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第1章
弁当配達とチート覚醒!?
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ヒルダからのクエストを受け冒険者ギルドに向かう。
俺が慣れ親しんだゲームの世界では単なるおつかいクエストではあるが、こうして実際に現実で行うとなると、初クエストという事もあり正直胸が高鳴る。
どうせクエストをこなすなら、あのヒルダという女店主を少しでも驚かせてやりたい。
俺がサラリーマン時代に尊敬する上司から学んだ事はこうだ。
『仕事というのは・スピード・正確さの両方が大事だ。そして、早く正確に仕事をした上で、相手の想定を超える成果がだせたら感動に繋がるんだ。』
弁当配達なんて、日本でやったサラリーマンの仕事に比べれば正直簡単すぎる。
このクエストにおいての正確さとは、冒険者ギルドへ正しい個数の弁当と特製のマギ茶を届ければクリアなので問題ないだろう。
あとはスピードだ。
それも俺はインベントリに荷物を全部しまえたので、荷車をひいてゆっくり進む必要はなくなった。
丸腰の俺なら走ればだいぶ時間を短縮できるはずだ。
俺は走ってギルドへ行き、インベントリから弁当50個と特製のマギ茶3樽をアリナに渡す。
その量をインベントリから取り出した事にアリナはだいぶ驚いていた。
俺は驚いているアリナの乳が盛大に揺れている事を神に感謝した。
アリナから弁当の代金である3万コルトを受け取る。
――この世界の通貨はコルトというらしい。
もう少しアリナと話したいところだったが、与えられた仕事に最高の成果を出す為に走ってヒルダの店へ戻る。
「坊や!もう戻ったのかい!?まだ30分しか経ってないよ!本当に弁当渡してきたんだろうね?実はさっきのも何かの手品でインベントリにしまえてなくて・・」
「はい!ギルドからもらった代金の3万コルトです!」
「っ!!!・・・本当だね、確かに3万コルト。坊やに金額は伝えていないし間違いなく渡してきたようだね。」
「時間が余ったのでもし他に手伝える事あればタダでお手伝いします!さんざん皆さんに見惚れてしまったので。」
頭をかき少し照れた様子をだしながらもおちゃらけてみる。
「あっはっはっは!坊やって子は・・。気に入った!坊やうちの専属おつかい士になりな!」
また判断に困る提案をされる俺。
ただひとつわかるのはヒルダがかなり喜んでくれているという事だ。
その時、頭の中に『クエスト:冒険者ギルドへの弁当配達をクリアしました。』というガイア様のアナウンスが響く。
さらに『レベルが上がりました。』とアナウンスが続く。
同時にしゅわーんと体が一瞬光り、少しだけ力が湧いてくる感覚を覚える。
「お!坊やレベルアップしたのかい?こんなおつかいでレベルが上がるなんて、相当モンスターを倒して経験値をためていたようだね。」
「いや、まだモンスターとは戦った事が無いんです。」
「なにぃ!?おつかい1回でレベルが上がるなんて聞いた事が無いよ。まったく変な子だねぇ。・・・いいかい坊や?あまりこの事は人に話すんじゃないよ。どんな手合いが寄ってくるかわからないからね。」
ヒルダが気にかけてくれるのがわかる。
女性にしては少し荒々しい雰囲気はあるが、お頭と呼ばれるだけあって姉御肌で面倒見の良い女性なんだろう。
しかし俺が日本でやっていたMMORPGなどではおつかいクエスト1回で、レベル1から2に上がる事なんてよくあったが、この世界では違うらしい。
恐らくギフテッドアビリティの、クエストマスタリーの効果だろう。
ステータスを開き効果を確認する。
********************************
【天授能力(ギフテッドアビリティ)】
雑用英雄(クエストマスタリー):クエストクリア時の報酬にボーナスがつく。依頼主の満足度や、星への貢献度により増加。
収納上手(インベントリマスタリー):インベントリにボーナスがつく。
*******************************
依頼主の満足度は、クエストを早く終わらせる事ができたのと、もしかしたら「追加でクエストやりますよ。」と伝えた事によりヒルダの満足度が高かったという事だろう。
星への貢献度は全くわからないが。これに関しては今後要検証だな。
―――せっかく異世界に来られたのに、はずれジョブと揶揄されているおつかい士を天職に引いてしまい、冒険者の適正は無いとアリナに言われた。
実際に戦闘能力は低く、冒険者養成学園の入学試験では受験生たちに盛大にバカにされた。
しかし、このクエストマスタリーとインベントリマスタリーの組み合わせはひょっとするとものすごいチートになるかもしれない。
一生かかってもレベル20にならない人もいる世界で、おつかいクエスト1回でレベル2に上がるのはヒルダが驚くようにやはり破格のスピードだろう。
しかも、クエストの成果によって依頼主の満足度が高ければ高いほどもらえる報酬も多くなる。
ガイア様最高だよ。
サラリーマンと違い、自分のやった仕事をガイア様がしっかりと評価し反映してくれる。
真面目に人の為に働いて、喜ばせる事ができればレベルが確実にあがる。
天職おつかい士はもしかしたら俺の為にガイア様が用意してくれた最高のジョブなのかもしれない。
ガイア様を信じて、天職おつかい士のままこの世界での【英雄】を目指す。
「それも悪くないかもな・・。」
と、ほのかにすがすがしい気分で俺は独り言ちるのだった。
俺が慣れ親しんだゲームの世界では単なるおつかいクエストではあるが、こうして実際に現実で行うとなると、初クエストという事もあり正直胸が高鳴る。
どうせクエストをこなすなら、あのヒルダという女店主を少しでも驚かせてやりたい。
俺がサラリーマン時代に尊敬する上司から学んだ事はこうだ。
『仕事というのは・スピード・正確さの両方が大事だ。そして、早く正確に仕事をした上で、相手の想定を超える成果がだせたら感動に繋がるんだ。』
弁当配達なんて、日本でやったサラリーマンの仕事に比べれば正直簡単すぎる。
このクエストにおいての正確さとは、冒険者ギルドへ正しい個数の弁当と特製のマギ茶を届ければクリアなので問題ないだろう。
あとはスピードだ。
それも俺はインベントリに荷物を全部しまえたので、荷車をひいてゆっくり進む必要はなくなった。
丸腰の俺なら走ればだいぶ時間を短縮できるはずだ。
俺は走ってギルドへ行き、インベントリから弁当50個と特製のマギ茶3樽をアリナに渡す。
その量をインベントリから取り出した事にアリナはだいぶ驚いていた。
俺は驚いているアリナの乳が盛大に揺れている事を神に感謝した。
アリナから弁当の代金である3万コルトを受け取る。
――この世界の通貨はコルトというらしい。
もう少しアリナと話したいところだったが、与えられた仕事に最高の成果を出す為に走ってヒルダの店へ戻る。
「坊や!もう戻ったのかい!?まだ30分しか経ってないよ!本当に弁当渡してきたんだろうね?実はさっきのも何かの手品でインベントリにしまえてなくて・・」
「はい!ギルドからもらった代金の3万コルトです!」
「っ!!!・・・本当だね、確かに3万コルト。坊やに金額は伝えていないし間違いなく渡してきたようだね。」
「時間が余ったのでもし他に手伝える事あればタダでお手伝いします!さんざん皆さんに見惚れてしまったので。」
頭をかき少し照れた様子をだしながらもおちゃらけてみる。
「あっはっはっは!坊やって子は・・。気に入った!坊やうちの専属おつかい士になりな!」
また判断に困る提案をされる俺。
ただひとつわかるのはヒルダがかなり喜んでくれているという事だ。
その時、頭の中に『クエスト:冒険者ギルドへの弁当配達をクリアしました。』というガイア様のアナウンスが響く。
さらに『レベルが上がりました。』とアナウンスが続く。
同時にしゅわーんと体が一瞬光り、少しだけ力が湧いてくる感覚を覚える。
「お!坊やレベルアップしたのかい?こんなおつかいでレベルが上がるなんて、相当モンスターを倒して経験値をためていたようだね。」
「いや、まだモンスターとは戦った事が無いんです。」
「なにぃ!?おつかい1回でレベルが上がるなんて聞いた事が無いよ。まったく変な子だねぇ。・・・いいかい坊や?あまりこの事は人に話すんじゃないよ。どんな手合いが寄ってくるかわからないからね。」
ヒルダが気にかけてくれるのがわかる。
女性にしては少し荒々しい雰囲気はあるが、お頭と呼ばれるだけあって姉御肌で面倒見の良い女性なんだろう。
しかし俺が日本でやっていたMMORPGなどではおつかいクエスト1回で、レベル1から2に上がる事なんてよくあったが、この世界では違うらしい。
恐らくギフテッドアビリティの、クエストマスタリーの効果だろう。
ステータスを開き効果を確認する。
********************************
【天授能力(ギフテッドアビリティ)】
雑用英雄(クエストマスタリー):クエストクリア時の報酬にボーナスがつく。依頼主の満足度や、星への貢献度により増加。
収納上手(インベントリマスタリー):インベントリにボーナスがつく。
*******************************
依頼主の満足度は、クエストを早く終わらせる事ができたのと、もしかしたら「追加でクエストやりますよ。」と伝えた事によりヒルダの満足度が高かったという事だろう。
星への貢献度は全くわからないが。これに関しては今後要検証だな。
―――せっかく異世界に来られたのに、はずれジョブと揶揄されているおつかい士を天職に引いてしまい、冒険者の適正は無いとアリナに言われた。
実際に戦闘能力は低く、冒険者養成学園の入学試験では受験生たちに盛大にバカにされた。
しかし、このクエストマスタリーとインベントリマスタリーの組み合わせはひょっとするとものすごいチートになるかもしれない。
一生かかってもレベル20にならない人もいる世界で、おつかいクエスト1回でレベル2に上がるのはヒルダが驚くようにやはり破格のスピードだろう。
しかも、クエストの成果によって依頼主の満足度が高ければ高いほどもらえる報酬も多くなる。
ガイア様最高だよ。
サラリーマンと違い、自分のやった仕事をガイア様がしっかりと評価し反映してくれる。
真面目に人の為に働いて、喜ばせる事ができればレベルが確実にあがる。
天職おつかい士はもしかしたら俺の為にガイア様が用意してくれた最高のジョブなのかもしれない。
ガイア様を信じて、天職おつかい士のままこの世界での【英雄】を目指す。
「それも悪くないかもな・・。」
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