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未知に出会う
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しおりを挟む彼は意外と普通な人だった。
私はもっとぶっ飛んでいる人だと思い込んでいたので、その落差があまりにも
大きくて最近嫌いになって来た。
私はどうしてこの人の事を運命の人だなんて考えていたのかが今では分からなく
なってきている。少しずつメッキが剥がれていくようなそんな感覚。
だからこれ以上は見たくはなかったのだ、彼のそんな醜態を。
「ねえ、見て! これが何だか分かる? 」
「え? 人形じゃないの? フィギュアとか? 」
どうして私がそんなものを彼に見せる必要があるというのか?
そんな訳があるはずもない。
「これが異星人よ」
「こんにちは」
「え? 本当に? 本当にこれが喋ったのかい? 嘘だろ?
こんなにも小さいんだね、初めて見たよ。おお、何だこれは! ザワザワする。
本当に会えたんだね、異星人に僕は。なんて事だ……なんて日なんだ今日は! 」
それから彼の行動は素早かった。
私の掌から彼女を奪い取るとそのまま走って行ってしまったのだ。
その予想外の行動に私は何もする事が出来ないまま突っ立っていた。
何? 何何何何何何よこれ?
そして追いかけなくてはいけない事に気が付いた私は走った。
彼を探す、いや彼女を探している。私の大切な友達である。
早く助けないといけない。
「ちょっと待って! どうするつもり? 」
「どうするも何も、やっと探していた相手に出会えたんだ。
邪魔をしないでくれ! 」
彼は止まらない。
そのまま走って行った彼に漸く追いついた私の心臓は脈打つ。
「おい、あの人は宇宙人だよな? なっ! 」
彼は彼女に問いかけた。
「違うわ、あの人はアナタと同じ普通の」
うわーーーーーーーーー!
叫びながら絶望に打ちひしがれる彼を見て私は自分の心臓がさらに脈打つのを
感じていた。
彼の手の中で潰れてしまった彼女の顔がこっちを見ていた。
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