秘書

むちむちボディ

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お誘い

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「明日の土曜日、何してる?」
「特に予定は無いですけど。」
「じゃあ、少し付き合ってくれないかな?」
「あ、良いですよ。何するんでしょうか?」
「買い物に付き合ってもらいたくてね。」
「君ぐらいの知り合いが居て、同じように入社なんだ。お祝いしたくてね。」
「分かりました。私で良ければご協力しますよ。」
そう言って広瀬社長の買い物に付き合う約束した。
翌日、駅前で待っていると私服の広瀬社長がやってきた。
「お待たせ。今日はありがとうね。」
とてもセンスの良いカジュアルなシャツにジャケット、ジーンズという若者に合わせた服装で、
似たような服装に似たような体格だった私とまるで親子みたいだった。
また、そのセンスの良さと着こなした姿を見た私は更に広瀬社長の事を好きになってしまった。
よくよく考えると買い物のお付き合いと言うよりデートじゃないかと思い、
せっかくのチャンスなんで楽しもうと思ってちょっと恋人気分を味わうことにした。
「青木くんならどんな物がお祝いに欲しいかな?」
「そうですね、もうすぐ年も変わりますしスケジュール帳なんて良いかもですね。私もそろそろ買わないとと思ってるんですよ。」
「なるほど、僕は青木くんが管理してくれているから必要なくなりそうだな。」
「じゃあ、手帳を買いに行こうか。」
そう言ってデパートの高級ブランドに行って、
「このぐらいのサイズが使いやすいのかな?」
と凄く素敵なデザインのスケジュール帳を指差している。
価格もなかなかで0が1個多いなと思ったが、社長の知り合いならそんなもんかなと思いつつ、
「素敵なデザインですね。私には勿体無いぐらいですが、喜ばれるでしょう。」
「あ、いや、社長秘書らしいので、これぐらいは相応かなと。」
「エッ?社長秘書?ですか?」
「そうなんだよ。ウチの会社で初めて社長秘書になったカワイイ子がいてね。是非ともお祝いしたくて。」
「エッ?ええ?えーっと?私の事です?」
「うん、そうそう。」
サラリと言うところがまた広瀬社長らしいと言うか、本当にビックリして嬉しくて思わず涙がこぼれてしまった。
「嬉しいです。ありがとうございます。」
「喜んでくれたら僕も嬉しいよ。」
と優しく抱きしめてくれた。
私も強く抱きしめ返して、広瀬社長の顔を見ながらまた泣いた。
このままキスしたいぐらいの気持ちだったけど、さすがにそれはと思ってなんとか抑えた。
「じゃあ、晩御飯でも食べに行こうか。」
と中華店に行ってお腹いっぱい食べさせてもらった。
広瀬社長との1日フルコースのデートが出来てとても嬉しかったと伝えると、
「青木くんさえ良ければ、まだ次のコースはあるんだけどね。」
と意味深な言葉が。
「こんなに良くして頂いたんですから最後までお付き合いしますよ。」
「じゃ、軽くお酒飲みに行こうか。」
と、ホテルのラウンジへ。
あまりお酒は得意じゃ無いけどなんとかなるかと思いながらビールを頼む私。
広瀬社長もビールを頼んで乾杯する。
「今日は付き合ってくれてありがとう。青木くんの秘書配属もおめでとう。」
「ありがとうございます。こんなにして頂いて感激してます。
まだ何も出来ない新入社員ですが、広瀬社長のために全力で尽くします。」
そう言ってお礼をした。
「いやいや、普段通り、リラックスだよ。」
そう言って広瀬社長はまたニッコリ笑った。
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