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地上での生活
第82話 嗤う女狐
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高級ホテルの1室で、備品の枕を叩いてバカ笑いをする、あまりホテルに相応しくない女が1人。
「ダメ!
おかしすぎる!
眞緒ちゃんなら、ハルの自己肯定感の低さとかを矯正してくれそう、とは思っていたけど、ひとまずキスするって発想がぶっ飛んでるわ!」
多分ハルの持つ、自分はダメなヤツだから愛されないって、コンプレックスを壊そうとしているのね。
それに自分の恋心と、魔素による欲情要素が加わった結果、変な化学反応を起こしているわ!
「……まあ、これくらいの荒療治は必要ね?
そして、こんな光景を四六時中見せられる優歌ちゃんが、どう言う風に変わるかしら?」
浜名優歌。
この娘は、特別何かがあったわけではなかった。
ただ、自分より世渡り上手にみえたのだろうか、夕蔓眞緒が妙に意識していた相手だ。
そんな相手が、自分が先に好きだった相手を意識したら、夕蔓眞緒はどう思う?
積極的に動くしかないでしょ?
そう思って、呼んだ起爆剤だった。
しかし、
「優歌ちゃんには悪いけど、私にとっては幸運ね」
浜名優歌は、両親に弟との4人家族だった。
……過去形だ。
魔素関連の適正が低い家族だったのだろう。
優歌ちゃん自身も、適正が低い方だし。
衰弱する父親と弟のために、東京を目指そうとしたらしい。
優歌ちゃんのお母さんが、警察にした供述通りなら……。
しかし、岐阜から愛知へ向かっている途中で、木曽川付近にあったJ3ダンジョンの魔物に遭遇。
父親と弟は拐われ、以後は母親と共に祖父母の家へ身を寄せる。
「魔物を殺せる情報に食い付いてきた感じ、J3ダンジョンへの復讐心があるわね?
あるいは、父親と弟を救出したいと言う思いかもしれないけど……。
こんな子をうっかり焚き付けちゃったわ。
そして、目の前に不可能を可能にするための鍵が転がってる。
もう、優歌ちゃんはハルをロックオンしているでしょうね?
自分の強運にビックリよ?」
確実に、J3ダンジョンを攻撃したいなら、ハルを依存させた方が良いわよね?
けれども、私に加えて眞緒ちゃんまでハルを依存させようとするわけ。
段々焦って来るわよね?
「2人の元クラスメイト。
それも、人気者なタイプ。
こんな子達が、自分に好意を向けてくるのよ?
さすがのハルでも、少しは自己肯定が上がるでしょ?」
あの駄狼に止めを刺されたせいで、自己肯定が地の底に沈んでしまったハルも、持ち直すはずよ。
……それにしても、
「私があれだけ嫌悪しているって、事実から琥珀が、ハルを多大に傷付けていたことくらい察しなさいよ!」
赤い髪の狼娘を思い出して、せっかくの良い気分が台無しになったわ!
ハルの遠慮がちな顔を見るたびに、アイツらを拷問したくなるのよね……。
拷問?
何かが引っ掛かるわね?
そう、ハル達の会話に出てきた何かが……。
運賃とかそんなのじゃなくて……。
そう、週刊誌……。
週刊誌で復讐?
多分、これね?
どうやって?
今の情勢。
スキャンダル?
そうね……。
ハルはなんだかんだ優しいから、直接危害を与えるわけには行かないけど……。
「……上手く行くかしら?
五分五分くらい?
失敗した場合は?」
私も成長しているの。
失敗した時の損害も考慮して、作戦を考えるくらいにはね?
……成功した時のリターンも少ないけど、失敗した時のリスクはほぼ無しね?
「たまにはこういうお遊び染みた悪戯も楽しそうね?」
……社会派とも言うべき、今の世の中を憂慮している記者はいるかしら?
杉本達にも協力して貰いましょう。
お題目は、
「……そうね。
自殺者が多いって、話があったわね。
それを食い止められるかもしれないわけだし、そんな感じで記事を書かせましょ」
皮肉を込めて、ロミオとジュリエット作戦って感じね?
自殺で終わるヒーローとヒロインの名を自殺防止に掲げる皮肉。
紅葉、琥珀。
あなた達は、同じ道を辿る?
それとも?
……さあ、覚悟してなさいな?
「ダメ!
おかしすぎる!
眞緒ちゃんなら、ハルの自己肯定感の低さとかを矯正してくれそう、とは思っていたけど、ひとまずキスするって発想がぶっ飛んでるわ!」
多分ハルの持つ、自分はダメなヤツだから愛されないって、コンプレックスを壊そうとしているのね。
それに自分の恋心と、魔素による欲情要素が加わった結果、変な化学反応を起こしているわ!
「……まあ、これくらいの荒療治は必要ね?
そして、こんな光景を四六時中見せられる優歌ちゃんが、どう言う風に変わるかしら?」
浜名優歌。
この娘は、特別何かがあったわけではなかった。
ただ、自分より世渡り上手にみえたのだろうか、夕蔓眞緒が妙に意識していた相手だ。
そんな相手が、自分が先に好きだった相手を意識したら、夕蔓眞緒はどう思う?
積極的に動くしかないでしょ?
そう思って、呼んだ起爆剤だった。
しかし、
「優歌ちゃんには悪いけど、私にとっては幸運ね」
浜名優歌は、両親に弟との4人家族だった。
……過去形だ。
魔素関連の適正が低い家族だったのだろう。
優歌ちゃん自身も、適正が低い方だし。
衰弱する父親と弟のために、東京を目指そうとしたらしい。
優歌ちゃんのお母さんが、警察にした供述通りなら……。
しかし、岐阜から愛知へ向かっている途中で、木曽川付近にあったJ3ダンジョンの魔物に遭遇。
父親と弟は拐われ、以後は母親と共に祖父母の家へ身を寄せる。
「魔物を殺せる情報に食い付いてきた感じ、J3ダンジョンへの復讐心があるわね?
あるいは、父親と弟を救出したいと言う思いかもしれないけど……。
こんな子をうっかり焚き付けちゃったわ。
そして、目の前に不可能を可能にするための鍵が転がってる。
もう、優歌ちゃんはハルをロックオンしているでしょうね?
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確実に、J3ダンジョンを攻撃したいなら、ハルを依存させた方が良いわよね?
けれども、私に加えて眞緒ちゃんまでハルを依存させようとするわけ。
段々焦って来るわよね?
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……それにしても、
「私があれだけ嫌悪しているって、事実から琥珀が、ハルを多大に傷付けていたことくらい察しなさいよ!」
赤い髪の狼娘を思い出して、せっかくの良い気分が台無しになったわ!
ハルの遠慮がちな顔を見るたびに、アイツらを拷問したくなるのよね……。
拷問?
何かが引っ掛かるわね?
そう、ハル達の会話に出てきた何かが……。
運賃とかそんなのじゃなくて……。
そう、週刊誌……。
週刊誌で復讐?
多分、これね?
どうやって?
今の情勢。
スキャンダル?
そうね……。
ハルはなんだかんだ優しいから、直接危害を与えるわけには行かないけど……。
「……上手く行くかしら?
五分五分くらい?
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失敗した時の損害も考慮して、作戦を考えるくらいにはね?
……成功した時のリターンも少ないけど、失敗した時のリスクはほぼ無しね?
「たまにはこういうお遊び染みた悪戯も楽しそうね?」
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それとも?
……さあ、覚悟してなさいな?
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