サラリーマンのおっさんが英雄に憧れたっていいじゃないか~異世界ではずれジョブを引いたおっさんの英雄譚~

梧桐将臣

文字の大きさ
36 / 62
第2章~学園動乱編~

セクハラ冒険者の洗礼

しおりを挟む
【ユリダ武具店】から全速力で都市内を駆け、【乙女のオアシス】に帰宅し自室に入る。

シャワーを浴びたあとに、ふかふかなベッドの上で横になる。

――まさか、ユリダに俺の下半身事情がばれていたとは・・・。

でも健全な男子であれば避けて通れない。

しかも俺は中身が34歳なので、若い時には気付けなかった女性の魅力にも気づいてしまいエロさを感じる幅が広くなってしまっている。

それに加え身体だけが16歳に戻ってしまったので、日本にいた頃よりも若さが漲っている。それはもう色んな意味で。

異世界の女性はやたらと美人が多く、服装も日本ではアニメやゲームの世界でしかお目にかかることのなかった刺激的なものが多い。

いつかこの迸るパッションのせいで、大きなトラブルに巻き込まれないように気を引き締めなければ。

一旦先ほどの出来事を整理し気持ちを落ち着けた後、今日買った刀と防具の性能を確認する。

*********************
【装備】
打ち刀(物攻+5魔攻+2)→春時雨(物攻+60魔攻+35)
冒険者の服(物防+3魔防+3)→花風羽織(物防+50魔防+50)
*********************

改めて装備のプロパティを確認してみるとその強さがよくわかると同時に、レベル1相当の装備でゴブリン退治のクエストに行かなくて良かったと思う。

この装備ならレベルのアドバンテージを最大限に活かすことができる。



翌日からは本格的に学園の授業が始まった。授業内容は座学や戦闘の訓練といった冒険者らしい授業だ。

心配していたぼっち問題だが、当たり前のように俺はぼっちになっていた。

生徒のほとんどが学生寮に住んでいることもあり、そこで歓迎会などが催されたりしたようで皆友人を作りグループがいくつか構築されていた。

ある程度予想はしていたが、エリスの周りにはたくさんの友人がいて早くもクラスの中心人物になっている。

その輪の中にいるエリスに話しかけるのは躊躇しがちだが、中身がおっさんである俺は用事があれば普通に話しかけるしエリスも応えてくれる。

日本で学生生活やサラリーマン生活を経て対人コミュニケーションを身につけている俺は、その際に周りの人間にも簡単な自己紹介や、配慮の言葉をかけるのも怠らない。

そしてそのまま長々と話すこともなく、無理に輪の中にはいることもしない。

こうしていれば、特に嫌われることもなく自然と友人はできていくものだ。

エリスはその言動に裏表は見られず友人との会話の中にも、陰口めいたものも無く、その場にいない人の話になった時には自然と別の会話に誘導するような節も見られ、人としても信用できそうだと感じる。

エリスならクエストを通して多少俺のレベルの高さを知られてしまっても他言しないだろう。

ゴブリン退治のクエストを更に安全にこなす為に、俺は誰か人を連れていきたいと考えていたのでエリスを誘うことにした。

理由としては、アリナが「ゴブリンは狡猾だから気をつけてね。」と言っていたことがひとつ。もし何かしらの罠などをしかけていて、俺が身動きをとれなくなってしまった場合に、強さは関係なく死んでしまう可能性がある。仲間が1人でもいれば、その危険性を大幅に下げることができる。

それと単純にエリスと2人でクエストをクリアしてみたいという気持ちもある。

MMORPGをやっていた時もそうだが、モンスター退治などのクエストは一緒に挑戦してクリアする仲間がいると、1人よりでクリアするより何倍も楽しい。

元々モンスター退治に一緒に行きたいといっていたエリスは、俺の話したゴブリン退治のクエストには大変興味を持ったようで、ふたつ返事で行くと言ってくれた。

その日の放課後、まだ入部する部活を決めかねていて時間のあるエリスと共に冒険者ギルドに向かう。

「わーー!!ここが冒険者ギルドかー!なんだかわくわくするね。」

エリスは冒険者ギルドに来るのは初めてなようで、目を輝かせながらギルド内を見渡している。

俺にとってもいまだに冒険者ギルドの雰囲気というのは、少年の頃から持っている冒険心を駆り立てる場所だ。

アリナにエリスを紹介して、クエスト【ゴブリンのお宝】をエリスも一緒に受注したいと伝える。

パーティを組んでいれば同時に受注も可能ということで、エリスも一緒にクエスト【ゴブリンのお宝】を受注することができた。

これで、無事クエストをクリアした暁には報酬も一緒にもらえるはずだ。

エリスの為ももちろんだが、俺のギフテッドアビリティであるクエストマスタリーの効果がパーティメンバーにも適用されるのかを試しておきたいという意図もある。

ちなみにアリナとエリスによる爆乳と爆乳の共演が俺の脳内を昇天させてしまったのは言うまでも無い。

しかしこの間来た時も多少感じたが、やたらと周りの冒険者の視線を集めている気がする。

いや、今日はこの間にも増してこちらを見る遠慮の無い視線を感じる。

恐らく、俺みたいな冴えない16歳の子供が、エリスのような超絶美少女を連れているからだろう。

よくよく見ると、その視線の多くはエリスに集中していて中には下卑た笑みを浮かべている冒険者もいる。

「おいおい!ここはガキが遊びでくるとこじゃねーんだよ兄ちゃんたち!制服姿のおぼっちゃんが冒険者ギルドになんの用だよ?まぁそっちのかわいい子ちゃんの方は俺らが可愛がってやってもいいけどよぉ!立派なもん持ってんじゃねーか!え?その兄ちゃんにはまだ早いだろ?」

げははははと下品な笑い声と共に、胸を手で揉む仕草をしながら卑猥な言葉をかけてくる冒険者たち。

しおりを挟む
感想 30

あなたにおすすめの小説

異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~

北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。 実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。 そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。 グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・ しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。 これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

異世界帰りの勇者、今度は現代世界でスキル、魔法を使って、無双するスローライフを送ります!?〜ついでに世界も救います!?〜

沢田美
ファンタジー
かつて“異世界”で魔王を討伐し、八年にわたる冒険を終えた青年・ユキヒロ。 数々の死線を乗り越え、勇者として讃えられた彼が帰ってきたのは、元の日本――高校卒業すらしていない、現実世界だった。

異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~

松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。 異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。 「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。 だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。 牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。 やがて彼は知らされる。 その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。 金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、 戦闘より掃除が多い異世界ライフ。 ──これは、汚れと戦いながら世界を救う、 笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜

サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。 〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。 だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。 〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。 危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。 『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』 いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。 すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。 これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

推しがラスボスなので救いたい〜ゲーマーニートは勇者になる

ケイちゃん
ファンタジー
ゲームに熱中していた彼は、シナリオで現れたラスボスを好きになってしまう。 彼はその好意にラスボスを倒さず何度もリトライを重ねて会いに行くという狂気の推し活をしていた。 だがある日、ストーリーのエンディングが気になりラスボスを倒してしまう。 結果、ラスボスのいない平和な世界というエンドで幕を閉じ、推しのいない世界の悲しみから倒れて死んでしまう。 そんな彼が次に目を開けるとゲームの中の主人公に転生していた! 主人公となれば必ず最後にはラスボスに辿り着く、ラスボスを倒すという未来を変えて救いだす事を目的に彼は冒険者達と旅に出る。 ラスボスを倒し世界を救うという定められたストーリーをねじ曲げ、彼はラスボスを救う事が出来るのか…?

《カクヨム様で15000PV達成‼️》悪魔とやり直す最弱シーカー。十五歳に戻った俺は悪魔の力で人間の頂点を狙う

なべぞう
ファンタジー
ダンジョンが生まれて百年。 スキルを持つ人々がダンジョンに挑む世界で、 ソラは非戦闘系スキル《アイテムボックス》しか持たない三流シーカーだった。 弱さゆえに仲間から切り捨てられ、三十五歳となった今では、 満身創痍で生きるだけで精一杯の日々を送っていた。 そんなソラをただ一匹だけ慕ってくれたのは―― 拾ってきた野良の黒猫“クロ”。 だが命の灯が消えかけた夜、 その黒猫は正体を現す。 クロは世界に十人しか存在しない“祝福”を与える存在―― しかも九つの祝福を生んだ天使と悪魔を封印した“第十の祝福者”だった。 力を失われ、語ることすら封じられたクロは、 復讐を果たすための契約者を探していた。 クロは瀕死のソラと契約し、 彼の魂を二十年前――十五歳の過去へと送り返す。 唯一のスキル《アイテムボックス》。 そして契約により初めて“成長”する力を与えられたソラは、 弱き自分を変えるため、再びダンジョンと向き合う。 だがその裏で、 クロは封印した九人の祝福者たちを狩り尽くすための、 復讐の道を静かに歩み始めていた。 これは―― “最弱”と“最凶”が手を取り合い、 未来をやり直す物語

処理中です...