【完結】胃袋を掴んだら溺愛されました

成実

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 さあ、シュークリームの箱と、カボチャクッキーの缶とほうれん草クッキーの缶、もう一缶はクッキー詰め合わせです。

 手土産はバッチリ準備しましたよ。

 お母様は、フレディがシェルエント公爵家の晩餐に招待されたことに、ソワソワしています。

 何か、粗相をするのではないかと、マナーを1から復唱して聞かせてます。

 お母様ったら、フレディをもう少し信用しましょうよ。

 フレディも、そんなに心配そうにしないで、自分に自信を持って、きっと大丈夫ですよ。
 
「フレディ、美味しいお菓子は、人を和ませます。晩餐を楽しんできなさい。

 シュークリームは、先程も説明しましたが、今日中に食べていただくのですよ。

 もし、余ったら、使用人の方に食べてもらいなさい。喜びますよ」

「はい、姉様わかりました。では、行ってきます」

 ああ可愛いい、うちのフレディの素直さに姉様はキュンとしましたよ。

 帰ってきたら、晩餐の様子を聞きましょう。

 その前にお母様とシュークリームでお茶をしましょう。

「ディア、このシュークリーム、相変わらず美味しいわね。 

 夜の食事を少なくしても、もっと食べたいわ。我慢できないわ、もう一つ食べましょう」


「お母様ったら、口の端にクリームがついてますわ。

 私も、もう一つ食べましょう。お父様、帰りは遅いのかしら、お父様の分を残して、後は使用人でわけて、食べてもらいましょう。

 いつも頑張ってもらってますからね。

 せっかくフレディが帰ってきたのだから、ほんとは家族で食事したかったですね。

 でもシェルエント公爵の晩餐に招待されたのだから、すごいことですね」


「ねえ、ディア、社交界デビューする時のパートナーどうしましょう。 

 フレディの身長がもっと伸びる前提で、フレディにお願いしようと思ってたのに、フレディあまり身長が伸びていないわ。

 従兄弟で釣り合いがとれそうな人って、誰かいたかしら?
 あと、誰の主催のパティーでデビューするかよね?

 それこそ、シェルエント公爵家のパティーがあれば、そこでデビューしたいわね。

 公爵か侯爵あたりのパティーを令嬢方が待ってるはずだから、もうそろそろどこの家門の方がパティーを開くか情報が入るのだけど、まだかしら?」


 パートナーですか、確かにフレディでは、バランスが悪いですね。

 もう少し時間があるので、フレディの身長に期待しましょう。

 夕食の時間にお父様が帰ってきました。 

 フレディがシェルエント公爵家の晩餐に招待され、出かけていると聞いたらビックリしていました。

 ちょうど、王宮に領地報告書を持っていき、宰相様にお会いしたそうです。

 先に聞いていたら、招待のお礼が言えたのにと残念がってました。

 お父様が、フレディ大丈夫かな?と心配されてますが何かあるのでしょうかね。

 え、宰相様の冷たい目線が怖いって、お父様何歳ですか?

 私まで心配になってきましたよ。
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