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第三章 儚い星空
第12話 学んで考える将来(中)
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秋良の指摘は、的確に桃音の図星を突いた。桃音は返す言葉がなく、俯いてしまう。決して悪事を企んでいるわけでもないのに、将来に対する自分の考えが、何か悪いことのように思えて後ろめたく感じてしまう。
すると、暁雄が優しい声で助け船を出した。
「舟形さん、どうか顔を上げてほしい。天蔵会長は舟形さんを責めているんじゃなくて、こう言いたいんだ。経営者になりたいというその夢を叶えることで、舟形さん自身が本当に幸せになれるのか、とね」
「私が……幸せに?」
桃音は恐る恐る顔を上げて、暁雄を見つめた。
「天蔵会長も、それに僕も、娘を持つ父親だからはっきりとわかるんだよ。舟形さん自身が幸せになること……それこそが舟形さんの家族にとって、特にお父上にとって、一番の恩返しなんじゃないかな」
「っ……」
秋良の厳しい言葉の裏側に隠された本音を暁雄がはっきりと告げてくれたので、桃音ははっとした。
「舟形さんのお父上の苦労は、お会いした時に少しだけど聞いたことがある。その苦労を続けてきたのは舟形さんをはじめ、子供たちや奥方が幸せに生きていけるようにと……それを願ってのことだと思う。経営者になりたいと、舟形さんがそれを目標にするのは決して悪いことではないよ。でも、規模の違いはあれども、何かしらの企業を経営するという仕事は決して気楽な仕事じゃない。へたをすれば、会社もろとも身を滅ぼしかねない。責任もストレスもプレッシャーも、どれもとてつもなく大きい。それを背負ってでも舟形さんが幸せに生きられるならいいけど、それを背負うことで舟形さん自身の幸せが遠ざかってしまうんじゃないかと……そう心配しているんだよ、天蔵会長は」
「夢を壊すようで悪いが、経営者なんてのは不健全な奴ばかりだぞ。特に俺たち上流の身分ともなれば、表面の体裁を保つために結婚はするが、家庭崩壊している家が普通だ。仕事ばかりで、家庭のことなんか一切顧みられないからな。子供ができたって、その子供をどこの家の誰と結婚させて会社の利益につなげようかなんて、そんな利己的なことを当たり前に考える奴らばかりだ。それくらいしないと大企業、大グループってのは維持できないからな」
「でも……美央さんは……」
秋良の一歩後ろで会話を見守っていた美央に、桃音はおずおずと視線を向けた。それから、その隣にいる小百合にも。
経営者が多い上流家庭ほど家庭崩壊していると秋良は言うが、美央と小百合を見る限り、秋良たち家族が崩壊しているようには見えない。むしろ良い家庭だからこそ、美央も小百合も穏やかにほほ笑んでいるのではないか。
「俺の場合は、全部美央のおかげだ。俺もまったく家庭を顧みない、仕事ばかりのろくでもない夫で父親だが、美央はそれを全部承知のうえで家庭の維持と育児を担ってくれた。そうそういない、できた伴侶だ」
「ふふっ、珍しいですね。秋良様が人様の前でそんなにはっきりと言うなんて」
「お父様は井口さんが傍にいると、本音を口にしやすいですよね。井口さんのこと、愛妻家仲間だと思っているからかしら」
美央と小百合は、順にそう言ってにこやかに笑う。井口夫妻もまた、気恥ずかしそうに苦笑した。
「舟形さん、君のお父上が君に与えたものはすべて、君の幸せな人生を願ってのことなんだ。舟形さんには多くの選択肢がある。どうか一つの答えだけを目線の先に据えるのではなく、様々な可能性について、時間をかけて吟味してほしい。そしてその考えの中心には、必ず自分の幸せを置いてほしい。たとえ経済的に楽ではなくても、君たち三人の子供がそれぞれ幸せに生きてくれたのなら、君の父上は間違いなく嬉しいと思うよ」
「はい……」
実際の経営者という立場にある秋良からの厳しい指摘。しかしその裏にある、「娘の幸せを願う父の心」。それらを秋良と暁雄から受け取って、桃音は小さな声で頷いた。
「親の心子知らず、ってことだな」
秋良はそう言うと、手に持っていたグラスに口を付ける。それから桃音のことを少しの間じっと見つめたが、視線を背後の美央に移して別のことを尋ねた。
「美央、譲二は? 来てるんだろ?」
「団体行動はしない、とだけ言って、一人でうろうろしていますよ。秋良様とセットではなく、自分個人のことを知ってもらいたいみたいですね」
「やる気はまあ……あると思っておいてやるか」
「譲二くんが、小百合お姉ちゃんの弟。私たちと同じ学年の」と、結美が桃音に耳打ちした。詳しい事情はわからないが、どうやら秋良の息子譲二も、親の心は知らずにいるようだ。天蔵家は名家であるし、父の跡を継ぐかどうかなどの葛藤があるのかもしれない。
そうして天蔵家現当主との会話という、とてつもなく貴重な機会を得たあとの桃音は、パーティー中盤に行われた新規事業計画のアピールプレゼンを、結美と一緒に神妙に聞いたり、小百合と一緒にまた写真を撮ったりしながら、デザートと食後のコーヒーまでしっかりと堪能した。
そうしてパーティーが終わり、美央たちと共に客室に戻って着替えた桃音は、深々と何度も頭を下げて美央に感謝を述べた。パーティーのための装いを世話してもらったこと、天蔵家当主の秋良と話せたこと、起業を目指す年の近い若者たちの熱気を間近で感じられたこと、そのどれもが得がたい経験になったと。すると美央はふんわりとほほ笑み、「いつかまた、ご縁があればお会いしましょうね」と言った。
「すごい……別世界だったなあ」
「そうだね。松浦先輩とのもやもやは、ちょっとすっきりした? でも、一週間後に決まったんだもんね、デート」
それから桃音は、暁雄が運転する車に乗せてもらった。後部座席に結美と二人並んで、流れていく窓の外の景色をぼんやりと見やる。
「うん……」
「連絡がなかなか来なかったのは、松浦先輩も忙しかったのかもしれないね」
「そう……かなあ」
「きっとそうだよー。それか、桃音と同じようにいろいろ考えて、悩んでいたのかも! あ、桃音、デートの日のメイク、自分でできる? また教えようか?」
「ううん、大丈夫。できると思う」
「そう? 楽しいデートができるといいね。それで最後に、『好きです、付き合ってください』って言えたら最高!」
「結美、そう焦らせなくてもいいじゃない。片思いの期間があるのだって、恋の楽しみの一つじゃない?」
「えぇ~。でもママは、パパに片思いしてた期間なんてないんでしょー。出逢ったその日から両思いだったんだから」
「それはそうだけど、恋愛の形は人それぞれでいいのよ。桃音ちゃん、初デート、気負わずに楽しんでね」
助手席の江梨は少しだけ振り向くと、後部座席の桃音にそう声をかけた。
その後、自宅マンション前で降ろしてもらった桃音は、井口夫妻と結美に何度も何度もお礼を告げてから帰宅した。そして、光希たち家族に撮った写真を見せながら、少し興奮気味にパーティーの様子を語るのだった。
◆◇◆◇◆
桃音が天蔵家主催のパーティーに参加したその翌日から三日間、謙志は所属ゼミの宇津木教授と共に第三首都特区に向かった。そこに、今回見学を許可してくれたプロ野球チーム「ブリッジベル・カケラキーパーズ」の屋内練習場があるのだ。
大手のIT企業である株式会社カケラファクトリーを運営母体に持つ同チームは、ほぼ毎年Aクラスの成績を維持する強豪だ。カケラファクトリーの業績が毎年好調であるため、球団に注がれる資金も潤沢で、それを用いて充実した施設や指導陣をそろえ、若手からベテランまで、第一線での活躍を目指して日々練習に励んでいる。
謙志と宇津木はビジネスホテルに滞在しながら、主に屋内練習場で様々なトレーニングを見学させてもらう予定だ。
「宇津木教授、お久しぶりです。今回もアテンドを務めさせていただきます」
「ああ、盛岡コーチ。よろしくお願いします。こちらがゼミ生の松浦です」
練習場の一階ロビーで宇津木に声をかけたのは、おなかが張り出た五十過ぎの男性だった。
「松浦・デイビット・謙志です。お世話になります」
「どうもどうも。打撃コーチを務めている盛岡です。一応、元選手でね」
「引退したのは二十年以上前だから……松浦、お前が生まれるより前だな」
「ええっ!? そっかあ……今の学生さんはそんなに若いのかあ」
「学生が若いんじゃなくて、自分たちが年をとったんですよ、盛岡コーチ」
宇津木がそう言うと、盛岡は「そりゃそうか、がはは」と口を開けて笑った。
「松浦は、野球経験はないんだって?」
「はい。小学生から高校生までは空手一筋で……野球は、大学の授業くらいで」
「そうか。でもプロ野球選手のコーチ……いや、トレーナーになりたいんだな?」
「はい……」
野球経験者でもないのに、大学を卒業したらプロ野球チームのトレーナー職に就きたい。それはとても険しい道のりで、甘い考えだと否定されるのかもしれない。そう思ってしまった謙志の声は小さくなった。
「野球経験者ならわかるが、経験者でもないのにその道を選ぶのは……まあ、珍しいな。ただでさえ狭い門が、自分の場合はさらに狭くなっていることはわかっているよな?」
「はい」
「そうか。この三日間でその門が少しでも広がればいいが……まあ、あまり過度な期待はしないでおいてくれるか」
「盛岡コーチ、ずいぶん後ろ向きですね?」
「いやあ……去年のチーム成績がなあ……期待したほどの成果じゃなくて……。いまちょっと、チーム全体にいや~な空気が流れてるのよ」
「それは……なんとか打破したいところですね」
盛岡に相槌を打ちながら、宇津木の顔は険しくなった。
すると、暁雄が優しい声で助け船を出した。
「舟形さん、どうか顔を上げてほしい。天蔵会長は舟形さんを責めているんじゃなくて、こう言いたいんだ。経営者になりたいというその夢を叶えることで、舟形さん自身が本当に幸せになれるのか、とね」
「私が……幸せに?」
桃音は恐る恐る顔を上げて、暁雄を見つめた。
「天蔵会長も、それに僕も、娘を持つ父親だからはっきりとわかるんだよ。舟形さん自身が幸せになること……それこそが舟形さんの家族にとって、特にお父上にとって、一番の恩返しなんじゃないかな」
「っ……」
秋良の厳しい言葉の裏側に隠された本音を暁雄がはっきりと告げてくれたので、桃音ははっとした。
「舟形さんのお父上の苦労は、お会いした時に少しだけど聞いたことがある。その苦労を続けてきたのは舟形さんをはじめ、子供たちや奥方が幸せに生きていけるようにと……それを願ってのことだと思う。経営者になりたいと、舟形さんがそれを目標にするのは決して悪いことではないよ。でも、規模の違いはあれども、何かしらの企業を経営するという仕事は決して気楽な仕事じゃない。へたをすれば、会社もろとも身を滅ぼしかねない。責任もストレスもプレッシャーも、どれもとてつもなく大きい。それを背負ってでも舟形さんが幸せに生きられるならいいけど、それを背負うことで舟形さん自身の幸せが遠ざかってしまうんじゃないかと……そう心配しているんだよ、天蔵会長は」
「夢を壊すようで悪いが、経営者なんてのは不健全な奴ばかりだぞ。特に俺たち上流の身分ともなれば、表面の体裁を保つために結婚はするが、家庭崩壊している家が普通だ。仕事ばかりで、家庭のことなんか一切顧みられないからな。子供ができたって、その子供をどこの家の誰と結婚させて会社の利益につなげようかなんて、そんな利己的なことを当たり前に考える奴らばかりだ。それくらいしないと大企業、大グループってのは維持できないからな」
「でも……美央さんは……」
秋良の一歩後ろで会話を見守っていた美央に、桃音はおずおずと視線を向けた。それから、その隣にいる小百合にも。
経営者が多い上流家庭ほど家庭崩壊していると秋良は言うが、美央と小百合を見る限り、秋良たち家族が崩壊しているようには見えない。むしろ良い家庭だからこそ、美央も小百合も穏やかにほほ笑んでいるのではないか。
「俺の場合は、全部美央のおかげだ。俺もまったく家庭を顧みない、仕事ばかりのろくでもない夫で父親だが、美央はそれを全部承知のうえで家庭の維持と育児を担ってくれた。そうそういない、できた伴侶だ」
「ふふっ、珍しいですね。秋良様が人様の前でそんなにはっきりと言うなんて」
「お父様は井口さんが傍にいると、本音を口にしやすいですよね。井口さんのこと、愛妻家仲間だと思っているからかしら」
美央と小百合は、順にそう言ってにこやかに笑う。井口夫妻もまた、気恥ずかしそうに苦笑した。
「舟形さん、君のお父上が君に与えたものはすべて、君の幸せな人生を願ってのことなんだ。舟形さんには多くの選択肢がある。どうか一つの答えだけを目線の先に据えるのではなく、様々な可能性について、時間をかけて吟味してほしい。そしてその考えの中心には、必ず自分の幸せを置いてほしい。たとえ経済的に楽ではなくても、君たち三人の子供がそれぞれ幸せに生きてくれたのなら、君の父上は間違いなく嬉しいと思うよ」
「はい……」
実際の経営者という立場にある秋良からの厳しい指摘。しかしその裏にある、「娘の幸せを願う父の心」。それらを秋良と暁雄から受け取って、桃音は小さな声で頷いた。
「親の心子知らず、ってことだな」
秋良はそう言うと、手に持っていたグラスに口を付ける。それから桃音のことを少しの間じっと見つめたが、視線を背後の美央に移して別のことを尋ねた。
「美央、譲二は? 来てるんだろ?」
「団体行動はしない、とだけ言って、一人でうろうろしていますよ。秋良様とセットではなく、自分個人のことを知ってもらいたいみたいですね」
「やる気はまあ……あると思っておいてやるか」
「譲二くんが、小百合お姉ちゃんの弟。私たちと同じ学年の」と、結美が桃音に耳打ちした。詳しい事情はわからないが、どうやら秋良の息子譲二も、親の心は知らずにいるようだ。天蔵家は名家であるし、父の跡を継ぐかどうかなどの葛藤があるのかもしれない。
そうして天蔵家現当主との会話という、とてつもなく貴重な機会を得たあとの桃音は、パーティー中盤に行われた新規事業計画のアピールプレゼンを、結美と一緒に神妙に聞いたり、小百合と一緒にまた写真を撮ったりしながら、デザートと食後のコーヒーまでしっかりと堪能した。
そうしてパーティーが終わり、美央たちと共に客室に戻って着替えた桃音は、深々と何度も頭を下げて美央に感謝を述べた。パーティーのための装いを世話してもらったこと、天蔵家当主の秋良と話せたこと、起業を目指す年の近い若者たちの熱気を間近で感じられたこと、そのどれもが得がたい経験になったと。すると美央はふんわりとほほ笑み、「いつかまた、ご縁があればお会いしましょうね」と言った。
「すごい……別世界だったなあ」
「そうだね。松浦先輩とのもやもやは、ちょっとすっきりした? でも、一週間後に決まったんだもんね、デート」
それから桃音は、暁雄が運転する車に乗せてもらった。後部座席に結美と二人並んで、流れていく窓の外の景色をぼんやりと見やる。
「うん……」
「連絡がなかなか来なかったのは、松浦先輩も忙しかったのかもしれないね」
「そう……かなあ」
「きっとそうだよー。それか、桃音と同じようにいろいろ考えて、悩んでいたのかも! あ、桃音、デートの日のメイク、自分でできる? また教えようか?」
「ううん、大丈夫。できると思う」
「そう? 楽しいデートができるといいね。それで最後に、『好きです、付き合ってください』って言えたら最高!」
「結美、そう焦らせなくてもいいじゃない。片思いの期間があるのだって、恋の楽しみの一つじゃない?」
「えぇ~。でもママは、パパに片思いしてた期間なんてないんでしょー。出逢ったその日から両思いだったんだから」
「それはそうだけど、恋愛の形は人それぞれでいいのよ。桃音ちゃん、初デート、気負わずに楽しんでね」
助手席の江梨は少しだけ振り向くと、後部座席の桃音にそう声をかけた。
その後、自宅マンション前で降ろしてもらった桃音は、井口夫妻と結美に何度も何度もお礼を告げてから帰宅した。そして、光希たち家族に撮った写真を見せながら、少し興奮気味にパーティーの様子を語るのだった。
◆◇◆◇◆
桃音が天蔵家主催のパーティーに参加したその翌日から三日間、謙志は所属ゼミの宇津木教授と共に第三首都特区に向かった。そこに、今回見学を許可してくれたプロ野球チーム「ブリッジベル・カケラキーパーズ」の屋内練習場があるのだ。
大手のIT企業である株式会社カケラファクトリーを運営母体に持つ同チームは、ほぼ毎年Aクラスの成績を維持する強豪だ。カケラファクトリーの業績が毎年好調であるため、球団に注がれる資金も潤沢で、それを用いて充実した施設や指導陣をそろえ、若手からベテランまで、第一線での活躍を目指して日々練習に励んでいる。
謙志と宇津木はビジネスホテルに滞在しながら、主に屋内練習場で様々なトレーニングを見学させてもらう予定だ。
「宇津木教授、お久しぶりです。今回もアテンドを務めさせていただきます」
「ああ、盛岡コーチ。よろしくお願いします。こちらがゼミ生の松浦です」
練習場の一階ロビーで宇津木に声をかけたのは、おなかが張り出た五十過ぎの男性だった。
「松浦・デイビット・謙志です。お世話になります」
「どうもどうも。打撃コーチを務めている盛岡です。一応、元選手でね」
「引退したのは二十年以上前だから……松浦、お前が生まれるより前だな」
「ええっ!? そっかあ……今の学生さんはそんなに若いのかあ」
「学生が若いんじゃなくて、自分たちが年をとったんですよ、盛岡コーチ」
宇津木がそう言うと、盛岡は「そりゃそうか、がはは」と口を開けて笑った。
「松浦は、野球経験はないんだって?」
「はい。小学生から高校生までは空手一筋で……野球は、大学の授業くらいで」
「そうか。でもプロ野球選手のコーチ……いや、トレーナーになりたいんだな?」
「はい……」
野球経験者でもないのに、大学を卒業したらプロ野球チームのトレーナー職に就きたい。それはとても険しい道のりで、甘い考えだと否定されるのかもしれない。そう思ってしまった謙志の声は小さくなった。
「野球経験者ならわかるが、経験者でもないのにその道を選ぶのは……まあ、珍しいな。ただでさえ狭い門が、自分の場合はさらに狭くなっていることはわかっているよな?」
「はい」
「そうか。この三日間でその門が少しでも広がればいいが……まあ、あまり過度な期待はしないでおいてくれるか」
「盛岡コーチ、ずいぶん後ろ向きですね?」
「いやあ……去年のチーム成績がなあ……期待したほどの成果じゃなくて……。いまちょっと、チーム全体にいや~な空気が流れてるのよ」
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