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行き先は不明
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しおりを挟む「本当にアンタ達は最低よ、最低! どうしてそんな事が平気で出来るのか私には
全く理解出来ないわ! ねえ、聞いているの? 」
私のそんな言葉も彼等は無視をしてずっとゲラゲラと笑っている。
本当にこいつらは最低だとしか言いようがなかった。一体何がそんなに面白いと
いうのだろうか? 車の中で平気でオナラをするような最低な男達である。
私はそんな彼等を許すつもりはなかった。
「そう怒るなよ、これは生理現象なんだから仕方がないだろ? 」
そんな事を言ったって私は騙されたりはしない。
確かにどう仕様もなかったのなら私だって大きな声を出したりはしない。
でもこいつらはわざとオナラをしたのだ、それはもう確信犯である。
そんな事を許してやる義理などありはしないのだ。
「そうだぞ、これは仕方がないんだ。だからほら大きく息を吸うんだ!
ほら、こうやって、す~~~うぇ、へへへ。くっせーぞ! 」
そして始まるのは別に面白くも無い悪ノリである。
昔から変わらないそれは実に面倒臭い事に始まってしまうと止める事はできない
仕様となっている。
「馬鹿だな、吸い方が下手なんだよ! こうやって胸を張って一気に吸い込めば
ゴホゴホゴホ、やばい、何を食べたんだよ。マジでくせ―」
「いいから早く吸えよ。オナラを吸うのは健康にいいんだぞ! 今もっとも流行っ
ている健康法なんだからしっかりと吸えよ。そしてみんなで健康になろうぜっ
ぶは、ゴホゴホゴホ。やっぱ無理、いったん止めようぜ」
一体どんな健康法なんだとは誰も言わない、そんな所にいちいち引っかかる者は
ここにはいないのだ。だから結局いつもぐたぐたな感じで終わるのが常だった。
そして漸く止まった車から私よりも先に降りようとするこいつらは本当にどうし
ようもない奴らなのだ。
「いや~、やっぱり空気が全然ちがうな~」
「嗚呼、確かに。これが空気が美味いってやつなんだな。俺、初めて思ったよ」
「俺も俺も。なあ、夏美もそう思うだろ? 」
「いやいや、実感の仕方が間違ってるから! 確かに空気が汚染されていたけど、
そう言うのは都会の汚れた空気を常に吸っている人が言うものだから! 」
健吾に、聡に、竜二。
このお馬鹿トリオは私の腐れ縁の幼馴染であり、家族だった。
「何よ、その顔は! 私は間違った事言ってないからね! アンタ達がおかしいん
だからね! なんて顔してるのよ……止めなさいよ、その顔! 」
「ほら、行くぞ。みんな乗れ」
「ちょっとねえ聞いてるの? 何? 無視してんじゃないわよ! 」
「夏美も早く乗れ、置いて行くぞ」
「何でよ! これは私がメインの旅行でしょうが! 」
こうして私の旅行は始まったのだ。
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