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第三章 儚い星空
第11話 切り替えて飛び込む世界(中)
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「美央さんに頼めば、手ぶらで行ってもその場で立派なレディにしてくれるわよ」
「え、あの……美央さんとは?」
「えっとね、天蔵家の現当主の奥様」
「えええっ!?」
桃音や結美のような中間層だとあまり感じないが、この世界には不文律の身分差がある。身分が「下」の者は、身分が「上」の者に従属するしか生きる道がないほどに、それは時として残酷に表れることもある。
幾多の企業を営む天蔵グループのトップに立つ天蔵家当主ともなれば、国内において上から数えたほうが早いくらいの資産家で、身分が高い。まさに別世界の住人と言っても差し支えないだろう。
「それってつまり、身分が超高い人じゃないの!?」
「まあ、そうなんだけど……でもママと美央さん、仲良しのお友達なんだよね」
「そ、そんな……お友達だとしても……」
「あっ、もしもし美央さん? 江梨です。いま、お時間大丈夫ですか?」
困惑する桃音には構わず、結美の母はスマホで通話を始めてしまった。桃音は目を見開いて、江梨の様子を観察する。
「突然で申し訳ないんですけれど、四日後のパーティーに娘のお友達を一人、連れていきたくて……それで、ごく普通のご家庭のお嬢様だから服飾品に困ってしまって……ええ、そうなの……それで、美央さんにお世話を頼めないかしらって」
「ちょ、ちょっと結美ちゃん! 結美ちゃんママ、めちゃくちゃ気軽に頼んでるけど本当に大丈夫なの!?」
「大丈夫、大丈夫。美央さん、めちゃくちゃ優しくて包容力のある人だから」
「いやっ、あの、そうじゃなくて……あ、厚かましすぎるんじゃ……あ、いや、えっと、私がね!?」
「大丈夫だよー。私やママがお節介をしてるだけで、桃音には厚かましいところなんてないから」
結美はのんきな笑顔でそう答えるが、桃音は気が気ではなかった。
結美の父、暁雄が天蔵商事という大手の商社で出世して役員にまでなったことは、桃音も知っていた。だが、役員として天蔵グループの企業で働いているだけでなく、まさか天下の天蔵家の当主夫妻と懇意にしているとは。それも暁雄のほうだけでなく、結美の母である江梨まで。
(結美ちゃんちのことはだいたい知ってるつもりでいたけど、いったいどういうご縁で天蔵家の奥様とお友達になんてなったの!?)
「はい、はーい。じゃあ、細かいことはすぐに送りますね。ええ、ありがとうございます。ふふっ、私も久しぶりに会えるのを楽しみにしています。それじゃあ、ええ、はい」
戸惑う桃音の気持ちなど知らず、江梨の通話は無事に終わったようだ。
「桃音ちゃん、身長とスリーサイズと、靴のサイズを教えてくれる? あと、もし可能なら今のメイクをした状態でいいから、顔写真と全身写真を撮らせてもらってもいいかしら?」
通話を終えた江梨は、スマホを手に持ったまま桃音に話しかけた。桃音はまだおどおどしていたが、強く断るのもなんだか失礼な気がしてしまって、素直に各値を教え、そして江梨のスマホに写真を撮られる。
「ありがとう。美央さんに共有しておくわね。当日は、だいぶ早いけど受付時間の三時間前には来てほしいって。私と結美と、三人で一緒に行きましょうか」
「えっ、江梨、俺は……」
「あら、一緒に行っても待たせちゃうだけだもの。暁雄さんは受付開始時間で大丈夫でしょう?」
夫婦そろって行きたかったのだろうか、暁雄はあからさまにしゅんとした顔をしながらも「わかった」と頷いた。
「やったー。桃音、たぶんだけどいい刺激になるんじゃないかな。見たことのない世界に触れてさ、自分に自信を持つきっかけを持とうよ。そうしたらきっと、松浦先輩に告白できるって」
「そんな、パーティーに参加したくらいで自信なんて……」
「あらあ、桃音ちゃん、まだ告白できていないの?」
「そうなの! そこがかわいいところでもあるんだけど、桃音ってば奥手で!」
江梨が尋ねると、結美は頬をふくらませてむくれた。
結美は、母の江梨とよく似ている。細かいパーツは父暁雄の雰囲気も感じるが、美人顔で大人びていて、それなのに猫のような愛らしさが垣間見える印象だ。
「結美ちゃんだって、告白はされてるのに振ってばかりじゃない」
桃音の恋を心配しているだけのように見えるが、そんな結美にも、大学生らしい色恋の話はある。すべて相手の片思いで終わっているのだが、前期だけですでに、結美が告白されてそれを断った回数は五回を超えている。
「だってみんな、パパとママのこと、『すごい』としか言わないんだもん!」
「やだ、結美ってばそれ、ティルセント島の占いで言われたことだったわよね? 本気で気にしてるの?」
「してるよー! だって、ティルセント島の占い師さんって、すごく当たるんでしょ? ママも占ってもらったんでしょ?」
「そうだけど……ママが卒業旅行で行った時に占ってもらった占い師さんは、もうずいぶん前に亡くなったのよ。結美が占ってもらったのは、別の占い師さんだと思うわよー?」
「そうなの? でも占ってもらった時、そうだなーって思ったし」
女三人寄れば姦しいとはよく言ったものだ。
結美と江梨が、親子にしては距離感が近いこともあるが、井口家に遊びに来る桃音もこうして混じると、三人のおしゃべりはなかなか止まらない。今日は出かけているが、結美の弟がこの場にいたら、間違いなく「うるさい!」と文句を言うことだろう。
会話に入る隙がないので暁雄はただ耳をかたむけるだけだったが、今日も最愛の妻と娘が、娘の友達も交えてとても楽しそうにしている姿を見るだけで、幸せな気持ちになるのだった。
◆◇◆◇◆
(宇津木教授の同行が終わってからで……合宿になるべく近い日……いや、もっと早い日のほうがいいのか?)
桃音が結美の家でおしゃべりに興じている頃、謙志は半袖に短パンでランニングをしていた。炎天下なので、とめどもなく流れてくる汗が、こめかみにも首筋にも、背中にも足にも伝う。
大学が夏休みに入ってから、謙志はほぼ毎日アルバイトをしていた。だが居酒屋なので、勤務時間は早くても夕方からなのだ。そのため、日中は空手の道場に行って稽古をするか、こうして走ってばかりいる。走りながら考えることは様々だが、今日は桃音との買い出しの予定と、この夏休みの過ごし方について、思考が行ったり来たりしていた。
(俺も大学の図書館に行って、もっと勉強するか)
野球経験者ではないのに、プロ野球チームのトレーナーを目指す。それは決して、楽ではない道だ。そう簡単に諦めるつもりはないが、大学卒業と同時に希望の職種に就職できる可能性はかなり低い。第二、第三の道も選べるように、得られる知識はどんなことでも吸収しておいたほうがいいかもしれない。そのためにも、桃音のように、開館している日は大学の図書館にでも行って、休まずに勉強するべきだろう。
(そうすれば、舟形にも会える……か)
桃音は夏休み期間中も大学の図書館に行くと言っていたが、どれくらいの頻度で通っているのだろうか。行けば会えるだろうか。もしも会えたら――。
(――それだけでも……嬉しい)
そう思うほどに好きなのに、しかし謙志は、最後に桃音が部屋に来てくれた試験期間前のあの日以来、桃音に連絡できないままでいた。
試験前のあの日、勇気を奮い起こした謙志は桃音をデートに誘うことができた。いつだったか将樹から、「舟形ちゃんをデートに誘おう」とアドバイスをされたことと、新歓合宿で寒そうだった桃音の姿を思い出したことで、防寒着購入という建前を使うことができた。謙志は人生で初めて、自分から女の子をデートに誘ったのだ。
だが、ふんわりと約束はしたものの、日取りはどうしたらいいのだろうか。
桃音を誘ったあと、アウトドア用品の中古品を扱っている店を調べて、注意深く口コミや評判も調べて、桃音と一緒に行く店のアタリはすでにつけてある。
問題は、そのデートをいつにすべきで、そしてお目当ての中古店に行くだけでいいのか、それともほかの寄り道も考えたほうがいいのか、何時にデートを終わらせればいいのか――そんなことをぐるぐると考えているうちに、桃音に連絡ができないまま幾日もの時間が過ぎていた。
(買い物が終わってすぐ解散じゃ……なんか、味気ないよな。でも、舟形はそれくらいでいいと……思ってるんだろうか)
――一緒に……行き……たい、です…………松浦先輩と……。
桃音はそう言ってくれたのだから、少なくとも謙志と一緒に買い物に行くことを嫌がってはいない。だが、どこまで許容してくれているのかはわからない。自分が興奮気味に突っ走ってしまって、桃音が思っている以上のことをして幻滅されたくはない。
(昼の少し前に待ち合わせて……昼飯ぐらいは一緒に……それから店に行って買い物で……それくらいなら……まあ……大丈夫だよな?)
二人の元カノともデートはしたが、その時はどうだったか。あまり愉快な思い出ではないが、謙志はそれとなく思い出してみる。
二人の元カノは、どちらも彼女たちのほうが謙志との付き合いに積極的で、デートの日程も行き先も、彼女たちが決めていた。謙志はそれに「合わせて付いていく」というスタンスで、自分の意思も希望もなければ、カノジョに対する配慮も気遣いも皆無だった。
(あの時はそれでいいと思ってたけど……よくはねぇよな)
元カノたちと付き合っていたのは、そんなに昔ではない。二人目と別れたのが去年の七月頃だったから、それからやっと一年経ったぐらいだ。
それくらいの短い時間しか経っていない。しかし謙志は、一年前の自分を客観的に思い返して、ずいぶんと幼かったのだと反省した。
「え、あの……美央さんとは?」
「えっとね、天蔵家の現当主の奥様」
「えええっ!?」
桃音や結美のような中間層だとあまり感じないが、この世界には不文律の身分差がある。身分が「下」の者は、身分が「上」の者に従属するしか生きる道がないほどに、それは時として残酷に表れることもある。
幾多の企業を営む天蔵グループのトップに立つ天蔵家当主ともなれば、国内において上から数えたほうが早いくらいの資産家で、身分が高い。まさに別世界の住人と言っても差し支えないだろう。
「それってつまり、身分が超高い人じゃないの!?」
「まあ、そうなんだけど……でもママと美央さん、仲良しのお友達なんだよね」
「そ、そんな……お友達だとしても……」
「あっ、もしもし美央さん? 江梨です。いま、お時間大丈夫ですか?」
困惑する桃音には構わず、結美の母はスマホで通話を始めてしまった。桃音は目を見開いて、江梨の様子を観察する。
「突然で申し訳ないんですけれど、四日後のパーティーに娘のお友達を一人、連れていきたくて……それで、ごく普通のご家庭のお嬢様だから服飾品に困ってしまって……ええ、そうなの……それで、美央さんにお世話を頼めないかしらって」
「ちょ、ちょっと結美ちゃん! 結美ちゃんママ、めちゃくちゃ気軽に頼んでるけど本当に大丈夫なの!?」
「大丈夫、大丈夫。美央さん、めちゃくちゃ優しくて包容力のある人だから」
「いやっ、あの、そうじゃなくて……あ、厚かましすぎるんじゃ……あ、いや、えっと、私がね!?」
「大丈夫だよー。私やママがお節介をしてるだけで、桃音には厚かましいところなんてないから」
結美はのんきな笑顔でそう答えるが、桃音は気が気ではなかった。
結美の父、暁雄が天蔵商事という大手の商社で出世して役員にまでなったことは、桃音も知っていた。だが、役員として天蔵グループの企業で働いているだけでなく、まさか天下の天蔵家の当主夫妻と懇意にしているとは。それも暁雄のほうだけでなく、結美の母である江梨まで。
(結美ちゃんちのことはだいたい知ってるつもりでいたけど、いったいどういうご縁で天蔵家の奥様とお友達になんてなったの!?)
「はい、はーい。じゃあ、細かいことはすぐに送りますね。ええ、ありがとうございます。ふふっ、私も久しぶりに会えるのを楽しみにしています。それじゃあ、ええ、はい」
戸惑う桃音の気持ちなど知らず、江梨の通話は無事に終わったようだ。
「桃音ちゃん、身長とスリーサイズと、靴のサイズを教えてくれる? あと、もし可能なら今のメイクをした状態でいいから、顔写真と全身写真を撮らせてもらってもいいかしら?」
通話を終えた江梨は、スマホを手に持ったまま桃音に話しかけた。桃音はまだおどおどしていたが、強く断るのもなんだか失礼な気がしてしまって、素直に各値を教え、そして江梨のスマホに写真を撮られる。
「ありがとう。美央さんに共有しておくわね。当日は、だいぶ早いけど受付時間の三時間前には来てほしいって。私と結美と、三人で一緒に行きましょうか」
「えっ、江梨、俺は……」
「あら、一緒に行っても待たせちゃうだけだもの。暁雄さんは受付開始時間で大丈夫でしょう?」
夫婦そろって行きたかったのだろうか、暁雄はあからさまにしゅんとした顔をしながらも「わかった」と頷いた。
「やったー。桃音、たぶんだけどいい刺激になるんじゃないかな。見たことのない世界に触れてさ、自分に自信を持つきっかけを持とうよ。そうしたらきっと、松浦先輩に告白できるって」
「そんな、パーティーに参加したくらいで自信なんて……」
「あらあ、桃音ちゃん、まだ告白できていないの?」
「そうなの! そこがかわいいところでもあるんだけど、桃音ってば奥手で!」
江梨が尋ねると、結美は頬をふくらませてむくれた。
結美は、母の江梨とよく似ている。細かいパーツは父暁雄の雰囲気も感じるが、美人顔で大人びていて、それなのに猫のような愛らしさが垣間見える印象だ。
「結美ちゃんだって、告白はされてるのに振ってばかりじゃない」
桃音の恋を心配しているだけのように見えるが、そんな結美にも、大学生らしい色恋の話はある。すべて相手の片思いで終わっているのだが、前期だけですでに、結美が告白されてそれを断った回数は五回を超えている。
「だってみんな、パパとママのこと、『すごい』としか言わないんだもん!」
「やだ、結美ってばそれ、ティルセント島の占いで言われたことだったわよね? 本気で気にしてるの?」
「してるよー! だって、ティルセント島の占い師さんって、すごく当たるんでしょ? ママも占ってもらったんでしょ?」
「そうだけど……ママが卒業旅行で行った時に占ってもらった占い師さんは、もうずいぶん前に亡くなったのよ。結美が占ってもらったのは、別の占い師さんだと思うわよー?」
「そうなの? でも占ってもらった時、そうだなーって思ったし」
女三人寄れば姦しいとはよく言ったものだ。
結美と江梨が、親子にしては距離感が近いこともあるが、井口家に遊びに来る桃音もこうして混じると、三人のおしゃべりはなかなか止まらない。今日は出かけているが、結美の弟がこの場にいたら、間違いなく「うるさい!」と文句を言うことだろう。
会話に入る隙がないので暁雄はただ耳をかたむけるだけだったが、今日も最愛の妻と娘が、娘の友達も交えてとても楽しそうにしている姿を見るだけで、幸せな気持ちになるのだった。
◆◇◆◇◆
(宇津木教授の同行が終わってからで……合宿になるべく近い日……いや、もっと早い日のほうがいいのか?)
桃音が結美の家でおしゃべりに興じている頃、謙志は半袖に短パンでランニングをしていた。炎天下なので、とめどもなく流れてくる汗が、こめかみにも首筋にも、背中にも足にも伝う。
大学が夏休みに入ってから、謙志はほぼ毎日アルバイトをしていた。だが居酒屋なので、勤務時間は早くても夕方からなのだ。そのため、日中は空手の道場に行って稽古をするか、こうして走ってばかりいる。走りながら考えることは様々だが、今日は桃音との買い出しの予定と、この夏休みの過ごし方について、思考が行ったり来たりしていた。
(俺も大学の図書館に行って、もっと勉強するか)
野球経験者ではないのに、プロ野球チームのトレーナーを目指す。それは決して、楽ではない道だ。そう簡単に諦めるつもりはないが、大学卒業と同時に希望の職種に就職できる可能性はかなり低い。第二、第三の道も選べるように、得られる知識はどんなことでも吸収しておいたほうがいいかもしれない。そのためにも、桃音のように、開館している日は大学の図書館にでも行って、休まずに勉強するべきだろう。
(そうすれば、舟形にも会える……か)
桃音は夏休み期間中も大学の図書館に行くと言っていたが、どれくらいの頻度で通っているのだろうか。行けば会えるだろうか。もしも会えたら――。
(――それだけでも……嬉しい)
そう思うほどに好きなのに、しかし謙志は、最後に桃音が部屋に来てくれた試験期間前のあの日以来、桃音に連絡できないままでいた。
試験前のあの日、勇気を奮い起こした謙志は桃音をデートに誘うことができた。いつだったか将樹から、「舟形ちゃんをデートに誘おう」とアドバイスをされたことと、新歓合宿で寒そうだった桃音の姿を思い出したことで、防寒着購入という建前を使うことができた。謙志は人生で初めて、自分から女の子をデートに誘ったのだ。
だが、ふんわりと約束はしたものの、日取りはどうしたらいいのだろうか。
桃音を誘ったあと、アウトドア用品の中古品を扱っている店を調べて、注意深く口コミや評判も調べて、桃音と一緒に行く店のアタリはすでにつけてある。
問題は、そのデートをいつにすべきで、そしてお目当ての中古店に行くだけでいいのか、それともほかの寄り道も考えたほうがいいのか、何時にデートを終わらせればいいのか――そんなことをぐるぐると考えているうちに、桃音に連絡ができないまま幾日もの時間が過ぎていた。
(買い物が終わってすぐ解散じゃ……なんか、味気ないよな。でも、舟形はそれくらいでいいと……思ってるんだろうか)
――一緒に……行き……たい、です…………松浦先輩と……。
桃音はそう言ってくれたのだから、少なくとも謙志と一緒に買い物に行くことを嫌がってはいない。だが、どこまで許容してくれているのかはわからない。自分が興奮気味に突っ走ってしまって、桃音が思っている以上のことをして幻滅されたくはない。
(昼の少し前に待ち合わせて……昼飯ぐらいは一緒に……それから店に行って買い物で……それくらいなら……まあ……大丈夫だよな?)
二人の元カノともデートはしたが、その時はどうだったか。あまり愉快な思い出ではないが、謙志はそれとなく思い出してみる。
二人の元カノは、どちらも彼女たちのほうが謙志との付き合いに積極的で、デートの日程も行き先も、彼女たちが決めていた。謙志はそれに「合わせて付いていく」というスタンスで、自分の意思も希望もなければ、カノジョに対する配慮も気遣いも皆無だった。
(あの時はそれでいいと思ってたけど……よくはねぇよな)
元カノたちと付き合っていたのは、そんなに昔ではない。二人目と別れたのが去年の七月頃だったから、それからやっと一年経ったぐらいだ。
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