届けたアスカは、少しだけ迷ってから、猫のようにするりと後に続いた。



***
 中にはもちろん、光源はない。

 カイトは用意して来た紅光石を取り出し、しばらく目を慣らすように待った。

 少しして光が強まると、小指の先ほどの大きさの紅光石一つで、半径二メートルほどの明かりの輪ができる。

 まず、かざした明かりが映し出したのは、壁面に並ぶ彫刻たちだ。

 大理石の柔らかく温かみのある白が、紅光石に照らされて紅く浮かび上がってくる。

 ドワーフが信仰する神々が、神秘的ながら、命を吹き込まれたような躍動感を持って、その空間を護っている。百体はあるだろうか。

「これ、は……ドワーフの中でも最高の名工の作だろうな……」

 カイトは目を奪われて、茫然と見上げたまま、壁沿いに歩き出す。


 その空間は綺麗な円形をしていて、天井もドームになっており、無数の柱がそれを支えている。
 柱ひとつひとつにも、それぞれ違う彫刻がほどこされ、まるで神々の国へ迷い込んだような幻想的な気持ちになる。

 広さもかなりのもので、世界最大と言われる聖会の大聖堂に匹敵するほどだ。

 煌びやかなその大聖堂を思い浮かべたカイトは、「……大聖堂……祈りの場……まさか……」独り言を言いながら、円の中央へと進んでいく。

 かつては鮮やかな紅色をしていたであろう布は、煤けて黒っぽくなっているが、周囲を彩る金糸だけは年月を感じさせない。


 祭壇にかかったその布の上に、棺が三つ。
 そしてそれより一段下の祭壇に、一つ。


 永らく誰の手も入らなかったのだろう。

 風化は感じさせるが、全体に荒れた印象はない。

 そしてアスカも、触れてはいけないと本能で感じ取っていたのか、棺は封印されたままの状態を保っていた。


 低い位置の一つは、棺の蓋が人の形を象っていて、横たわった甲冑姿の男が、なぜか一冊の本を胸に抱いている。

 堂々とした体躯、長いひげに甲冑──戦士の像ならば剣を抱いているのが普通だろう。
 カイトは違和感を覚える。


 カイトはその棺の側面を手で拭ってホコリを払った。


「『九部族が一の族長  クリストバル・トリエンテ  最後のドワーフとならぬことを願いここに眠る』……族長の棺……王墓、か?いや、それにしては四つだけとは少な過ぎる」

 カイトが読み上げた、棺に彫られた文言を聞き、アスカが「族長?」と聞き返す。

「ドワーフは昔は、九部族の合議制で成り立っていたんだ。今の王制は……まだ五百年ほどにしかならない」

 そう説明しつつ、さらに先の文字を明かしていく。

「……『我  後世の為  歴史の一片を紡ぐ』『大地から産まれし  炎の子よ  我の手から希望を受け取るがよい』──希望……この本のことか……?」

 族長が剣の代わりに抱いている本──やはり意味があるのか……?と思いつつ、カイトはそれより先に、今度は三つ並んだ棺を見るために、祭壇の上に登る。


「こちらは……もっと古い。かなり年代に隔たりがあるな」

 三つの棺は簡素な造りで、蓋にも装飾はない。

 中央の蓋のホコリを手で拭ったカイトは──「……っ!!」息を飲んで固まった。

 その尋常ならざる様子に、アスカも不安になり、祭壇によじ登ってその隣に身を寄せる。

「……なに?なんて書いてあるの……?」

 カイトは自分を落ち着かせるように深呼吸をしてから、刻まれた文字に触れながら、一音一音を確かめるように発する。

「『ア・ス・カ』」
「えっ?」

 最初、自分が呼ばれたのかと思ったが、すぐにそれは違うとアスカにも分かった。


「『──アスカ  ここに眠る』と書いてある。それも……ドワーフの古代文字で、だ」

 そこには、人々が普段使う文字とは全く似ても似つかない、複雑な図形があった。
 いわゆる象形文字で、アスカがかろうじて形が分かるのは、鳥に見えるものと、太陽を表したような部分だけだ。

 カイトはさらに、ホコリに隠されていた文字を慎重に読み解いていく。


「『最初の人間  アスカ  ここに眠る』……にん、げん……?最初の『人』ではなく、『人間』…………」

「……?なにが違うの?」
「……大きな違いだ」

 カイトは気もそぞろにそれだけ答えて、「その後は……くそ、削れて読めないな……これは……『希望』……こっちは『平・和の』──」

 それ以上は諦めて、カイトの視線は次へと向かう。

 早る気持ちを抑えながら、左右二つの棺から手がかりを見つけようと、表面のホコリを今度は息で吹き飛ばす。


 ──そこには、こう刻まれていた。


 左には『アスカの父──最初の父──ドワーフのフェリックス』

 右には『アスカの母──最初の母──のシィラン』

 そして両方に同じ文句──
『ここに眠るは  海の子  大地の子  空の子  三の種の架け橋なり』
『人と人の間に産まれしは  愛の子』
『愛の子の誕生が  新しき世界への扉を開かん』────
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

過保護な父の歪んだ愛着。旅立ちを控えた俺の身体は、夜ごとに父の形で塗り潰される

中山(ほ)
BL
「パックの中、僕の形になっちゃったね」 夢か現か。耳元で囁かれる甘い声と、内側を執拗に掻き回す熱。翌朝、自室で目覚めたパックに、昨夜の記憶はない。ただ、疼くような下腹部の熱だけが残っていた。 相談しようと向かった相手こそが、自分を侵食している張本人だとも知らずに、パックは父の部屋の扉を開く。 このお話はムーンライトでも投稿してます〜

【完結・BL】胃袋と掴まれただけでなく、心も身体も掴まれそうなんだが!?【弁当屋×サラリーマン】

彩華
BL
 俺の名前は水野圭。年は25。 自慢じゃないが、年齢=彼女いない歴。まだ魔法使いになるまでには、余裕がある年。人並の人生を歩んでいるが、これといった楽しみが無い。ただ食べることは好きなので、せめて夕食くらいは……と美味しい弁当を買ったりしているつもりだが!(結局弁当なのかというのは、お愛嬌ということで) だがそんなある日。いつものスーパーで弁当を買えなかった俺はワンチャンいつもと違う店に寄ってみたが……────。 凄い! 美味そうな弁当が並んでいる!  凄い! 店員もイケメン! と、実は穴場? な店を見つけたわけで。 (今度からこの店で弁当を買おう) 浮かれていた俺は、夕飯は美味い弁当を食べれてハッピ~! な日々。店員さんにも顔を覚えられ、名前を聞かれ……? 「胃袋掴みたいなぁ」 その一言が、どんな意味があったなんて、俺は知る由もなかった。 ****** そんな感じの健全なBLを緩く、短く出来ればいいなと思っています お気軽にコメント頂けると嬉しいです ■表紙お借りしました

君に望むは僕の弔辞

爺誤
BL
僕は生まれつき身体が弱かった。父の期待に応えられなかった僕は屋敷のなかで打ち捨てられて、早く死んでしまいたいばかりだった。姉の成人で賑わう屋敷のなか、鍵のかけられた部屋で悲しみに押しつぶされかけた僕は、迷い込んだ客人に外に出してもらった。そこで自分の可能性を知り、希望を抱いた……。 全9話 匂わせBL(エ◻︎なし)。死ネタ注意 表紙はあいえだ様!! 小説家になろうにも投稿

番に見つからない街で、子供を育てている

はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。 異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。 現世の記憶は失われているが、 この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。 街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、 ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。 だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。 再会は望まない。 今はただ、この子との生活を守りたい。 これは、番から逃げたオメガが、 選び直すまでの物語。 *本編完結しました

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜

レイ
BL
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」 魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。 彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。

悪役令嬢の兄でしたが、追放後は参謀として騎士たちに囲まれています。- 第1巻 - 婚約破棄と一族追放

大の字だい
BL
王国にその名を轟かせる名門・ブラックウッド公爵家。 嫡男レイモンドは比類なき才知と冷徹な眼差しを持つ若き天才であった。 だが妹リディアナが王太子の許嫁でありながら、王太子が心奪われたのは庶民の少女リーシャ・グレイヴェル。 嫉妬と憎悪が社交界を揺るがす愚行へと繋がり、王宮での婚約破棄、王の御前での一族追放へと至る。 混乱の只中、妹を庇おうとするレイモンドの前に立ちはだかったのは、王国騎士団副団長にしてリーシャの異母兄、ヴィンセント・グレイヴェル。 琥珀の瞳に嗜虐を宿した彼は言う―― 「この才を捨てるは惜しい。ゆえに、我が手で飼い馴らそう」 知略と支配欲を秘めた騎士と、没落した宰相家の天才青年。 耽美と背徳の物語が、冷たい鎖と熱い口づけの中で幕を開ける。

処理中です...