オタクの俺が彗星の如く現れた美少女に以下略

Asuka

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転校生登場編

総集編第3話 それぞれの日記 中田悠介の場合

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こうして日記つけるのもいつ以来かな…まあええわ。とにかく、最近は関わり合いが増えた気がするな。いつものソフトボールのメンバーとは今でも仲良くやってるし、仲間として互いを高めあってる。その自覚は大いにあるぜ。あいつらと一緒にお世話になった先輩たちの意思を受け継いで戦ってく、そのためにも俺はリーダーとしてあいつらを率いる使命があるからな。
そのリーダーについてなんだが…俺は実は今別の派閥も取りまとめるリーダーなりつつ、というかされつつある。それが衛藤たちだ。衛藤と遠田だな。遠田は結構ノリのいいやつでたまに話したりもしてたんだが、ぶっちゃけ衛藤に関してはその隣についてくる空気程度にしか思えてなかった。今のあいつに言っちゃあ申し訳ねえんだけどな。ただ何にも喋ってくれなかったから何考えてんのかもわからなくてよ、友達になりたかったんだが、それがどうもできなかった。周りからよく社交力高いとか言われるけど、流石に黙ったままのやつ相手はできねえ性分だったから、どうしても衛藤とはうまく関われなかったけな。あいつにはあいつなりの信念があるんだろうが…ぶっちゃけそれもわからずじまいってとこで関係が成り立ってたんだよな…
ただ俺とあいつの関係を決定的に変えた出来事があったんだ!それが球技大会でよ!今年はソフトボールだったんで、クラス中がソフトボール部のキャプテンの俺に期待の目を向けてきてたけどよ、んなもん俺からしたら関係なかった!とにかくこれが俺にとって衛藤と仲を深めるチャンスだと思ったんだよ!だから少しあいつにけしかけて、期待を寄せたんだよな。ぶっちゃけ運動できるイメージなんて持ってなかったけどよ。でも何か起こしてくれそうな気はしてたんだ。
そしたらよ、あいつはちゃんと活躍したぜ!俺の見立て通り!一試合目じゃ俺についで安打を製造してよ!マジでソフトボール部にスカウトしようかと思ったぜ!オタクと聞いてたけどハイスペックすぎんだろ?今のオタクってみんなそうなのか?俺の抱いてるデブメガネのイメージばもう古いのか?そう思わすくらいあいつの存在は刺激になったぜ。俺も負けじと二試合でホームランかまして決勝まで持ってった。
決勝は俺のライバルにして親友の斎藤と直接対決になったんだ。斎藤の圧倒的な投球の前にみんな流石に打てなくて…どうにかしねえと負ける状況で、俺が意地で出塁したんだけどよ、その後に衛藤が打席に立ったんだ!あいつにしか賭けられねえって思ったさ!頼みの綱の衛藤に俺は全部託したんだ。
そしたらマジであいつやってくれたさ!打球はライト頭上!文句なしのホームランをぶちかましやがった!あいつがホームベース踏んだ瞬間にもうすでにあいつのとこまで行ったよ。本当に嬉しかった!斎藤のやつも、してやられたって顔してたけど蒼馬に対して素直に賞賛してたしな。敵味方関係なくあの蒼馬は讃えられるべきだったなぁ。結果そのまま逆転優勝して、蒼馬はヒーローになったってわけだ。
その日から、シンジづてに蒼馬とも話すようになったし、飯食いに行ったり一緒に帰ったりすることも多くなったな…はじめのうちはまだぎこちなかったけど、だんだん打ち解けて、普通に話せる仲になってきた。あいつなかなか器用らしくて、料理や裁縫もするらしいな。つくづくすげえと思うよ。弟と妹のためにやってるって言ってるあたり、二人ともこんな兄貴を持って幸せだろうな。
そんな時に、シンジがキャンプに誘ってきたんだ。迷わず乗ったよ。シンジはなんでも、蒼馬がもっと人と仲良くなれるようにって立案したらしいな。友達思いのいいやつだ。こいつらと関われて本当に良かった。蒼馬も行くって言ったしめでたしだな。ただ、俺はこのキャンプに少々不安を覚えてた…そう、女子も一緒だったんだよ!しかも藤村と生駒!クラスの二大美少女!女の前では少々緊張する俺が、二日間耐えられるか、それが不安で仕方なかったな。
ただ、キャンプ場についたらすべきことをまとめて誰をどこにしたらうまく行くか考えてたから、その通りに人を動かしたらめちゃくちゃスムーズにいったな。蒼馬なんか、料理に関しては天才的だったし、シンジは力仕事を任せれば右に出るやつはいなかった。生駒と藤村は存在するだけで既に良しだったけど二人なりにできることを精一杯してくれて助かった。ただみんなこういうんだよな。
「悠介のリーダーシップのおかげ、悠介がきちんとみんなをまとめてくれるから」って。俺自身なんか人を雑に扱ってるかもと思ってた節があったから、この言葉は本当に嬉しかった。あくまでみんながしっかりやってくれるからスムーズにできたのに、それでもみんなは俺のおかげっていうからよ…リーダーってどんなものか改めて気づかされた気がするし、みんながもっと喜ぶように引っ張っていきてえなって思った…俺自身このキャンプに成長させられたかもな。
おっと、カッコつけちまったけど、キャンプ自体はめちゃくちゃ面白かったんだぜ?バーベキューじゃシンジと大食い対決してよ、なかなかいい線いくもんだから、俺も負けじと食ったな。蒼馬に怒られたけどww川遊びの時は俺が崖から飛び込んで水の中で死にかけたり、水鉄砲でバトルロイヤルとか言って死ぬほど水掛け合ったり、シンジがドロップキックかましてきたりで、ある意味はちゃめちゃだったなw元の目的は魚釣りだったんだっけ。きちんと確保はしたぜ。きちんとな。
晩飯でも蒼馬の腕がなってたな。やっぱ弟と妹のために飯食ってるだけあって何作らせてもうまい。二人とも育ち盛りにこんなうまい飯作ってもらえて、嬉しいんだろうな。
飯の後はシンジの持ってきた花火をしたんだけどよ、俺はロケット花火ってのが気になって準備してたんだ。シンジが持ってきたもんだから、なんか爆発するんじゃねえかって不安だったな…実際死にはしなかったけどよ…綺麗なロケット花火だったな。みんな見とれてたぜ。ちゃんとこういう準備もしてくるシンジもなかなかいいやつだなって思った。周りにまだこんなにいいダチが揃ってるって気づいたのもこのキャンプの収穫だな。
花火も終わって寝ようとしたら、シンジが森に肝試しに行くとか言い出したんでついてったら、なんかくじで行くメンツ決めることになって藤村と蒼馬が当たり引いたから結局、俺はいかなかったんだっけな。戻って寝ようかとも思ったけど生駒とシンジとの世間話が意外と盛り上がったんだよな。生駒は(自身がすでにアイドルっぽいのに)意外とアイドル好きでシンジもそうだったらしい。俺はなかなかついてけなかったな…その分俺はプロ野球のこと話して時間潰してたら、二人が帰ってきた。結局なんも出なかったらしいけど、あいつらずっと手ぇ握ったままだったなw熱々のカップルみたいだったぜ。
まっ近況はこんなとこか。新しいダチができて青春を謳歌してますってとこだな。こっからいろいろ学校行事もあるし、またみんなに頼られたら応えねえと。
大丈夫、俺ならできる!
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