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題名のない3年間。
第十六話 正解 ー前編ー
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1月28日。この日は一日中家の中に居たから暑いかも寒いかもわからないが天気は氷点下2度の極寒日だったそう。10年に1度の大寒波が襲来したそう。
そんなことどうでもいい。1月28日今日は人生2度目の受験前日なんだ。
今から約3年前の今日。僕は香学館中学の受験をした。結果は不合格。行く由もなかった、行きたくもなかったこの豊川中学校に入学したんだ。
入学式、隣で僕と同じ気味の悪いほどに落ち込んだ顔してた、第二の自分かのような人に出会ったんだ。勇気を出して話しかけてみた。そいつが榎本瞬って訳。
そいつも中学受験失敗組と知ってもう1番の親友にまでなった。
今はこの豊川中に行けてよかったと思うよ。柚愛という存在に出会えた訳だし…
そんな豊川中に通えるのも1ヶ月ちょっと。淋しくなるな…
こんなこと考えてると不思議と眠たくなってきたんだ。
1月29日。午前5時45分。
タイマー通りの時刻に目覚めた。朝ご飯をしっかり食べて電車に乗り、バスに乗り、そんなこんなして尾張大学附属高校の会場に着いた。時刻は午後7時55分。試験は午前8時半から始まる。
どうやって長い暇つぶしをしようか。今勉強したって何も入らない。いままで自分に頼ることだけしか出来ない。
試験教室に着き、試験番号と同じ椅子に着席する。周りには5人くらいの男女と雪の降る窓からの空。
この残りの30分。僕は柚愛のことをずっと想ってた。好きなところ100個考えたり、デート場所考えたり…
あっという間に5分前になり、問題用紙、回答用紙が配られた。
試験監督の説明を聞いて、ちょっとしたらチャイムの合図が鳴った。
今から約3年ぶりの受験が始まったんだ。さあ、かかってこいよ受験!
国語、数学、英語、理科、社会と間違えた節もあるけど、順調にクリアして笑顔で会場を後にした。
本当なら柚愛に速攻でLINEしたいけど、直で伝えることにした。
この日は一日中笑顔溢れる空間であった。
ー翌日ー
学校に着くと、まず先に柚愛に伝えた。
「尾張附属、受かったかもしれない。」
柚愛「うそーー!おめでとう!」
そういうと、体を近づけて、触れた。スキンシップ多いなこいつぅ(照)
柚愛「こーたろー!大好き!」
この言葉に打ちのめされてリスポーン。何度だって何回だってリピートしたい!!
「ぼ、僕も、、、好き。」
こっそり放った言葉は教室の隅っこにこだまして君に刺さった。
榎本「まじか!おめでとう!次は俺の番やな、第一志望明後日だから。」
「そうか、頑張ってね!!」
榎本「でも、明保野中央いって柚愛大切にしてやれよ!」
「おう!」
受験に話で盛り上がれる数少ない年。自分の青春を噛み締めないと、自分の人生一度っきり。僕の人生、ここからだ!そうまで思えたほどに嬉しかった日なんだよな。
2月7日。私立尾張大学附属高等学校合格発表日。
姓 : 社 名 : 晃汰郎
せい : やしろ めい : こうたろう
試験番号 A10617
認証番号 S2037
一つページをクリック。
社 晃汰郎 さん。
おめでとうございます。
私立尾張大学附属高等学校 合格
合格の知らせ。その日は10年に1度の大寒波ではなく、暑くもなかった。
15年に1度の合格ラッシュだった。
窓の外は枯れた櫟木の葉っぱが風に揺れていたんだ。
I’m going to be with you forever.
そんなことどうでもいい。1月28日今日は人生2度目の受験前日なんだ。
今から約3年前の今日。僕は香学館中学の受験をした。結果は不合格。行く由もなかった、行きたくもなかったこの豊川中学校に入学したんだ。
入学式、隣で僕と同じ気味の悪いほどに落ち込んだ顔してた、第二の自分かのような人に出会ったんだ。勇気を出して話しかけてみた。そいつが榎本瞬って訳。
そいつも中学受験失敗組と知ってもう1番の親友にまでなった。
今はこの豊川中に行けてよかったと思うよ。柚愛という存在に出会えた訳だし…
そんな豊川中に通えるのも1ヶ月ちょっと。淋しくなるな…
こんなこと考えてると不思議と眠たくなってきたんだ。
1月29日。午前5時45分。
タイマー通りの時刻に目覚めた。朝ご飯をしっかり食べて電車に乗り、バスに乗り、そんなこんなして尾張大学附属高校の会場に着いた。時刻は午後7時55分。試験は午前8時半から始まる。
どうやって長い暇つぶしをしようか。今勉強したって何も入らない。いままで自分に頼ることだけしか出来ない。
試験教室に着き、試験番号と同じ椅子に着席する。周りには5人くらいの男女と雪の降る窓からの空。
この残りの30分。僕は柚愛のことをずっと想ってた。好きなところ100個考えたり、デート場所考えたり…
あっという間に5分前になり、問題用紙、回答用紙が配られた。
試験監督の説明を聞いて、ちょっとしたらチャイムの合図が鳴った。
今から約3年ぶりの受験が始まったんだ。さあ、かかってこいよ受験!
国語、数学、英語、理科、社会と間違えた節もあるけど、順調にクリアして笑顔で会場を後にした。
本当なら柚愛に速攻でLINEしたいけど、直で伝えることにした。
この日は一日中笑顔溢れる空間であった。
ー翌日ー
学校に着くと、まず先に柚愛に伝えた。
「尾張附属、受かったかもしれない。」
柚愛「うそーー!おめでとう!」
そういうと、体を近づけて、触れた。スキンシップ多いなこいつぅ(照)
柚愛「こーたろー!大好き!」
この言葉に打ちのめされてリスポーン。何度だって何回だってリピートしたい!!
「ぼ、僕も、、、好き。」
こっそり放った言葉は教室の隅っこにこだまして君に刺さった。
榎本「まじか!おめでとう!次は俺の番やな、第一志望明後日だから。」
「そうか、頑張ってね!!」
榎本「でも、明保野中央いって柚愛大切にしてやれよ!」
「おう!」
受験に話で盛り上がれる数少ない年。自分の青春を噛み締めないと、自分の人生一度っきり。僕の人生、ここからだ!そうまで思えたほどに嬉しかった日なんだよな。
2月7日。私立尾張大学附属高等学校合格発表日。
姓 : 社 名 : 晃汰郎
せい : やしろ めい : こうたろう
試験番号 A10617
認証番号 S2037
一つページをクリック。
社 晃汰郎 さん。
おめでとうございます。
私立尾張大学附属高等学校 合格
合格の知らせ。その日は10年に1度の大寒波ではなく、暑くもなかった。
15年に1度の合格ラッシュだった。
窓の外は枯れた櫟木の葉っぱが風に揺れていたんだ。
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