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第1章
合格通知と謙虚なおっさん
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イセラとの香草摘みを終え【山賊の隠れ家亭】に行き、ヒルダに香草摘みを自分にやらせて欲しいと申しでる。
「いいのかい坊や!それはアタシらも助かるよ。その分みんなの寝る時間も増えるし、他の食材を手に入れられるかもしれないし、新しいメニューも出せるってもんだよ!」
良かった!ヒルダはあっさりと快諾してくれた。
同時に、『クエスト【朝露の香草摘み】を受注しました。』
とガイア様のアナウンスが流れる。
どうやらクエスト扱いになるらしい。これはおつかい士の俺にとっては嬉しいことだ。
この店のみんなの役に立ちたいという気持ちもあるが、毎朝外にでてモンスターと戦い冒険者養成学園の入学までに戦闘力を高めたいという狙いもある。
ついでに香草を多めに採って、食材を扱っている商人に売りつけようという一石三鳥作戦だ!
*
それからは早朝の香草摘みとモンスター狩り、夜までのおつかいクエストをこなす日々が2週間続きレベルは10まで上がっていた。
その間に冒険者養成学園からの手紙が届き合格と入学の日にちが告げられた。入学は今から2週間後だ。
ちなみに手紙はどういう方法かは知らないが、フクロウが届けてくれた。
さすが異世界!粋な合格通知に少し興奮を覚えながらもひとまず合格した事に安堵する。
後は入学までの間に少しでも戦闘力を上げるだけだ。
相変わらずヒルダには無給でこき使われているが、朝採った香草やモンスターのドロップ品を商人に卸す事によってお金も増えていた。
この日も1日の仕事を終え、従業員寮【乙女のオアシス】の個人部屋でここ2週間の日々の振り返りと、冒険者養成学園入学までの方針を練る。
まずはステータスを確認する。
*****************************
名前:ナツヒ=ミナミ
天職:おつかい士
レベル:10
HP:73
MP:43
物理攻撃力:47(+5)
物理防御力:45(+3)
魔法攻撃力:21
魔法防御力:27(+3)
素早さ:63
運:30
【天授能力】
雑用英雄:クエストクリア時の報酬にボーナスがつく。依頼主の満足度や、星への貢献度により増加。
収納上手:インベントリにボーナスがつく。
【スキル適正】
なし
【スキル】
刀:7
体術:5
【装備】
打ち刀
冒険者の服(上)
冒険者の服(下)
*********************************
この数値を弁当配達のついでに、冒険者ギルドで俺の担当である牛の獣人アリナに確認したところ、レベル10というのは冒険者養成学園を卒業する為の目安のレベルらしい。
ということは、俺はすでに卒業するだけのレベルに達しているという事だ。
スキルに関してもスキルを覚えて2週間にしては高い数値だという。
それもそのはず、俺は“スキル適正なし”なのでモンスター討伐時にスキル値が上がる事は無かったが、おつかいクエストクリア時にまれに上がる事があった。
これも恐らく、クエストマスタリーの“クエストクリア時の報酬にボーナスがつく”という効果なのだろう。
ステータスはクエストで走り回っていたお陰か素早さの伸びがよく、魔法を全然使っていない為なのか魔法攻撃力がやたらと低い。
これはどうにかしなければな。
ここで当面の目標を整理する。
①入学までに魔法を使えるようにする。
入学試験で『魔法適正試験』があったくらいなので、冒険者になるには多少の魔法は必要だという事だろう。自称光の勇者クロード=アルヴェイユらにバカにされない為にも魔法は使えるようになりたい。それに俺自身せっかく異世界に来たのだから魔法は使いたい。
②お金を貯めて装備を新調する。
レベル10になったので冒険者ギルドのアリナからもらった冒険者の服と、イセラからもらった打ち刀よりも強い武器・防具を装備できるはず。お金が無いので買えていないがせめて武器だけでもいいものを買いたいと思う。
③ハーレムを作りたい。彼女でも可。いや、友達でも良いです。
俺がこの世界に来てから出会いそれなりに交流のあった女性たち。
冒険者ギルドの牛の獣人アリナ、【山賊の隠れ家亭】の店主であるダークエルフのヒルダ、兎の獣人のイセラ、猫の獣人シャウネ、ハーフエルフのレナ。
この5人はそれなりに会話を重ねているはずだが、誰1人俺に恋心的なものを抱いている節が無い。話が違うぞ、異世界転移。それと名前も知らないが入学試験の時の女戦士ちゃんも俺は好きだ。
ハーレムについては達成できないかもしれないなと思いながら俺は眠りについた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
12話までお読みいただきありがとうございます。
応援コメントやブックマークいつもありがとうございます!
大変執筆の励みになっております!
次回はおっさんの戦闘シーンがメインになります。
学園入学までにモンスターと戦ってなんとか魔法を使えるようになろうとするおっさんを応援してあげて下さい。
梧桐将臣
「いいのかい坊や!それはアタシらも助かるよ。その分みんなの寝る時間も増えるし、他の食材を手に入れられるかもしれないし、新しいメニューも出せるってもんだよ!」
良かった!ヒルダはあっさりと快諾してくれた。
同時に、『クエスト【朝露の香草摘み】を受注しました。』
とガイア様のアナウンスが流れる。
どうやらクエスト扱いになるらしい。これはおつかい士の俺にとっては嬉しいことだ。
この店のみんなの役に立ちたいという気持ちもあるが、毎朝外にでてモンスターと戦い冒険者養成学園の入学までに戦闘力を高めたいという狙いもある。
ついでに香草を多めに採って、食材を扱っている商人に売りつけようという一石三鳥作戦だ!
*
それからは早朝の香草摘みとモンスター狩り、夜までのおつかいクエストをこなす日々が2週間続きレベルは10まで上がっていた。
その間に冒険者養成学園からの手紙が届き合格と入学の日にちが告げられた。入学は今から2週間後だ。
ちなみに手紙はどういう方法かは知らないが、フクロウが届けてくれた。
さすが異世界!粋な合格通知に少し興奮を覚えながらもひとまず合格した事に安堵する。
後は入学までの間に少しでも戦闘力を上げるだけだ。
相変わらずヒルダには無給でこき使われているが、朝採った香草やモンスターのドロップ品を商人に卸す事によってお金も増えていた。
この日も1日の仕事を終え、従業員寮【乙女のオアシス】の個人部屋でここ2週間の日々の振り返りと、冒険者養成学園入学までの方針を練る。
まずはステータスを確認する。
*****************************
名前:ナツヒ=ミナミ
天職:おつかい士
レベル:10
HP:73
MP:43
物理攻撃力:47(+5)
物理防御力:45(+3)
魔法攻撃力:21
魔法防御力:27(+3)
素早さ:63
運:30
【天授能力】
雑用英雄:クエストクリア時の報酬にボーナスがつく。依頼主の満足度や、星への貢献度により増加。
収納上手:インベントリにボーナスがつく。
【スキル適正】
なし
【スキル】
刀:7
体術:5
【装備】
打ち刀
冒険者の服(上)
冒険者の服(下)
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この数値を弁当配達のついでに、冒険者ギルドで俺の担当である牛の獣人アリナに確認したところ、レベル10というのは冒険者養成学園を卒業する為の目安のレベルらしい。
ということは、俺はすでに卒業するだけのレベルに達しているという事だ。
スキルに関してもスキルを覚えて2週間にしては高い数値だという。
それもそのはず、俺は“スキル適正なし”なのでモンスター討伐時にスキル値が上がる事は無かったが、おつかいクエストクリア時にまれに上がる事があった。
これも恐らく、クエストマスタリーの“クエストクリア時の報酬にボーナスがつく”という効果なのだろう。
ステータスはクエストで走り回っていたお陰か素早さの伸びがよく、魔法を全然使っていない為なのか魔法攻撃力がやたらと低い。
これはどうにかしなければな。
ここで当面の目標を整理する。
①入学までに魔法を使えるようにする。
入学試験で『魔法適正試験』があったくらいなので、冒険者になるには多少の魔法は必要だという事だろう。自称光の勇者クロード=アルヴェイユらにバカにされない為にも魔法は使えるようになりたい。それに俺自身せっかく異世界に来たのだから魔法は使いたい。
②お金を貯めて装備を新調する。
レベル10になったので冒険者ギルドのアリナからもらった冒険者の服と、イセラからもらった打ち刀よりも強い武器・防具を装備できるはず。お金が無いので買えていないがせめて武器だけでもいいものを買いたいと思う。
③ハーレムを作りたい。彼女でも可。いや、友達でも良いです。
俺がこの世界に来てから出会いそれなりに交流のあった女性たち。
冒険者ギルドの牛の獣人アリナ、【山賊の隠れ家亭】の店主であるダークエルフのヒルダ、兎の獣人のイセラ、猫の獣人シャウネ、ハーフエルフのレナ。
この5人はそれなりに会話を重ねているはずだが、誰1人俺に恋心的なものを抱いている節が無い。話が違うぞ、異世界転移。それと名前も知らないが入学試験の時の女戦士ちゃんも俺は好きだ。
ハーレムについては達成できないかもしれないなと思いながら俺は眠りについた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
12話までお読みいただきありがとうございます。
応援コメントやブックマークいつもありがとうございます!
大変執筆の励みになっております!
次回はおっさんの戦闘シーンがメインになります。
学園入学までにモンスターと戦ってなんとか魔法を使えるようになろうとするおっさんを応援してあげて下さい。
梧桐将臣
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