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sideシェルエント公爵夫人
あいかわらず突然学院から帰ってきたと思ったら、クライブ伯爵令息を晩餐に招待したと言うから驚きです。
「レイモンド、何故あなたが晩餐に招待するのですか?同級生のグレイが招待するでしょう。肝心のグレイはどうしました?」
「グレイなら他の友達と予定があるので、晩餐までに帰るそうです。
クライブ令息のフレディですが、グレイと違って素直な子なので、母上、優しく接してあげてくださいね。
例えるならリスみたいな小動物なんです。イジメないでくださいね。
多少、緊張して作法が違っていても優しく見守って下さいよ。
怖い思いをしたら二度と来なくなる感じの令息なので、頼みましたよ」
レイモンドからクライブ伯爵令息のことを頼まれるとは思いもしない展開だこと。
クライブ令嬢と仲良くなるために、令息とグレイを同室にしたと言っていたのに、令息とすっかり仲良しなのですね。
フレディですって、レイモンドからそんなに親しく名前を呼ぶ令息ができるなんて、驚きです。
友達といえるのは殿下ぐらいと思っていましが、グレイの同級生とは、旦那様に報告しておかないと、いけませんね。
レイモンドと旦那様は、目線で人を怖がらせますからね。
レイモンドがそこまで気に入る令息の姉なら、本当に結婚するかもしれませんし、今から印象をよくしておきましょう。
冷たい目線の家族はダメだと言われてはたまりませんから。
グレイにクライブ令息の事を聞かなくては。
レイモンドよりグレイの方が人当たりが良さそうですが、冷静な冷酷な状況分析をする。
グレイが何て言うか楽しみです。
旦那様が帰って来ましたね、早速話さなくては。
「旦那様、今日クライブ伯爵令息が晩餐に来るそうです。
レイモンドがすごく気に入っているみたいで、
いつものような、冷たい目線はやめてくださいね」
「レイモンドが気に入るとは、珍しいね。グレイは何て言っているだ。グレイが招待したんだろう」
「どうやら、グレイではなく、レイモンドが招待したようなんです」
グレイが帰ってきたようですね、話を聞かなくては。
「父上、母上、ただいま戻りました。どうされましたか、二人揃って。
兄上から聞いているとは思いますが、兄上がクライブ令息を晩餐に招待してます。
クライブ伯爵令息のフレディの話をしているのなら、
とても純粋な良い子ですね。
こちらが心配になるほどです。でもだからこそ、兄上は無意識にフレディに心を開いています。
逆にフレディは、僕の兄上って感じの認識です。後は野菜嫌いの仲間ぐらいですかね。
お二人が心配する子ではないです。僕は、フレディと仲が良い姉のクライブ令嬢は、兄上にとって大当たりの人物ではないかと思います。
今日の晩餐でフレディと接すれば、父上達も、何か感じるのではないかと思いますよ」
グレイからも良い反応とは、お菓子目当てでクライブ伯爵令嬢が気になると言い出した時は呆れもしましたが、素晴らしい逸材かもしれませんね。
今、流行のコサージュも令嬢が考え、社交界デビューのドレスも令嬢がデザインしているとか、これは、我が公爵家で盛大なパティーを開いて、クライブ令嬢の社交界デビューを見届けないといけませんね。
我が家のパティーなら、学生のレイモンドがいてもおかしくありませんし、令嬢を観察できますしね。
我ながら良い考えですわ、さっそく、旦那様と相談しなくては。
まずは、クライブ令息をしっかり見定めなくては。
晩餐が楽しみになってきました。
あいかわらず突然学院から帰ってきたと思ったら、クライブ伯爵令息を晩餐に招待したと言うから驚きです。
「レイモンド、何故あなたが晩餐に招待するのですか?同級生のグレイが招待するでしょう。肝心のグレイはどうしました?」
「グレイなら他の友達と予定があるので、晩餐までに帰るそうです。
クライブ令息のフレディですが、グレイと違って素直な子なので、母上、優しく接してあげてくださいね。
例えるならリスみたいな小動物なんです。イジメないでくださいね。
多少、緊張して作法が違っていても優しく見守って下さいよ。
怖い思いをしたら二度と来なくなる感じの令息なので、頼みましたよ」
レイモンドからクライブ伯爵令息のことを頼まれるとは思いもしない展開だこと。
クライブ令嬢と仲良くなるために、令息とグレイを同室にしたと言っていたのに、令息とすっかり仲良しなのですね。
フレディですって、レイモンドからそんなに親しく名前を呼ぶ令息ができるなんて、驚きです。
友達といえるのは殿下ぐらいと思っていましが、グレイの同級生とは、旦那様に報告しておかないと、いけませんね。
レイモンドと旦那様は、目線で人を怖がらせますからね。
レイモンドがそこまで気に入る令息の姉なら、本当に結婚するかもしれませんし、今から印象をよくしておきましょう。
冷たい目線の家族はダメだと言われてはたまりませんから。
グレイにクライブ令息の事を聞かなくては。
レイモンドよりグレイの方が人当たりが良さそうですが、冷静な冷酷な状況分析をする。
グレイが何て言うか楽しみです。
旦那様が帰って来ましたね、早速話さなくては。
「旦那様、今日クライブ伯爵令息が晩餐に来るそうです。
レイモンドがすごく気に入っているみたいで、
いつものような、冷たい目線はやめてくださいね」
「レイモンドが気に入るとは、珍しいね。グレイは何て言っているだ。グレイが招待したんだろう」
「どうやら、グレイではなく、レイモンドが招待したようなんです」
グレイが帰ってきたようですね、話を聞かなくては。
「父上、母上、ただいま戻りました。どうされましたか、二人揃って。
兄上から聞いているとは思いますが、兄上がクライブ令息を晩餐に招待してます。
クライブ伯爵令息のフレディの話をしているのなら、
とても純粋な良い子ですね。
こちらが心配になるほどです。でもだからこそ、兄上は無意識にフレディに心を開いています。
逆にフレディは、僕の兄上って感じの認識です。後は野菜嫌いの仲間ぐらいですかね。
お二人が心配する子ではないです。僕は、フレディと仲が良い姉のクライブ令嬢は、兄上にとって大当たりの人物ではないかと思います。
今日の晩餐でフレディと接すれば、父上達も、何か感じるのではないかと思いますよ」
グレイからも良い反応とは、お菓子目当てでクライブ伯爵令嬢が気になると言い出した時は呆れもしましたが、素晴らしい逸材かもしれませんね。
今、流行のコサージュも令嬢が考え、社交界デビューのドレスも令嬢がデザインしているとか、これは、我が公爵家で盛大なパティーを開いて、クライブ令嬢の社交界デビューを見届けないといけませんね。
我が家のパティーなら、学生のレイモンドがいてもおかしくありませんし、令嬢を観察できますしね。
我ながら良い考えですわ、さっそく、旦那様と相談しなくては。
まずは、クライブ令息をしっかり見定めなくては。
晩餐が楽しみになってきました。
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