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特別編-YOU-
『Chocolate』
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特別編-YOU-
8月26日、金曜日。
これ以上に濃密な夏はないと思う今年の夏もあと数日で終わる。
以前は家に帰るまで空が明るかったのに、今は定時退社をしても、会社を出たときには大分暗くなっている。日が沈んだ後に吹く風の涼しさから、秋の気配を感じるようにもなった。
今日は金曜日だけど、特に呑み会などもないのでまっすぐ帰ることに。家には将来のお嫁さんである美来が待っているから。早く家に帰って、美来とゆっくりとした時間を過ごしたい。
午後7時過ぎ。
「ただいま~」
家に帰ると、すぐにメイド服姿の美来がお出迎えをしてくれる。僕が無事に帰ってきたからか美来はとても嬉しそうな表情をして、
「おかえりなさい!」
僕にキスをしてきた。美来の笑顔を見て、唇の柔らかさと甘い匂いを感じると家に帰ってきたんだなと安心できる。
「今週もお仕事お疲れ様でした。今夜はチキンカレーですよ」
「おっ、チキンカレーか。僕の大好物だ」
食欲をそそられるカレーの匂いが感じられる。昼食以降はコーヒーとお茶くらいしか口に含んでいないので、凄くお腹が空いている。
「……そうだ、美来。今日、会社の人から旅行のお土産でチョコレートをもらってきたんだ。夕食の後に食べようか」
「そうしましょう! さっ、夕食の仕度をしておきますから、智也さんはお着替えをしてきてください」
「うん、分かった」
スーツから部屋着に着替えてリビングに行くと、既に配膳が済んでいた。美来が夏休みということもあるけれど、平日はいつもこんな感じ。少なくとも、9月になってからは、僕も何か家事を手伝わなければ。
美来の作ったチキンカレーはとても美味しい。夕方になると、お腹が空いて辛いときもあるけど、その先にはいいことが待っているんだな。幸せだ。
夕食の後片付けが終わって、僕は美来と一緒にさっそく会社の人からもらったチョコレートをいただくことに。
チョコレートを食べるので、美来にアイスコーヒーを淹れてもらった。美来はアイスティー。今の家に引っ越してきたとき、新しい自分になりたいとコーヒーを飲む意欲を見せていたけど、コーヒーの苦さを受け入れることができなかったのか、今ではすっかりと紅茶だけを飲むようになった。
ソファーに美来と隣同士で座り、チョコレートの箱を開ける。箱の中には10粒の丸いチョコレートが。色からしてカカオ成分がとても多そうだ。
「おお……」
「美味しそうですね。あと、とても高そうです」
こういうチョコレートはなかなか食べないからなぁ。箱を開けた瞬間に香ってくるチョコレートの匂いはとても落ち着く。
「さっそく食べてみましょう」
「そうだね」
僕と美来は1粒ずつチョコレートを食べる。
「あれ……これって……」
チョコレートの甘味や苦味はもちろん感じられるけど、ウイスキーの味がするぞ。もしかして、これ……ウイスキーボンボンか?
箱の中に入っている説明書を読んでみると、思った通り、このチョコレートには洋酒が入っている。禁止はされていないけれど『未成年やお酒に弱い方は気を付けてください』と注意書きされている。
「智也さぁん、何だかこのチョコレート……とっても美味しいですねぇ」
美来、顔を赤くしながらとろんとした笑みを浮かべる。こんな美来、あまり見たことがないぞ。
「美来、もしかして……酔っ払ってる? 実はこのチョコレートに洋酒が入っているんだ」
「へえ、そうなんですかぁ。チョコレートを食べたら何だか、ふわふわして体がポカポカしてきました。それに、なぜだかとても幸せな気分になってきました」
うふふっ、と美来は僕に腕を絡ませてきた。これは……完全に酔っ払っているな。美来の酔っ払ったところを見るのは初めてだ。
「智也さんが普段以上にかっこよく見えちゃってます。私はそんな智也さんのお嫁さんになるからとっても幸せ者なんですよぉ……分かってます?」
「うんうん、僕も美来と一緒にいられるから幸せ者だよ」
「やったぁ! 智也さんと気持ちが重なっちゃいましたぁ!」
ぱあっ、と明るい笑みを浮かべると、美来は僕に何度もキスしてくる。
どうやら、美来は酔っ払うと気分が高揚するタイプのようだ。あと、相手が僕だからか普段以上にべったりしてくると。
「このチョコレート、美味しいのでもう一個食べちゃいます」
「美来、お酒入りだからこれ以上は止めておいた方がいいかも……」
「あ~ん」
美来、2粒目を口に入れて美味しそうに食べている。こういったチョコレートは夜に食べさせないとダメだな。
「ねえ、智也さん」
「えっ?」
「……こんなに美味しいからって独り占めしようとするなんてズルいよ」
美来、上目遣いで僕のことを見つめてくる。さらに酔っ払ったせいなのか、口調が変わっている。いつもは敬語なのでこういったタメ口で話してくれるのは新鮮で可愛らしい。
「それで、智也さんのことは私が独り占めするの。出会ったときからずっとそう思ってきたの。智也さんのお嫁さんになるって……」
「それはよく分かってるよ」
それに、僕だってこの10年間、美来のことを何度も思い出していたし。まあ、時間が経つに連れてあの時の記憶が朧気になってきていたのは事実だけれど。
「……良かった。じゃあ、将来は夫婦になるんだから、ここで共同作業しようよ!」
「えっ?」
すると、美来はチョコレートを1粒持って、
「……このチョコレートを一緒に溶かすの。大人のキスをしながら」
「あぁ、なるほどね。分かった、やってみようか」
「うん!」
僕はキスする形で美来と一緒にチョコレートを溶かしていく。
「んっ……」
時々漏れるそんな美来の可愛らしい声を聞きながら。
途中、洋酒が口から漏れそうになったけど、美来が舌で舐める形でそのような事態にならずに済んだ。
チョコレートが全て溶けきってから美来とはちょっとの間、キスする。まるで美来の唇や舌がチョコレートであるかのように甘かった。
「……美味しかった?」
「美味しかったよ」
僕がそう言うと、美来は嬉しそうな笑みを見せる。
「……良かった。共同作業しちゃったね。これで智也さんと……夫婦に……」
美来は眠気に勝てなかったのか、話の途中で眠り始めてしまい、僕に寄り掛かってきた。どうやら、美来は酔っ払うと眠くなるタイプのようだ。
「まったく、美来は……」
このままでは僕も何もできないので、美来に膝枕をしてあげることに。仰向けに眠る寝顔が可愛いのでスマートフォンで写真を撮った。
「後でこの姿を見せようかな」
けれど、気持ち良さそうに美来は寝ているので、それはいつになることやら。そのときには酔いが醒めているといいな。
酔いが醒めても記憶が残るタイプだったら……美来の場合、かなり悶絶するような気がする。僕にタメ口で話して、普段以上に甘えてしまったから。そのときは可愛かったとフォローすることにしよう。
あと、次からこういったチョコレートを食べるときには、僕がしっかり管理しないといけないな。
「……美味しい」
美来の寝顔を見ながら食べるチョコレートはとても美味しい。ただ、美来とキスしながら溶かしていったチョコレートの方がもっと美味しかったけど。
「……僕の方もちょっと酔っ払ってるな」
洋酒はあまり飲まないからか。
ただ、今日みたいな時間を過ごすのも悪くはないな。美来が20歳を過ぎたら多くなっていくのかも。ただ、そのときはきっと、とても幸せな気持ちになるんだろう。そんなことを想いながらコーヒーの苦味を味わうのであった。
特別編-YOU- おわり
次の話からは続編-螺旋百合-となります。
8月26日、金曜日。
これ以上に濃密な夏はないと思う今年の夏もあと数日で終わる。
以前は家に帰るまで空が明るかったのに、今は定時退社をしても、会社を出たときには大分暗くなっている。日が沈んだ後に吹く風の涼しさから、秋の気配を感じるようにもなった。
今日は金曜日だけど、特に呑み会などもないのでまっすぐ帰ることに。家には将来のお嫁さんである美来が待っているから。早く家に帰って、美来とゆっくりとした時間を過ごしたい。
午後7時過ぎ。
「ただいま~」
家に帰ると、すぐにメイド服姿の美来がお出迎えをしてくれる。僕が無事に帰ってきたからか美来はとても嬉しそうな表情をして、
「おかえりなさい!」
僕にキスをしてきた。美来の笑顔を見て、唇の柔らかさと甘い匂いを感じると家に帰ってきたんだなと安心できる。
「今週もお仕事お疲れ様でした。今夜はチキンカレーですよ」
「おっ、チキンカレーか。僕の大好物だ」
食欲をそそられるカレーの匂いが感じられる。昼食以降はコーヒーとお茶くらいしか口に含んでいないので、凄くお腹が空いている。
「……そうだ、美来。今日、会社の人から旅行のお土産でチョコレートをもらってきたんだ。夕食の後に食べようか」
「そうしましょう! さっ、夕食の仕度をしておきますから、智也さんはお着替えをしてきてください」
「うん、分かった」
スーツから部屋着に着替えてリビングに行くと、既に配膳が済んでいた。美来が夏休みということもあるけれど、平日はいつもこんな感じ。少なくとも、9月になってからは、僕も何か家事を手伝わなければ。
美来の作ったチキンカレーはとても美味しい。夕方になると、お腹が空いて辛いときもあるけど、その先にはいいことが待っているんだな。幸せだ。
夕食の後片付けが終わって、僕は美来と一緒にさっそく会社の人からもらったチョコレートをいただくことに。
チョコレートを食べるので、美来にアイスコーヒーを淹れてもらった。美来はアイスティー。今の家に引っ越してきたとき、新しい自分になりたいとコーヒーを飲む意欲を見せていたけど、コーヒーの苦さを受け入れることができなかったのか、今ではすっかりと紅茶だけを飲むようになった。
ソファーに美来と隣同士で座り、チョコレートの箱を開ける。箱の中には10粒の丸いチョコレートが。色からしてカカオ成分がとても多そうだ。
「おお……」
「美味しそうですね。あと、とても高そうです」
こういうチョコレートはなかなか食べないからなぁ。箱を開けた瞬間に香ってくるチョコレートの匂いはとても落ち着く。
「さっそく食べてみましょう」
「そうだね」
僕と美来は1粒ずつチョコレートを食べる。
「あれ……これって……」
チョコレートの甘味や苦味はもちろん感じられるけど、ウイスキーの味がするぞ。もしかして、これ……ウイスキーボンボンか?
箱の中に入っている説明書を読んでみると、思った通り、このチョコレートには洋酒が入っている。禁止はされていないけれど『未成年やお酒に弱い方は気を付けてください』と注意書きされている。
「智也さぁん、何だかこのチョコレート……とっても美味しいですねぇ」
美来、顔を赤くしながらとろんとした笑みを浮かべる。こんな美来、あまり見たことがないぞ。
「美来、もしかして……酔っ払ってる? 実はこのチョコレートに洋酒が入っているんだ」
「へえ、そうなんですかぁ。チョコレートを食べたら何だか、ふわふわして体がポカポカしてきました。それに、なぜだかとても幸せな気分になってきました」
うふふっ、と美来は僕に腕を絡ませてきた。これは……完全に酔っ払っているな。美来の酔っ払ったところを見るのは初めてだ。
「智也さんが普段以上にかっこよく見えちゃってます。私はそんな智也さんのお嫁さんになるからとっても幸せ者なんですよぉ……分かってます?」
「うんうん、僕も美来と一緒にいられるから幸せ者だよ」
「やったぁ! 智也さんと気持ちが重なっちゃいましたぁ!」
ぱあっ、と明るい笑みを浮かべると、美来は僕に何度もキスしてくる。
どうやら、美来は酔っ払うと気分が高揚するタイプのようだ。あと、相手が僕だからか普段以上にべったりしてくると。
「このチョコレート、美味しいのでもう一個食べちゃいます」
「美来、お酒入りだからこれ以上は止めておいた方がいいかも……」
「あ~ん」
美来、2粒目を口に入れて美味しそうに食べている。こういったチョコレートは夜に食べさせないとダメだな。
「ねえ、智也さん」
「えっ?」
「……こんなに美味しいからって独り占めしようとするなんてズルいよ」
美来、上目遣いで僕のことを見つめてくる。さらに酔っ払ったせいなのか、口調が変わっている。いつもは敬語なのでこういったタメ口で話してくれるのは新鮮で可愛らしい。
「それで、智也さんのことは私が独り占めするの。出会ったときからずっとそう思ってきたの。智也さんのお嫁さんになるって……」
「それはよく分かってるよ」
それに、僕だってこの10年間、美来のことを何度も思い出していたし。まあ、時間が経つに連れてあの時の記憶が朧気になってきていたのは事実だけれど。
「……良かった。じゃあ、将来は夫婦になるんだから、ここで共同作業しようよ!」
「えっ?」
すると、美来はチョコレートを1粒持って、
「……このチョコレートを一緒に溶かすの。大人のキスをしながら」
「あぁ、なるほどね。分かった、やってみようか」
「うん!」
僕はキスする形で美来と一緒にチョコレートを溶かしていく。
「んっ……」
時々漏れるそんな美来の可愛らしい声を聞きながら。
途中、洋酒が口から漏れそうになったけど、美来が舌で舐める形でそのような事態にならずに済んだ。
チョコレートが全て溶けきってから美来とはちょっとの間、キスする。まるで美来の唇や舌がチョコレートであるかのように甘かった。
「……美味しかった?」
「美味しかったよ」
僕がそう言うと、美来は嬉しそうな笑みを見せる。
「……良かった。共同作業しちゃったね。これで智也さんと……夫婦に……」
美来は眠気に勝てなかったのか、話の途中で眠り始めてしまい、僕に寄り掛かってきた。どうやら、美来は酔っ払うと眠くなるタイプのようだ。
「まったく、美来は……」
このままでは僕も何もできないので、美来に膝枕をしてあげることに。仰向けに眠る寝顔が可愛いのでスマートフォンで写真を撮った。
「後でこの姿を見せようかな」
けれど、気持ち良さそうに美来は寝ているので、それはいつになることやら。そのときには酔いが醒めているといいな。
酔いが醒めても記憶が残るタイプだったら……美来の場合、かなり悶絶するような気がする。僕にタメ口で話して、普段以上に甘えてしまったから。そのときは可愛かったとフォローすることにしよう。
あと、次からこういったチョコレートを食べるときには、僕がしっかり管理しないといけないな。
「……美味しい」
美来の寝顔を見ながら食べるチョコレートはとても美味しい。ただ、美来とキスしながら溶かしていったチョコレートの方がもっと美味しかったけど。
「……僕の方もちょっと酔っ払ってるな」
洋酒はあまり飲まないからか。
ただ、今日みたいな時間を過ごすのも悪くはないな。美来が20歳を過ぎたら多くなっていくのかも。ただ、そのときはきっと、とても幸せな気持ちになるんだろう。そんなことを想いながらコーヒーの苦味を味わうのであった。
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