138 / 425
最愛の人
2
しおりを挟む「残酷だな」
翌日、彼女が見知らぬ男と一緒に歩いているのを見た。
とても楽しそうに談笑しているその姿を見て私は憐れみを覚えた。
いつだって彼女は私にいろんなものをくれるが、これはこれでなんとも言えない
気分である。そして私は昨日の彼女の言葉を思い出す。
「これ以上貴方と一緒には居られないの、だってこれ以上一緒にいたら貴方の
事を手にかけてしまう。それぐらい私は貴方の事が愛おしい。そう、今すぐ
にでも殺してしまいたいぐらいなの。このままではきっと我慢出来なくなって
しまうから……別れましょう」
そんな事を言われてしまったら当然別れるだろ?
だって彼女を犯罪者にする訳にはいかないのだから。
きっと彼女は私を殺した後自分の命も絶つのだろうし、
そんな事を彼女にさせる訳にはいかないのだ。
それは理想ではあるけれど現実的ではないから。
嗚呼、なんという事だろうか!
こうして距離をおく事によって私はより彼女の愛を感じる。
対比できる相手が居ると尚更だった。彼女の隣に居ても彼女から愛される事の
ないとあの男と離れていても愛されている私と一体どちらが幸せであるかなんて
明らかだろう?
それだけで私は胸が苦しい。
こんなにも愛が溢れ出している、なんて狂おしいのだろうか?
出来る事ならば彼女に触れたい。
あの指先に触れるだけでもいいとさえ思うけど、それが許されない。
彼女はなんて残酷なのだろう。
あの男にだけじゃなく、私にさえもこんな思いをさせるなんて……
やはり彼女は最愛の人だ。
あの温もりももう一度感じられる時がいつか来る日はあるのだろうか?
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる