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村造りシミュレーション
第54話 チュートリアル(子作り)
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最初は楽しかった魚釣りも、毎日大量続きとなると作業のような怠さがある。
実際、釣竿を海に投げて、魚毎引き揚げるのだから、腕や肩は筋肉痛も酷い。
「その甲斐あって、干物は大分出来上がってきたけどね……」
少し離れた場所にある浜辺には、木製の干し棚が並び、ずらっと大振りの魚の開きが干されている。
1つ辺り3匹の20枚ほどで60匹分が干されている状況。
完成して回収された魚もあるので、総量は100匹近い。
「お兄!
ただいま帰りましたですの!」
小休止していた俺に遠くから声が掛けられる。
浜の入口付近に3人ほどの人影。
小柄な少女は、しばらく拠点から離れていた紅葉。
そうなると、両脇の人物が紅葉がスカウトした妖怪だろう。
ただ、残念ながらキャラに見覚えはない。
全キャラ覚えているわけでもないし、そもそもゲームにいないキャラの可能性もある。
「初めまして、猪笹王の莧よ。
これからよろしくね」
「妾は茨。
夜刀神じゃ、よろしくのう?」
そんなことを考えながら、近付くとフランクに挨拶された。
名前を聞けば、知ってるキャラだったわ。
……周年祭のピックアップキャラだ。
爆死したから、俺はゲットできなかった。
しかも、周年祭にしか登場しないので、入手機会もなし。
見覚えがなくても当然だったな。
「よろしくお願いします。
俺は紅葉達の仲間で、人間の能義晴彦です」
「おう」
「よろしくのう」
周年祭限定キャラだけにどちらも当然SSR。
強アタッカータイプの莧に、鍛冶系を得意とする生産職の茨。
龍脈エネルギー的にはプラスマイナスゼロではあるが、それ以上に価値のある有り難い人材だ。
……人じゃないけど。
「さて、晴彦への挨拶も済んだし、雛菊とやらに会いに行くかね?」
「そうじゃな。
それでは後程にのう」
笑顔で紅葉を促す莧と、軽く会釈してそれに続こうとする茨。
「うん。
また後で……」
俺はそんな3人を見送ることにしたわけだが。
……莧と茨は、完全に縁がなかったキャラだけに、朧や朔以上に事前情報がない。
もう少し会話をしておきたいところではあるのだけど……。
「……お兄様。
3人に付いていくことにする。
魚釣りはもういい」
「まあ数は十分か……。
そうしよう」
気遣ってくれたらしい朧に、同意する。
「じゃあ、みんなで帰るのだ。
……2人は何が得意なのだ?」
朔の問い掛け、これも半分くらいは俺に聞かせるのが目的な気がする。
「そうじゃなあ?
妾は鍛冶とか建築が得意じゃが、そこそこ術による戦いも出来るぞ?」
「私は戦闘メインだが、伐採とかも一応出来る」
……さすがSSRクラス。
戦闘生産どちらもある程度こなせるらしい。
「けど、2人みたいな存在をよく連れてこれたよな?
紅葉は本当に頑張ったんだな……」
どちらも神獣とか土地神と呼ばれる存在を、モチーフにしているだけに、そんなあっさりと自分の領域から出てこれるとは思えない。
必死に交渉してくれたのだろう。
お礼を込めて、紅葉の頭を撫でる。
「……」
「「……」」
目を細めて気持ち良さそうにしている紅葉。
だが、俺自身は妙なプレッシャーを感じて、発生源を見てしまい……。
ジト目でこっちを見る朧達に気付く。
「えっと……。
うん、朧や朔もいつもありがとう」
そう言って、今度は2人の頭を撫でることで誤魔化すことにしたが、俺なんかのお礼がそんなに欲しかったのだろうか?
「……うむ。
筆頭殿が正妻と聞いたが、既に他の3人とも誼《よしみ》を交わしておるか。
妾達も負けてはおれんな?」
疑問を浮かべていた俺に、更に混乱させるような一言を浴びせてきたのは茨。
「……」
「稀少な男の子がおる陣営となれば、そういう関係を期待するのは、普通であろう?
何を呆けておる?」
あまりの状況にフリーズしている俺に対して、抗議の視線を向けてくる茨。
……どういう?
「おいおい、茨。
晴彦は、都から来て半年も経ってないんだろう?
この辺の感覚は育ってないぞ?
何せ、人間は数十年と掛けて成熟するのが普通らしいからな」
「なるほど、つくづく不便な生き物じゃな……」
新入り組が良く分からない内容で納得している……。
そして、
「妾達は産まれて、1月もすれば成体じゃぞ?
幼体の期間を、長々と設けるような不合理な生物ではない」
「……はい?」
強烈な爆弾発言を放ってきた。
あかん。脳が受信を拒否ってる。
「紅葉もそこの2人も、既に成熟していると言うことじゃ。
……よくそんな感覚で襲われなかったのう。
少し妖怪と呼ばれる存在の生体を学んだ方が良いぞ?」
もはや、哀れみの視線を向けられている。
……貞操観念逆転世界で、成人女性と混浴していると考えると。
うん。
襲われても文句言えないかもしれない。
「我々妖怪はな?
産まれた直後は赤ん坊と呼べるが、半月もすれば、歩くし話せるくらいになる。
その頃には継承の儀と呼ばれるものを行い、親からある程度の知識を受け取る。
更に半月後には、子を産めるだけの機能が備わり、成人じゃ」
「ただ、大量のエネルギーをガンガン吸収消費しているから、その期間は高体温だ。
人が触れば火傷をするくらいのな」
本当に色々と知らないことが多すぎる。
『夢幻千年京』は全年齢対象だったから、妖怪の子作り何て、知らないのが当たり前かもしれないけど……。
……あれ?
雛菊が、紅葉や双子を警戒するのも不思議じゃない?
今までは子供相手に大人げないと思っていたけど、前提が間違っていたわけだし。
色々と情報が入ってきて、頭の痛い帰路となるのだった。
実際、釣竿を海に投げて、魚毎引き揚げるのだから、腕や肩は筋肉痛も酷い。
「その甲斐あって、干物は大分出来上がってきたけどね……」
少し離れた場所にある浜辺には、木製の干し棚が並び、ずらっと大振りの魚の開きが干されている。
1つ辺り3匹の20枚ほどで60匹分が干されている状況。
完成して回収された魚もあるので、総量は100匹近い。
「お兄!
ただいま帰りましたですの!」
小休止していた俺に遠くから声が掛けられる。
浜の入口付近に3人ほどの人影。
小柄な少女は、しばらく拠点から離れていた紅葉。
そうなると、両脇の人物が紅葉がスカウトした妖怪だろう。
ただ、残念ながらキャラに見覚えはない。
全キャラ覚えているわけでもないし、そもそもゲームにいないキャラの可能性もある。
「初めまして、猪笹王の莧よ。
これからよろしくね」
「妾は茨。
夜刀神じゃ、よろしくのう?」
そんなことを考えながら、近付くとフランクに挨拶された。
名前を聞けば、知ってるキャラだったわ。
……周年祭のピックアップキャラだ。
爆死したから、俺はゲットできなかった。
しかも、周年祭にしか登場しないので、入手機会もなし。
見覚えがなくても当然だったな。
「よろしくお願いします。
俺は紅葉達の仲間で、人間の能義晴彦です」
「おう」
「よろしくのう」
周年祭限定キャラだけにどちらも当然SSR。
強アタッカータイプの莧に、鍛冶系を得意とする生産職の茨。
龍脈エネルギー的にはプラスマイナスゼロではあるが、それ以上に価値のある有り難い人材だ。
……人じゃないけど。
「さて、晴彦への挨拶も済んだし、雛菊とやらに会いに行くかね?」
「そうじゃな。
それでは後程にのう」
笑顔で紅葉を促す莧と、軽く会釈してそれに続こうとする茨。
「うん。
また後で……」
俺はそんな3人を見送ることにしたわけだが。
……莧と茨は、完全に縁がなかったキャラだけに、朧や朔以上に事前情報がない。
もう少し会話をしておきたいところではあるのだけど……。
「……お兄様。
3人に付いていくことにする。
魚釣りはもういい」
「まあ数は十分か……。
そうしよう」
気遣ってくれたらしい朧に、同意する。
「じゃあ、みんなで帰るのだ。
……2人は何が得意なのだ?」
朔の問い掛け、これも半分くらいは俺に聞かせるのが目的な気がする。
「そうじゃなあ?
妾は鍛冶とか建築が得意じゃが、そこそこ術による戦いも出来るぞ?」
「私は戦闘メインだが、伐採とかも一応出来る」
……さすがSSRクラス。
戦闘生産どちらもある程度こなせるらしい。
「けど、2人みたいな存在をよく連れてこれたよな?
紅葉は本当に頑張ったんだな……」
どちらも神獣とか土地神と呼ばれる存在を、モチーフにしているだけに、そんなあっさりと自分の領域から出てこれるとは思えない。
必死に交渉してくれたのだろう。
お礼を込めて、紅葉の頭を撫でる。
「……」
「「……」」
目を細めて気持ち良さそうにしている紅葉。
だが、俺自身は妙なプレッシャーを感じて、発生源を見てしまい……。
ジト目でこっちを見る朧達に気付く。
「えっと……。
うん、朧や朔もいつもありがとう」
そう言って、今度は2人の頭を撫でることで誤魔化すことにしたが、俺なんかのお礼がそんなに欲しかったのだろうか?
「……うむ。
筆頭殿が正妻と聞いたが、既に他の3人とも誼《よしみ》を交わしておるか。
妾達も負けてはおれんな?」
疑問を浮かべていた俺に、更に混乱させるような一言を浴びせてきたのは茨。
「……」
「稀少な男の子がおる陣営となれば、そういう関係を期待するのは、普通であろう?
何を呆けておる?」
あまりの状況にフリーズしている俺に対して、抗議の視線を向けてくる茨。
……どういう?
「おいおい、茨。
晴彦は、都から来て半年も経ってないんだろう?
この辺の感覚は育ってないぞ?
何せ、人間は数十年と掛けて成熟するのが普通らしいからな」
「なるほど、つくづく不便な生き物じゃな……」
新入り組が良く分からない内容で納得している……。
そして、
「妾達は産まれて、1月もすれば成体じゃぞ?
幼体の期間を、長々と設けるような不合理な生物ではない」
「……はい?」
強烈な爆弾発言を放ってきた。
あかん。脳が受信を拒否ってる。
「紅葉もそこの2人も、既に成熟していると言うことじゃ。
……よくそんな感覚で襲われなかったのう。
少し妖怪と呼ばれる存在の生体を学んだ方が良いぞ?」
もはや、哀れみの視線を向けられている。
……貞操観念逆転世界で、成人女性と混浴していると考えると。
うん。
襲われても文句言えないかもしれない。
「我々妖怪はな?
産まれた直後は赤ん坊と呼べるが、半月もすれば、歩くし話せるくらいになる。
その頃には継承の儀と呼ばれるものを行い、親からある程度の知識を受け取る。
更に半月後には、子を産めるだけの機能が備わり、成人じゃ」
「ただ、大量のエネルギーをガンガン吸収消費しているから、その期間は高体温だ。
人が触れば火傷をするくらいのな」
本当に色々と知らないことが多すぎる。
『夢幻千年京』は全年齢対象だったから、妖怪の子作り何て、知らないのが当たり前かもしれないけど……。
……あれ?
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今までは子供相手に大人げないと思っていたけど、前提が間違っていたわけだし。
色々と情報が入ってきて、頭の痛い帰路となるのだった。
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