【完結】胃袋を掴んだら溺愛されました

成実

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 私のデザインしたドレスが、ショップのマダムに絶賛されてしまいました。
 絵は上手くないですが、やはり言葉で説明するより、下手でも絵がある方が断然わかりやすのです。

 私は前世のイメージがあるので、斬新には思いませんでしたが、私のイメージ通りに作ることは、今までのドレスの発想をさらに可憐にするらしく、マダムは、私の事を流行を作り出すレディーと褒めてくれるのです。

 ただドレスが透けてみえる布、シフォン素材を重ねてフワフワさせて、踊る時に優雅にみえるような細工をしたかっただけなのです。決してダンスが苦手というわけでもないですが、得意でもないので。

 マダムは、このドレスのアイディアを買ってくれました。コサージュの時と同じ契約をしたので、私が社交界デビューで着用して宣伝してきますね。

 フレディから手紙がきました。

 姉様の甘いお菓子を食べると心が和むと言っていた通り、お菓子のお陰でルームメイトや先輩と仲良くなれた事が、書いてありました。姉様ありがとうって、私の弟は、なんて可愛いんでしょう。

 野菜嫌いの先輩が、人参クッキーを食べて人参を少し食べられるようになったので、違う味の野菜クッキーが作れるなら欲しいと書いてありますね。

 うーん、今までお菓子のターゲットを夫人方に絞ってましたが、お子様の偏食改善用のお菓子も考える余地がありますね。

 イブが繁盛すれば、領地もうるおいますからね。フレディ、姉様は貴方が困らないよう領地を活性化させますよ。

 フレディへの手紙の返信に野菜クッキー考えますと書いておきましょう。野菜嫌いの先輩から、口伝てでイブのクッキーの宣伝してくれるかもしれませんからね。
 でも野菜嫌いの先輩って、誰でしょうかね?なんか可愛らしいと感じるのは、心がおばちゃんだからでしょうか?

 もし、結婚出来なかったら、領地の屋敷の庭に私が住む家を建てさせてほしいです。
 私用の貯金もしないといけませんね。ちょっとした服飾のアイディアを、マダムに買い取って貰い、私の貯金にしましょう。
 服作りのノウハウはありませんが、前世の記憶でもう少し、儲けさせてもらいましょう。

 ドレスにポケットがついていないのが不便だとつくづく思ってたんですよね。
 もちろん、エプロンのポケットのような目立つところにあるものならありますが、前世のスカートや紳士ズボンの腰あたりにわからないようにあるサイドポケットはこの世界で見たことがなくて。
 サイドポケットのあるドレスが欲しいですね。

 貴族は使用人がついて歩くので、カバンを持たないのですが、服とあわせてクラッチバッグもお洒落ですよね。

 幼い令嬢のポシェットも可愛いいし、アイディアだけ話して契約を結べは、私用の貯金も、結構な金額になりますね。
 結婚出来たら持参金、出来なかったら私のマイホームの資金にしましょう。念のために、お父様と執事に話しておきましょうね。
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