【R18】王と王妃は側妃をご所望です。

とらやよい

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五話 たまには趣向を変えて※

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 王は王妃と側妃である私の寝室に中一日を空けて交互に通っているようだ。女同士の諍いを懸念しているのだろう。

 アウロラ王妃としては内心、心穏やかではないだろうが私は争う気など一切ない。自分の立場を理解しているし、側妃になってみると意外にも、あんなに望んでいた王妃より側妃の方が性に合っていると思い始めたからだ。

 トビーと初夜を過ごしてから体を重ねる度に、私はこういう行為が好きなんだと実感する。
 快感を与えられれば、もっと気持ち良くなる角度や深さを試したいと興味が湧き、快楽への探求心は尽きない。彼の恍惚とした表情を見る度に女でありながら征服欲がかき立てられる。汗だくになり、ドロドロになりながらも更に求め合いたい。

 性欲が強い弱いというけれど、私はかなり性欲が強いのではないだろうか。比べる対象もいなければトビーしか知らないのであくまで推測だけれど。

 王妃になっていたら、公務を完璧にこなすのは当たり前で、品行、礼儀作法、立居振る舞い、果てには王妃たる思考まで求められる。常に緊張を緩めず全てにおいて完璧でいなければならない。

「……無理、無理。性欲が強くて閨事第一の王妃なんて使い物にならないものねぇ」

 温室で蜂蜜を溶かした甘い紅茶を楽しみながら美しい花々を眺めた。
 今日はトビーが来る日だ、早めに準備を整えよう。イエリンは、うっそりと微笑んだ。







 トビーは持っていたボトルをテーブルに置いた。

「今日は、いつもと違う酒を用意した。少し強いらしいが甘口で女性に人気があるそうだ」

 二人は閨事の前に、時々こうやって一緒に酒を飲むようになっていた。

「綺麗な色」

 トビーがグラスに注いでくれた液体は薄いピンク色で甘い桃の香りがした。

「桃のお酒ですか? 珍しいですね」

 口に含むと桃の香りと共に強い甘みが口内に広がり、最後に舌の奥にジンと痺れるような感覚が残った。液体が喉を降りていくのと同時に熱が体内に広がる。

「確かに強い……これは直ぐに酔ってしまいそう」

 二杯目を飲み終えた頃には体が熱くなり心地よくなっていた。

「イエリン、もう横になろうか」

 トビーは酔ったイエリンを抱き上げた。

「トビーったら、私はまだ歩けますよ」

「王にお姫様抱っこされるなんて、君の特権だ。甘受してくれ」

 ふふふっと顔を見合わせ微笑み合うと優しくベッドに降ろされる。いつものように覆い被さってきたトビーの背に手を回すと急に目の前が暗くなる。

「え、トビー?」

「たまには趣向を変えようと思ってね。見えない状態でするのも違う快感がえられるらしいよ。いいだろう?」

 布で目隠しされ視界が閉ざされたのは怖いが、トビーが自分の嫌がるような無茶をしたり痛みを伴うような行為をすることはないだろう。イエリンはトビーを王としてだけでなく夫としても信頼し始めていた。

「あ、あの……優しくしてくださいね」

「勿論だ」

 覆い被さっていたトビーの気配がなくなる。急に不安になり僅かに気配のする方に顔を向けるも勿論見える筈もない。暫くするとベッドが軋む音がして再び自分の上に覆いかぶさる気配を感じる。

 そっと頬に触れられ首筋へと伝う指。胸元のリボンを解かれ夜着は肩下へ降ろされる。見えない分、次に何をされるか甘い期待と怖さとが入り混じり、いつも以上に呼吸が乱れた。
 
 耳元に荒い息遣いを感じると耳たぶを食まれた。生温かいぬめりとしたものが耳の中に押し入ってくると耐えられず甘い声を漏らす。トビーの息遣いもいつも以上に荒く興奮しているのが伝わってきた。

 この状況に興奮しているのが私だけでないことに安堵し嬉しくなる。

 耳元にある彼の顔をそっと指でなぞり唇に触れた。
 すると、耳の中を弄っていた舌がイエリンの指先をぺろりと舐め、そのまま舌に絡めとられる様に彼の口内に引きずり込まれる。指に舌を巻き付け仔猫や仔犬が母親の乳を吸うようにチュパチュパと吸い始める。

「ふふ、くすぐったい」

 微笑むと、いきなり二つの膨らみを鷲掴みにされ揉みしだかれた。いつも以上に強い力で揉まれ身体が強張る。耳元から彼の息遣いが遠のくと膨らみの先端にピリリとした痛みが走った。生温かい舌の感触で強く吸い上げられているのだとわかった。

「んっん! ああっ!」

 トビーの頭を両手で掴む。引き離したいのか、もっとと誘っているのか自分でもわからない。痛いけれど耐えられない訳ではなくて、寧ろ視界がない状態で強い刺激が与えられ、今までは感じられない危うさと強い快感を感じていた。
 もっと強い刺激でも受け行け入れられるような気さえし始めてるから不思議だ。

 膨らみの先端を強く吸い上げられ、ちゅぱっと大きな音を立て漸く離された。いつも以上に強く吸われた先端はじんじんと痺れ疼き、唾液で濡れた先端はひんやりとした外気に晒された。今度は夢中で弄っていた、もう一つの膨らみの先端にも同じようにむしゃぶりつく。

 トビーが無我夢中で余裕をなくしているなんて珍しい。

「あっあ、トビー……トビー! んあぁ、トビーんんんっ」

 いつもとは違う強い刺激に彼の名を連呼すると唇を塞がれた。長い舌が口内を縦横無尽に動き回り言葉と呼吸を奪う。

「ふっ……んっ……」

 呼吸が苦しくなりトビーの肩を押すもびくともしない。やっと唇が離れ空気を思いっきり吸い込んでいる最中も頬や額、頭にキスされているのがわかる。漸く呼吸が落ち着くと、待っていたかのように俯せに寝かされグイッとお尻だけを持ち上げられる。

 背後に彼の気配を感じ、これから何が始まるのかと期待と僅かな怖さが入り混じりコクリと喉を鳴らした。
 枕に顔を埋め、お尻だけ突き出した格好で足を広げられると熱い息を尻たぶに感じた。徐に、尻たぶを両手で左右に広げられると露になった陰部の形を確認するように舌が這う。

「う、はっ、ふは……ああ」

 下腹が熱く疼く。器用に舌先で舐めまわされ聞こえてくる、ぴちゃぴちゃと厭らしい水音は彼の唾液だけでなく自分の蜜口から滴ったものであることは間違いない。
 胸に与えられた強い刺激とは反対に、そのもどかしい舌の動きに思わず腰を揺らしてしまうと、しとどに濡れた蜜口に舌先を捻じ込まれた。

「あ! ああっ……んふっ、はあっ!」

 長い舌が中の襞を弄る。彼は舌を差し込んだままジュルジュルと音を立て溢れ出る蜜を啜った。

「あ、いやぁ! んあぁ」

 同時に陰核を摘ままれると、ビクンっと尻を揺らし達してしまった。そのまま崩れ落ちそうになる体を、腰を掴まれ立て直されると溢れ出た蜜が太腿を伝うのがわかった。

 尻を突き出したまま今度は足を閉じさせられると、閉じた股の間に棒のようなものが差し込まれる。それが陰経だとわかると一気に体の熱が上がった。濡れた蜜口の上を滑り何度も往復する。イエリンの中には入らず、ただ股の間を往復するだけでトビーは果ててしまった。


 翌日、目が覚めると目隠しは外され横にはいつものトビーの寝顔がある。

 一度も挿入せずに果てるなんて初めてだった。これが、いつもと違う趣向と言うことだろうか。
 
 スリルは味わえたものの、少し物足りない。でも、私がこういった行為自体を楽しんでいるのと同様に、トビーにも子を授かる目的以外の楽しみがあっても良いのかもしれない。

 イエリンは安易に受け入れていた。

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