183 / 425
告白
2
しおりを挟む「フラれたらしいじゃない、慰めてあげようか子猫ちゃん? 」
項垂れている彼を見つけた私は足取りも軽く彼の元へ近づくとそう声を掛けた。
「うるせえよ、ゲロ女」
そして返って来た返事は何の捻りもないそんな悪口。レディに対してそんな対応
をしているからフラれたのだよ? って教えてあげようかとも思ったが止める。
「そう言いなさんな。こういう時は何かしら吐き出せばいいという世界で最も
薄っぺらくて有難い教訓がある事を知らないの? さあさあ言ってみなさいな、
ゲロってみなさいよ、恥ずかしげもなく恥部を晒してしまえば何も怖い事なんて
無くなるって寸法なのよ? 」
「そんな言い回しで誰が話すって言うんだ? お前は馬鹿なのか? 」
またこれもつまらない返事である。
ありきたりな返事しか出来ないのならロボットに人権でも与えればいいのでは?
「まあ仕方がないわよね、高嶺の花過ぎたのよ。ロゼリーナだったけ? アンタ
には不釣り合いよねどう考えても。だいたい彼女はお貴族様でアンタはただの
一般ピーポーな訳でそれだけでも十二分にお断り案件だったのに、何を勘違い
したのか、少しばかりやさしくされたぐらいで好きなるとかさ、チョロすぎる
でしょ? そんなに愛情に飢えているのならいつも朝に寄っているパン屋の
おばさんにでも頼めばいいのに、同年代らしいよ? 」
「嘘だろ? そんな事ある訳がないよ。どう見たって……」
私は首を振りながら外見でしか判断できない可哀想な人に教えてあげるのだ。
「私はどう考えたってパン屋のおばさんの方がいいと思うけど? 今まで生きて
来た実感のこもった顔は能面のような顔よりもよっぽどいいと思うし、そういう
所が分からないとかやっぱりまだまだよね」
本当、お前の目は節穴かと言ってやりたい気分だ。
「そうは言うけどさ、実際にどちらかになるのだとしらお前はどうするよ?
その理論なら当然選ぶんだよな? 」
「そんな馬鹿な質問をしないでくれる? 」
そして私は彼の質問を切り捨てる。
そんな過程の話など無意味過ぎて質問する意味が分からないレベルだ。
そもそも私の今までの話を碌に聞いていなかったのだろうか? 折角、私が
親切に教えてあげたというのに、何の意味もなかった。
ロゼリーナだ。
迷う必要など何一つとして無い。
どう考えたって実年齢よりも若く見えるのならそちらを選ぶに決まっているでは
ないか! まったくもってこの男の馬鹿さ加減には本当に嫌になる。どう仕様も
ないなこいつは。
「ていうか、お前はどうしてそんなに詳しいだよ」
そんな事、調べたからに決まっているだろ! と言い返すことはしないといけな
いのだろうか私は……
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる