三鍵の奏者

春澄蒼

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第二章 十字行路に風は吹く

16 アンナ・リーリア団

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 アンナ・リーリア団は、総勢二十六名の中規模なサーカス団だ。

「やだっ!なにこの美形集団?!」
「本当に傭兵なの?あなたたちの方が役者っぽいわよ」
「かーわいい!!」
「こっちは私より肌がきれいだわ……!」
「こっちのお兄さんは筋肉ムキムキ!!」

 そして女性陣が元気でたくましかった。
 ぐるりと取り囲まれて値踏みされる一行は、さすがに困惑してタジタジだ。

「こらこら、そう困らせるんじゃないよ。この人たちはあくまでも仕事で来てもらったんだ。礼を欠いてはいけない」
 カールが窘めると、「はーい」大人しく引き下がる。
「騒がしくてすまないね」
 カールは苦笑いしながらも、彼女たちを見守るような優しい視線を向けている。
「いや……賑やかなものだ」
 カイトも苦笑いを返す。

「さて、さっそくだが、撤収を手伝ってもらおう。ここでの公演は終わりだ。次の町へ向けて出発しよう」
 カールの威勢のいい号令に従って、動き出した団員に混じって、一行も撤収に加わる。
 公演を行う天幕や小道具、生活用具や食糧など、荷物は多い。四頭立ての馬車が二つに、二頭立ての馬車が三つ、それからそれを取り囲むように馬に乗った護衛が数人の、大所帯になる。
 一行が加わったことでさらに人も荷物も増えた大移動が始まった。

 団はカールとその妻メリッサが責任者を務め、団員は十二人が女性、九人が男性、そして三人が子どもだ。団員同士で結婚し、そのまま子どもを連れて旅をしているのだ。子どもが混じることで、団は家族のような雰囲気が漂っていた。
 子どものラーク、ヘロンがいたためか、それとも女性陣の受けがよかったからなのか、先の問題があった割には、すんなりと受け入れられた。


******
「……おもしろいな」
 練習風景を見ながら、カイトが呟く。

 団はここまで足を止めることなく移動して来た。馬車があるため、護衛や騎手は交代で休むことができ、昼夜移動を続けることができた。

 今、一団が練習している場所は、教会の前庭だ。教会の敷地を借りて寝泊りをする代わりに、ここで預かる子どもたちに演技を見せるのだ。

 教会は孤児院を兼ねているところが多い。ここでも十六人の子どもが生活している。普段は掃除や畑仕事の時間だったが、この時ばかりは、手を止めて練習の様子を見入る子どもたちを、誰も叱りはしない。

「そうだろう?」
 カイトの呟きを拾ったカールが、自慢げにその隣に並んだ。
「うちの売りは、芝居と曲芸の融合だ。芝居だけ、超人的な技を見せるだけの旅芸人が多い中で、我らが生み出した新しい形さ」

「それだけじゃない。──脚本はあんたが書いているのか?」
「ああ。私と妻で大筋を考えて、後はみんなでやりながら練っていくんだ」
「……おもしろい」

 今度はアイビスがその言葉を拾って、「何がおもしろいんだ?」食事の支度を手伝いながら、話に加わる。
「俺にはまだ、この芝居がどういう話なのか見当もつかないんだが」

「はははっ、そりゃあそうだろうね。練習は断片的だから。──これは簡単に説明すれば、妖精と人間の恋の物語さ」
 目配せをしたカールに、近くを通りかかったラークが「妖精?」その単語に惹かれて止まる。

「そう、美しい妖精の女性、彼女だね、それと人間の騎士は……ほら、彼が演じる。二人の禁断の恋──うん、我ながらいい本ができた」
 軽やかに宙返りをする女性と、剣の打ち合いをする男性を指差し、カールは自画自賛している。
「その話を軸に、曲芸や剣技を織り交ぜるんだ」

「こういう非現実的な物語は、受け入れられるものなのか?」
 カイトの疑問に、カールは『よい質問だ!』とばかりに立てた人差し指を左右に振る。

「それも我らの特徴でね。ひと昔前はこんなおとぎ話は敬遠されたんだが、最近は反対でね。王子と町娘の恋は不敬だと言われ、民衆が強欲領主に立ち向かえば、反乱を煽るのかと言われる。世知辛いものだ……だからいっそ、全く現実とかけ離れた話にしたんだよ。妖精や人魚や動物が主役のね」

 始めた当初はカール自身も、これが受け入れられるのか不安があったが、蓋を開けてみれば、団の名前を広めるほどの反響があった。今ではおとぎ話と人間以外を演じる超人的な役者の演技が、この団の代名詞になっている。

「なるほど、時代は変わるな……だが妖精とはまた思い切った題材だな。全くの作り話、なのか?」
「ははっ!残念ながら本物の妖精さんには会ったことはないからね。でも各地の伝説や昔話を下敷きにしているからね。全くゼロから作った訳ではないんだ。我々は色んな土地を旅しているからね。その時々でその土地の歴史や、最近の災害なんかを題材にすることもある」
「災害……?」
「ああ。亡くなった人への慰霊の気持ちや、それを生き抜いた人々への敬意を込めてね。次の公演では、最近南東の町で起きた土砂崩れの話を組み込むんだ。土砂に呑み込まれた騎士を、妖精が救うのさ」

「へぇ~」アイビスとラークが感心する声を、カールはうんうんと受け入れ、ふと表情を曇らせる。
「それにしても近頃、天災が多い気がするよ」

 カールのその何気無い言葉を、カイトだけは心の端に留めていた。しかしそれを、誰かに話すということは、長らくなかった。


******
 カールは十字行路近くの教会と懇意だった。
 この後も、寝泊りをさせてくれる教会まで移動しては、一泊か二泊して、最後に子ども向けの演技を見せて、そしてまた移動する繰り返しだ。

 カールは教会の孤児を団で預かることもある。本人が希望すれば、そのまま団員として旅に連れていくのだ。今いる団員の中にも、そうして加わった者はいる。

「やっぱりアイビスよ!あの高貴な立ち振る舞い!!」
「私は断然、フェザント!」
「ああ、あんたは筋肉好きだからね」
「えぇ?!あなたたち見る目がないわね。もちろん」「「「ジェイ!!」」」

 あはははっ……!!華やかな笑い声が広がる。練習の合間のちょっとした休憩時間。いつもはがらんとした寂しげな教会の周囲が、彼女たちの陽気さにポカポカ暖まっているようだ。

「はいはい!俺は?俺!!」
 ヘロンが勢いよく挙げた手を、一人が容赦なくはたき落とす。
「あんたはあと五年してから、もう一度来なさいな」
 再び笑い声。女優陣にお近づきになりたいヘロンが、ラークを巻き込んで輪に加わってきた。

 ラークはそれを何とも言えない顔で聞いていたが、それに気づいた一人がいらない気を回す。
「やだっ、こんなの本気にしないでね!もちろんただの戯言よ!」
「そうそう!別に本気で誰かとどうこうなんて考えてないからっ!」
「そ。だから……クレインには今の会話は内緒にしておいて!!」

『フェザントは亡くした奥方一筋。アイビスは故郷に婚約者がいる。カイトとユエ、ジェイとクレインは恋人だそうだ』

 カールは一行をこのまま紹介したため、団員たちはそれを信じている。

 ジェイはいつも通りクレインを守るように後ろに付いているし、ユエも団の人間にまだ慣れず、カイトの傍から離れない。

 一行にとっては日常的な光景も、団員から見ると『そういう関係』にしか見えないらしい。

 女性陣のこの会話はそれを前提として、ただ期間限定の仲間を楽しんでるだけなのだ。
 ──『護衛』が思いがけずいい男揃いだったことで、浮き足立っている側面も否めないが。

「へぇ、みんなあの自己紹介、そのまま信じてんだ?普通さ、『男と男ができてる』なんてありえねーとか思わないの?」
 ヘロンはカイトが言い出した時も、カールがそのまま団員に紹介した時も、どちらも冗談として言っているのだと思っていた。それなのに誰も笑わないし訂正もしない。
 彼自身はそれほど深く考えての発言ではない。
 ただヘロンからしてみれば、世の中には女性がいっぱいいるのに、なぜあえて男と付き合うという発想が生まれるのか、理解できないのだ。

「あら、私たちはそういう偏見はないわよ。だって旅をしていれば、色んな人がいるってことはよく分かるもの。だから男同士の恋愛だって、亜種だって、どんと来いよ」

 そのあっけらかんとした言葉通り、団には幾人か亜種も在籍している。
 しかしここでは差別どころか、その能力を生かして、他の人間には真似できない演技ができる貴重な戦力だった。

 そして教会の孤児たちにとっても、そうやって差別や偏見を跳ね除けて舞台で輝く役者たちは、希望だ。

 孤児の中には亜種が多いからだ。

 亜種がどうして生まれるか、それを証明できた者はいない。
 差別が未だ蔓延する世の中では、もし子どもが亜種だったら、隠すか捨てる、どちらかを選ぶ親がほとんどだ。
 自分の血筋に亜種が出ることは、不名誉だと考えているのだ。

 そのため必然、孤児の中に亜種が多くなり、教会に集まるのだ。
 教会では差別はない。
 しかし彼らは悟るのだ。生まれた瞬間から、平等などありえないのだと。
 だがそれは『絶望』ではないことを、教会の司教たちやカールは教えている。

「フェザントもカイトも、ドワーフの亜種なんでしょう?あの、いつもは五人がかりで運ぶ天幕を、軽々と一人で運ぶんだもの」
「え……と、」
「もう!そういうのは、明白でも触れないのが礼儀でしょ!!」
 身を引くラークを守るように、一人が体を割り込ませる。

「えーっ?!でも別に隠してるって感じじゃないし……いいじゃないっ!」
「あのね、それってすっごく不躾な質問よ!それも本人じゃなくて、ラークに聞くのは、ずるいと思うわ!」
「えぇー?!そうかなぁ?」
「リアーナ、自分がされて嫌なことは、他の人にもしちゃダメよ」
「あら?私は別に構わないけど?」
 リアーナと呼ばれた彼女は、まだ幼さが残る頰を膨らませて、ツンとする。
「私は妖精の亜種だって、誰の前でも言えるわ」

 そのいきなりの告白に、ラークは自分のことを言い当てられたかのように、ビクッと身をすくめる。
 ヘロンは隣のラークにしか分からないように、面白そうにヒュ~と口笛を吹いた。

「……だけど、もし、例えば私が勝手に、『リアーナは妖精の亜種なのよ』なんて他人に話したら、気を悪くするでしょ?」
「まさか!だってそれは別に悪いことじゃないんだから!団長だって言っていたわ。『卑屈になることじゃない』って!!」
「……分かった、言い方を変える。あなたはそういう考えでも、他の人も同じとは限らないわ。だからあなたも気をつけるべきよ」

 少し年長の一人のその言葉に、リアーナは不服そうにさらに反論しかけたが、

「まあまあ、言い合いはそれくらいにしましょう」
 もう少し年上の一人が諌めると、渋々といった様子で矛を収めた。

 気を取り直したように、
「……サラは誰が好み?ずっと黙っていたけど」
 リアーナは今の言い合いにも我関せずだった一人に、話題を戻すように質問を向ける。

「……私は……」
 言いかけた言葉を呑み込んで、
「私は……カイト、かしら」
「えぇー?!」

 さっきの空気を吹き飛ばそうとするように、一斉に抗議の声が上がる。

「……何よ、そんなに驚くことないでしょ。カイトにもユエにも失礼じゃない」
「……だって、ねぇ」
「カイトが悪いってほどじゃないけど、ねえ?」
「他と比べたらってことよ!」
「そう?私は顔だけじゃなくて、全体の評価なの。だってカイトがみんなをまとめているのよ。人望あるじゃない」

 まだ賛否両論ある中、サラは
「……もう!いいじゃない。こういう話題は盛り上がるけれど、やっぱり相手に悪いって気がするわ」

 そう言い置いて、「……練習戻るわ」一人輪から外れて行った。

「サラ!」
「どうしたのかしら?」
「……少し気にしてるんじゃない?」
「ああ……あの子、責任感強いからね」
 残された輪は、さっきまでとは一転、声を潜めて顔を曇らせる。

「どういう意味?どういう意味?」
 ヘロンが場違いに明るく割り込む。
「サラなのよ」
「へっ?」
「あなたたちも聞いたでしょう?今回の騒動のあらましを」
「まあ……あっ!そっか!」
「そ、権力者に気に入られたのが、サラなの。今回のことはあの勘違い野郎が全面的に悪いのよ。私たちは誰もサラのせいなんて思ってない、けど……」
「そうね、サラ本人はそうはいかないか」
「護衛を雇うことになったのは、けが人が出ちゃったからだものね。少し無神経だったかしら……」
 反省した一同は、それを契機に各々立ち上がって休憩を切り上げた。

 自分のことを『妖精の亜種』だと言ったリアーナが、サラを追いかけて行く背中を、ラークは見送った。
 と、その時、何かがラークの感覚に触れる。

「……あの、リアーナは、えと……本当に妖精の……?」
 先ほどリアーナと言い合っていた女性に、おずおずと切り出すと、彼女はふっと息をはく。
「本人曰く、ね。……ごめんなさいね。あなたたちにも、無神経だったわ」
「あっ、ううん!!いいの……」

「……私だって卑屈になるよりいいと思うけれど……あの子はまだ子どもなのね。今回、主役の妖精役をもらって、余計に、何ていうか……」

「なんか、自慢してるみたいだったな!!」
 ヘロンが空気も読まず思ったままを言うと、苦笑してそれを否定も肯定もしなかった。

「……リアーナはずっと母親と旅をしていて、その母親も妖精の亜種だったらしいわ。母親を亡くして教会に預けられて……でも教会で他の子と上手くいかなくて、それでうちへ来たの。うちではこれまで目立った問題はなかったんだけど……サラが来てから、かしら……?張り合ってるのかな?それとも憧れてるからこそ、なのかな?」

 そこで自分がしゃべりすぎたことに気づき、「やだっ!」と口を手で押さえる。
「リアーナにあんなに偉そうに言っておきながら……!私だってペラペラと他人の事っ……!嫌だわ……」

 自己嫌悪しながら、「リアーナに謝らなくちゃ」と苦い顔で立ち去る。

「……へぇ~!妖精の亜種だって!お前と一緒だなっ」
 一応ヘロンなりに気をつけたのか、周りに人がいなくなってから口を開いた。

 ラークは練習の時に見た、あの軽やかに舞うリアーナの姿を思い浮かべ、それからさっき感じた空気の残り香を探すようにに、「ん~~?」と息を吸い込んだ。
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