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きっと嫌いだった
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しおりを挟む「ごめん、やっぱり別れましょう私達」
初デートを終えた次の日に私は彼を呼び出し別れを告げる。
それは一晩考えた結果であったが、彼には私のそんな苦しみなんてものが理解
出来てはいないようで
「どうしたんだい? 何かあったの? 」
見当違いの事を言い出したが、生憎私は一晩の内に何か特別な事が起きるような
主人公気質ではないのだ。これはただの結果である。昨日、初デートを終えた
私が導き出した答えだった。
「そういう事ではないけど、そういう所も違うと思うのよ私」
彼の顔が?で埋め尽くされて行くのが見ていて分かるから私も笑いたいのを
我慢して説明する。細心の注意を払って。
「別に悪い意味じゃないんだけど、私と貴方は合わないと思うのよ」
「どういう意味? 」
「うん、違うの。本当に悪い意味はないのよ。ただ貴方の感覚が私とは違うって
いうだけの事だから。ほんと、全然ね、全然悪い意味はないから」
私は本当にそう思っていた。
所詮は他人で、違う生き物な訳で、育って来た環境も違うのだから差異ぐらい
あるのは当然なのだ。ただその差異が受け入れらなかったと言うだけ。
彼は何も悪くはないのだ。
「ごめん、何が言いたいのかがさっぱり分からないよ。
はっきり言ってくれないかな? 直せるなら直すしさ」
直す? 直せるものなのだろうか? でもそれは彼の個性と言えば個性なのだし
それを失くしてしまっていいのかとも考えたが、簡単に直せるものが個性な訳も
ないので私は言ってみる事にした。
「貴方って全然おもしろくないのよ」
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