240 / 425
それが答えだった
3
しおりを挟む「なあ、アンタは一体何なんだ? 何が目的なんだ? 」
俺はとりあえず気になっている事を聞いた。
少しでも情報が欲しかったのだ。
「貴方が知る必要はないし、知らない方がいいって事があるのよこの世界には。
それと、私を呼ぶときはママって呼ぶのよ? そうじゃないとおかしいでしょ?
私達は親子なのだから。ほら、呼んでみなさい」
女は俺に命令する。
「ママ」
「何か違うわね。もっと普通に出来ないの? 」
正直一体誰に何を求めいるのか? って思った。普通て何だ? 俺はママなんて
今まで生きて来て一度も言った事は無かったし、そもそも自分の親の顔なんて
知っている訳がないのだ。だからどんな風に言えばいいのかが分からない。
正解がわからないのだ。
「演技は諦めるか、じゃあ後はマナーくらいは覚えて貰わないといけないわね」
そして俺は女に、否ママに連れられてやって来たのはレストラン。
もちろんこんな所になんて入った事も無ければ来た事もない、俺が一生来る事が
ないような場所にばかり女は連れて来るのだ。
「何、緊張してるの? 」
「仕方ないだろ、初めてなんだから」
「へえ、素直に認めるのね。あまり周りをジロジロ見ない方がいいわ、私だけを
見ていなさい。私がやるようにしていれば間違いないから」
それから俺は女がするようにして出て来たものを食べた。
それはきっとおいしい食べ物だったのだろうけど、俺には味わうなんて暇はなく
ただ女が次どのように動くのかに集中していた。だから女とまったく同じ順番に
同じものを食べていたと思う。
「別にいいんだけどさ。もう少し楽しく食事しない? 」
注文が多い女だ。
俺にそんな余裕がある訳がないのが分からないのか?
「ほら、あの席の親子を見てみなさいよ。ああいう風にするのよ」
周りを見るなと言ったと思ったら今度は見ろと言ったり、一体どっちなんだ?
と思いながらも俺はその親子を観察した。
無邪気に笑う子供、そんな子供に微笑みかける親。
それれは眩しすぎる光景。
そんな絶対にあり得ない人生を生きている奴ら見るのはあまりにも苦痛だった。
だから少しだけ嫌味のつもりだった。
「ママ、僕もアイス食べたい」
「もう、仕方ない子ね二コルったら」
女は店員を呼びアイスを注文する。
「上手に出来たからご褒美をあげましょうね、二コル」
女のそんな言い回しに結局俺は子供なのだと認識させられる。
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる