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ゲーム世界に転生?
第15話 取り残された2人
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食事を終えて貯蔵地へ向かうと、途方にくれた顔の少女が、座り込んでいた。
「えっと、紅葉?
……雛菊は?」
「出立したのですよ。
色々と厄介事を押し付けて……」
俺が役立たずなのも影響しているんだろうな、と思うと下手なことも言えない。
「……そうか」
「……」
……会話が続かない。
そりゃそうだよ。
お互い初対面で、何を話したら良いのって感じだし、いや、初対面だよ?
普通に自己紹介すれば良いじゃないか。
「えっと、改めてよろしく。
俺の名前は、能義晴彦。
人間で、この地に街造りのために派遣された、と言うか、ほとんど追放されたような感じ……」
今の名前が、前世と同じ能義晴彦のままだと言うのは確認してある。
多分、パラレルワールド的なヤツなのだろう。
「こちらこそ、よろしくなのです。
私は、送り狼と言う妖怪の紅葉なのです。
元々、この辺りを根城にしていた妖怪なのですが、新しい龍穴を見付けて調査に来たところを、同じような目的の他の妖怪に絡まれて、諍いになったのです」
「新しい龍穴って言うのは、ここだよな?
……けど、何で諍いに?」
雛菊の説明では、ゲームと違って龍穴が足らないような世界じゃないはずだった。
「新しい龍穴を奪えたら、他の集落との距離感が変わるのです。
外交的な種族にとっては、中継地になるのですし、逆に内向的な種族にとっては、集落を守る出城の代わりが出来るのですよ?
だれだってほしいのです」
……なるほど。
結局、争い自体はなくならないのか。
そこまで切迫した感じではなさそうだけど。
「互いに牽制しているので、そこまで本気の殺し合いにならないのが救いなのです。
じゃなければ、今ここに生きていないのです」
「……そっか」
痛め付けられる程度で、済んだから雛菊が間に合ったってことか。
「その怪我も雛菊からもらった回復薬のお陰ですっかり良くなったのです。
貴重な回復薬を分けてもらった恩返しを頑張るのですからよろしくです!」
「……うん」
もしかしたら、紅葉が恩を感じるようになるまで、雛菊が他の妖怪をけしかけたんじゃないか?
と疑っちゃう。
仲間がほしいと言っていたし、なんとなくだけど……。
「雛菊から、妖精への指示は習ったのです。
そちらは任せてもらって良いのです」
「うん。
よろしくお願い。
そう言えば、雛菊の焦り様をみるに、もうすぐ冬がやってくるのだろうか?
畑仕事より、木の実の採取を優先するべきかな?」
寒くなってくれば、自然と虫や雑草の動きも悪くなるし、それよりも木の実の採取を優先して保存食を作った方が良い気がする。
「それで良いのです。
今、植えてあるのは、根菜と小麦。
越冬する植物と冬に収穫……」
「……どうかした?」
急に押し黙った少女の様子に不安を覚える。
ほぼ初対面の相手だけに、何が彼女の中で引っ掛かったのか分からないのだ。
「……最初から、越冬の準備をしていたんですのね?」
「そうだね。
うん、雛菊は色々考えてくれていたんだと言うのに、俺はダメダメだな……」
紅葉の言葉で、雛菊がどれほど俺達のことを考えてくれていたのかを思い、軽く自己嫌悪を覚える。
……いや、今はそう言うことを考えている時じゃない。
目の前の紅葉に向き合わないと、
「……私のことに……いていた?
もちろん、私……ても、良かっ……と思うけど?
けど、それなら……」
「紅葉?」
しかし、意識を向けた先。
紅葉は小声で呟きながら、あれこれと考えている。
彼女なりに考えることがあるのだろう。
恩返しと言っている以上、悪いことにもならないだろうし……。
「……にしても、冬か。
どれくらいの雪が降るのだろう?」
何せ、知らない土地処か、異世界である。
本州太平洋側育ちの俺は、雪自体が珍しいレベルの人間なので、楽しみのような怖いような気がしている。
「ここが東京をモチーフにしているなら大した大雪は降らないと思うけどな……」
おそらく秋晴れなのだろう。
雲一つない空を見上げる。
「……すみませんですの。
どんな積雪になるかは分かりかねますの……」
「と、ごめん。
独り言のつもりだった。」
紅葉が考え事をしているからと、こっちも気を抜いていたらしい。
いつの間に、意識の戻ってきていた紅葉に、いらない気苦労を掛けてしまった。
「……あれ?
この辺に住んでいた紅葉でも積雪具合が分からないの?」
不思議な話のような?
「わ、私が住んでいたのは、もっと山奥ですの!
雪は場所で大分変わりますの!」
「言われてみれば、確かに……」
微妙に引っ掛かるけど、まあ、目の前の狼少女がわざわざ嘘を付くとも思えないし……。
「ひとまず、木の実を探しに行くですの!
頑張らないと、冬を越せないですの!」
「ああ、うん……」
妙に違和感があるものの、紅葉に急かされたので、森へ向かうことにする。
……なんだろう?
この違和感?
「えっと、紅葉?
……雛菊は?」
「出立したのですよ。
色々と厄介事を押し付けて……」
俺が役立たずなのも影響しているんだろうな、と思うと下手なことも言えない。
「……そうか」
「……」
……会話が続かない。
そりゃそうだよ。
お互い初対面で、何を話したら良いのって感じだし、いや、初対面だよ?
普通に自己紹介すれば良いじゃないか。
「えっと、改めてよろしく。
俺の名前は、能義晴彦。
人間で、この地に街造りのために派遣された、と言うか、ほとんど追放されたような感じ……」
今の名前が、前世と同じ能義晴彦のままだと言うのは確認してある。
多分、パラレルワールド的なヤツなのだろう。
「こちらこそ、よろしくなのです。
私は、送り狼と言う妖怪の紅葉なのです。
元々、この辺りを根城にしていた妖怪なのですが、新しい龍穴を見付けて調査に来たところを、同じような目的の他の妖怪に絡まれて、諍いになったのです」
「新しい龍穴って言うのは、ここだよな?
……けど、何で諍いに?」
雛菊の説明では、ゲームと違って龍穴が足らないような世界じゃないはずだった。
「新しい龍穴を奪えたら、他の集落との距離感が変わるのです。
外交的な種族にとっては、中継地になるのですし、逆に内向的な種族にとっては、集落を守る出城の代わりが出来るのですよ?
だれだってほしいのです」
……なるほど。
結局、争い自体はなくならないのか。
そこまで切迫した感じではなさそうだけど。
「互いに牽制しているので、そこまで本気の殺し合いにならないのが救いなのです。
じゃなければ、今ここに生きていないのです」
「……そっか」
痛め付けられる程度で、済んだから雛菊が間に合ったってことか。
「その怪我も雛菊からもらった回復薬のお陰ですっかり良くなったのです。
貴重な回復薬を分けてもらった恩返しを頑張るのですからよろしくです!」
「……うん」
もしかしたら、紅葉が恩を感じるようになるまで、雛菊が他の妖怪をけしかけたんじゃないか?
と疑っちゃう。
仲間がほしいと言っていたし、なんとなくだけど……。
「雛菊から、妖精への指示は習ったのです。
そちらは任せてもらって良いのです」
「うん。
よろしくお願い。
そう言えば、雛菊の焦り様をみるに、もうすぐ冬がやってくるのだろうか?
畑仕事より、木の実の採取を優先するべきかな?」
寒くなってくれば、自然と虫や雑草の動きも悪くなるし、それよりも木の実の採取を優先して保存食を作った方が良い気がする。
「それで良いのです。
今、植えてあるのは、根菜と小麦。
越冬する植物と冬に収穫……」
「……どうかした?」
急に押し黙った少女の様子に不安を覚える。
ほぼ初対面の相手だけに、何が彼女の中で引っ掛かったのか分からないのだ。
「……最初から、越冬の準備をしていたんですのね?」
「そうだね。
うん、雛菊は色々考えてくれていたんだと言うのに、俺はダメダメだな……」
紅葉の言葉で、雛菊がどれほど俺達のことを考えてくれていたのかを思い、軽く自己嫌悪を覚える。
……いや、今はそう言うことを考えている時じゃない。
目の前の紅葉に向き合わないと、
「……私のことに……いていた?
もちろん、私……ても、良かっ……と思うけど?
けど、それなら……」
「紅葉?」
しかし、意識を向けた先。
紅葉は小声で呟きながら、あれこれと考えている。
彼女なりに考えることがあるのだろう。
恩返しと言っている以上、悪いことにもならないだろうし……。
「……にしても、冬か。
どれくらいの雪が降るのだろう?」
何せ、知らない土地処か、異世界である。
本州太平洋側育ちの俺は、雪自体が珍しいレベルの人間なので、楽しみのような怖いような気がしている。
「ここが東京をモチーフにしているなら大した大雪は降らないと思うけどな……」
おそらく秋晴れなのだろう。
雲一つない空を見上げる。
「……すみませんですの。
どんな積雪になるかは分かりかねますの……」
「と、ごめん。
独り言のつもりだった。」
紅葉が考え事をしているからと、こっちも気を抜いていたらしい。
いつの間に、意識の戻ってきていた紅葉に、いらない気苦労を掛けてしまった。
「……あれ?
この辺に住んでいた紅葉でも積雪具合が分からないの?」
不思議な話のような?
「わ、私が住んでいたのは、もっと山奥ですの!
雪は場所で大分変わりますの!」
「言われてみれば、確かに……」
微妙に引っ掛かるけど、まあ、目の前の狼少女がわざわざ嘘を付くとも思えないし……。
「ひとまず、木の実を探しに行くですの!
頑張らないと、冬を越せないですの!」
「ああ、うん……」
妙に違和感があるものの、紅葉に急かされたので、森へ向かうことにする。
……なんだろう?
この違和感?
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