キラキラヒカル

羽澄

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 その後プロジェクトは、全く意見が異なる私達という点を強みにどんどん案を広げていき、ヒロさんの言う"鯖江感"を何となく(この『何となく』が大事なのだ。これが『はっきりとした』になると、大変さが倍増するのだ)取り入れた『色』と『材質』に焦点を当て、最後には自分達が納得できるものを無事に提出する事が出来た。

 その後ヒロさんと一緒に仕事をする事は無くなったけど、先輩を入れた三人で飲みに行くようになった。

 居酒屋で飲んで、電車で帰る。私とヒロさんは同じ電車だったから、駅に向かいながら色んな事を話した。
 いつも駅に着くのがあっという間で、電車に乗ってからも最寄駅に着くまで話し続けた。

 毎日が楽しくて幸せだった。

 
 私はヒロさんに、特別な感情を持つようになっていた。
 ヒロさんには言えなかったけど、先輩は私とヒロさんを カップルにしたがっているようだった。

 ヒロさんが好きな私が好き。それが嬉しかった。
 人を好きになった自分をこんなに好きになったのは初めてだった。

 この気持ちを大切に、ゆっくり育てていこう。

 そう思った。

 
 そんなある日、先輩が申し訳なさそうに話しかけてきた。
「ヒロさ、もうすぐ結婚するんだって。相手のお腹の中にはベビーもいるって。」
 
 その後の記憶は曖昧で、
「そうなんですね。ヒロさんも言ってくれればいいのに。水くさいですね。」
みたいな事を言った気がするけど、私はちゃんと笑えていただろうか…。


 職場の有志でヒロさんの結婚祝いをする事になり、私は幹事を引き受けて当日はいつも以上に高いテンションで会を盛り上げた。

 ヒロさんは三ヶ月後に結びの広場で結婚式を挙げて、終わったらすぐに彼女の実家の北海道に行きメガネ店を継ぐのだと、その時知った。

「ヒロさん。あれはラブラブな二人しか無理だ!って言ってたのって、こういう事だったんですね~。」
「え?いや、それはさぁ…。サキちゃん、意地悪言わないでよ。」
 少し困った顔をするヒロさんを見て、胸がズキリと痛んだ。
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