世紀末な転移先で覇王に捕まりました〜この世界で生き抜くなんて無理っ!絶対無理っ!〜

三谷玲

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.女に襲われるなんて無理っ!絶対無理っ! 3

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 呼ばれたサイより俺のほうが焦る。慌てて声のする方向を見ると、そこにはたしかに褐色美女がいた。
 ただし、サイズは遠くから見てもわかる。デカイ。
 ハオと同じくらいあるんじゃないだろうか……?

「リノは相変わらずせっかちですね」
「アンダーウォーカーが現れたって言うのに、いつまでもよこさないあんたが悪いんだよ」

 目の前まで来ると、迫力はさらに増した。
 とくに、薄布から零れ落ちそうになる豊満な胸……。
 思わず凝視してしまう。

「で、あんたがアンダーウォーカーのマナだね? あたしはこの女の園の主、リノだよ」
「河瀬学です」

 自分でマナって名乗るのは嫌なので、俺は本名を告げた。

「カワセマナブ……。その長い名前、本当にアンダーウォーカーなんだね」

 リノがしんみりとした声でつぶやいた。
 見上げると、サイと話してるときとは違うやさしい笑みを浮かべていた。

「かあちゃん!」

 わかる。そう言いたい包容力がリノにはあった。って、かあちゃん?
 その声の主は、俺とリノの間に分け入って、あの豊満なボディに突っ込んでいった。

「あんたもいたのかい。ああもう邪魔くさいねぇ」
「いたよ! ずっといたからっ! 今日オレ、子作りの日だからっ! なぁ誰がオレの子ども産んでくれんの?」
「……悪いね、レン。あんたの子種をもらってやってもいいって娘は、いなかったよ」
「えぇぇぇぇぇっ!? そんなぁ~」
「諦めな。ここでは女に選ぶ権利があるんだからね」

 膝からくずれおちるようにしてリノの足にすがりつくレンを、リノは申し訳程度に頭を撫でて慰めている。
 え? 決闘で勝ったら子作りできるんじゃないの?
 どういうことなの? とサイとリノを交互に見ると、リノがにやりと笑った。

「誰とでも子作りするほど、あたしたちは安くはないのさ。より強い男の子種が欲しいと思うのは、当然だろ? 命を懸けて、産むんだからね」
「でも、レンは決闘で勝ったんだから、強いだろ?」
「腕力だけなら、まぁいいほうだけどね。子どものころから甘ったれでね。こうしてあたしにまとわりついて親離れも遅かったもんだから……。娘たちには不評でねぇ」
「……マザコンってこの世界でもモテないんだ」

 レン念願の子作りは残念な結果に終わってしまった。
 まだめそめそとリノの足元で泣いているレンを見ながら、うん、たしかにこれでは命を懸けたいとは思えないかも……。強いのに、残念なやつだ。

「そんなことより、リノ。例のあれを」
「ああそのために呼んだんだからね。マナ。あんたに見せたいものがある」

 俺に見せたいもの?

 
 
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