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第一話 味方もいない、敵もいない、白い巨塔
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警察病院というものは、白い巨塔と黒い巨塔が合わさって出来た難構成な灰色の巨塔なのです。
『トゥルルン!トゥルルン!』
「午後5時37分放課の連絡あり、連絡あり!子供がいるぞ!至急板橋区志村三丁目23ー90まで!」
檜山「こちら板橋区刑事課檜山!至急急ぎます!」
「志村三丁目!放課、児童重症!!!」
尾道「了解、児童虐待か!?児童虐待なんてありえないよなぁ」
『ピーポーポーポーゥゥゥゥ!!!』
檜山「こちら到着!到着!大丈夫ですかーー!大丈夫ですかーーー!」
被害者「えーーん!えーーん!」
尾道「もう大丈夫だよぉ、泣かないでね。」
檜山「容疑者確保!容疑者確保!午後5時49分、小園庄太郎を放火、児童虐待の罪で逮捕する!」
『カチッッ』
尾道「こちら救急手配しました、西宮警察病院まで運びましょう。」
『ピーポーポーポーゥゥゥゥ!!!』
警察病院到着
蝦夷「はい、早くこちらへ!」
蝦夷「X線検査しますね。」
金子「こ、これは。」
蝦夷「アジ化ナトリウムが検出されている。」
金子「早く手術を!」
蝦夷「最も早くて、あと2日の日数を要するな。」
「小園倫也くんのことを最優先にしてあげなければ、すぐに病床手配するよ!」
後日 朝
金子「倫也くん、大丈夫?かなり安静になってきたね。」
倫也「あ、ありがと。で、でも、あの人は?」
金子「あの人って…お父さん?大丈夫、もう大丈夫だよ。警察署に入ったからね。」
倫也「う、うん。そっか。」
金子「なんだか、病院といえどここは重苦しいものですね。自分、こういうものとは疎遠なので。」
蝦夷「そうだな。まぁそういうもの推し堪えなきゃこの『灰色の巨塔』では生きていけない。」
金子「そ、そうですよね!分かりました!」
倫也「うっ、ドペッ!」
蝦夷「?吐血!?アジ化ナトリウムの影響だ!二酸化炭素中毒にもかかっている!」
金子「緊急オペ室確保してきました!」
蝦夷「よし、じゃあ至急小田部と宮寺と下総呼べ、摘出手術開始するぞ!」
金子「御意。」
蝦夷「11月7日午前11時48分、小園倫也のアジ化ナトリウムによる肺炎の手術、開始します。」
『御意!』
金子「血圧59の44、心拍数55です!」
小田部「大分低血圧だな、これはよっぽどのことだぞ。」
蝦夷「メス」
『プス、プス、スーー』
蝦夷「はい、メッツェン!」
『プープー!』
宮寺「俺は鉗子くれ」
下総「俺も鉗子!」
金子「はい、何聴かなくても分かりますよ。」
小田部「俺も鉗子!」
金子「はい!」
蝦夷「はい、モノポーラ。」
『キィィィィィン!」
小田部「大分これ想定より炎症酷いぞ、蝦夷、どうする?」
蝦夷「よし、メッツェン!」
下総「鉗子いくぞ!」
『キィィィィィン!』 『ポッポッポッ!』
蝦夷「3-0ナイロン」
『バシッ!』
金子「血圧92の80、心拍数64でサイナス!」
蝦夷「これで終わるよ!」
倫也「ドクターさん、ありがとう!」
蝦夷「いえ、こちらこそ。」
小田部「流石順天堂次席の男、蝦夷大輔!」
宮寺「でもなんんで『こちらこそ』なんて」
蝦夷「この立場になって、色々と考えさせるものがあるからね。」
檜山「息子倫也くんの児童虐待はあったんですか!」
小園「俺はただ、倫也、倫也に会いたい!」
「倫也ーー!」
檜山「お前の手で毒持ったんだろ!気づけ!」
小園「うわぁぁぁん!倫也ー!ごめーーーん!!」
「私がっ、やったのに、間違いありません!」
「倫也ぁぁ!!!!」
檜山「本人から容疑を是認しました!」
尾道「了解!しかしこの業界は中々酷いものばかりですよね。」
檜山「この業界『も』だろ。」
『トゥルルン!トゥルルン!』
「午後5時37分放課の連絡あり、連絡あり!子供がいるぞ!至急板橋区志村三丁目23ー90まで!」
檜山「こちら板橋区刑事課檜山!至急急ぎます!」
「志村三丁目!放課、児童重症!!!」
尾道「了解、児童虐待か!?児童虐待なんてありえないよなぁ」
『ピーポーポーポーゥゥゥゥ!!!』
檜山「こちら到着!到着!大丈夫ですかーー!大丈夫ですかーーー!」
被害者「えーーん!えーーん!」
尾道「もう大丈夫だよぉ、泣かないでね。」
檜山「容疑者確保!容疑者確保!午後5時49分、小園庄太郎を放火、児童虐待の罪で逮捕する!」
『カチッッ』
尾道「こちら救急手配しました、西宮警察病院まで運びましょう。」
『ピーポーポーポーゥゥゥゥ!!!』
警察病院到着
蝦夷「はい、早くこちらへ!」
蝦夷「X線検査しますね。」
金子「こ、これは。」
蝦夷「アジ化ナトリウムが検出されている。」
金子「早く手術を!」
蝦夷「最も早くて、あと2日の日数を要するな。」
「小園倫也くんのことを最優先にしてあげなければ、すぐに病床手配するよ!」
後日 朝
金子「倫也くん、大丈夫?かなり安静になってきたね。」
倫也「あ、ありがと。で、でも、あの人は?」
金子「あの人って…お父さん?大丈夫、もう大丈夫だよ。警察署に入ったからね。」
倫也「う、うん。そっか。」
金子「なんだか、病院といえどここは重苦しいものですね。自分、こういうものとは疎遠なので。」
蝦夷「そうだな。まぁそういうもの推し堪えなきゃこの『灰色の巨塔』では生きていけない。」
金子「そ、そうですよね!分かりました!」
倫也「うっ、ドペッ!」
蝦夷「?吐血!?アジ化ナトリウムの影響だ!二酸化炭素中毒にもかかっている!」
金子「緊急オペ室確保してきました!」
蝦夷「よし、じゃあ至急小田部と宮寺と下総呼べ、摘出手術開始するぞ!」
金子「御意。」
蝦夷「11月7日午前11時48分、小園倫也のアジ化ナトリウムによる肺炎の手術、開始します。」
『御意!』
金子「血圧59の44、心拍数55です!」
小田部「大分低血圧だな、これはよっぽどのことだぞ。」
蝦夷「メス」
『プス、プス、スーー』
蝦夷「はい、メッツェン!」
『プープー!』
宮寺「俺は鉗子くれ」
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金子「はい、何聴かなくても分かりますよ。」
小田部「俺も鉗子!」
金子「はい!」
蝦夷「はい、モノポーラ。」
『キィィィィィン!」
小田部「大分これ想定より炎症酷いぞ、蝦夷、どうする?」
蝦夷「よし、メッツェン!」
下総「鉗子いくぞ!」
『キィィィィィン!』 『ポッポッポッ!』
蝦夷「3-0ナイロン」
『バシッ!』
金子「血圧92の80、心拍数64でサイナス!」
蝦夷「これで終わるよ!」
倫也「ドクターさん、ありがとう!」
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「倫也ーー!」
檜山「お前の手で毒持ったんだろ!気づけ!」
小園「うわぁぁぁん!倫也ー!ごめーーーん!!」
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