恋愛倉庫

菫川ヒイロ

文字の大きさ
296 / 425
最高の笑顔

しおりを挟む





 どうして私がそんな事をしないといけないのかが分からなかった。
 どうして私が親族を代表みたいなポジションへと追いやられてしまったのか?
 そんな事、私は望んでなんて居なかった。
 
 
「この度は……」


 そう言われる度にどんな顔をすればいいのか分からないし、
 そんな顔で私の事を見ないで欲しい。
 私は別に可哀想な人では無いのだから。
 
 
 でも私のそんな思いなど誰も分かってはくれない。
 ただ私を見て頭を下げ、彼を誉めていく人ばかりが通り過ぎて行く。
 そんな話など聞きたくはないのに。
 
 
 そもそもだ、私なんかよりも両親の方がショックだったのではないだろうか?
 だからそういうのは私にでは無くて、彼の両親へしてあげるべきなのだ。
 私にそれは必要がなかった。
 
 
 彼が死んだ。
 婚約者だった。
 そして私が葬儀の代表者としてここに居る。
 
 
 まったく意味が分からない状況。
 
 
 普通なら両親が居るべきだろうこの位置に何故か私が立っている。
 周りからもそうすべきだと言われた。
 彼の両親からもそうして欲しいと言われた。
 
 
 全ては彼の為
 
 
 そんな本人が望んでいるのかも分からないのに、
 勝手な思い込みで勝手な願望、ただの風習。
 どれもくだらない理由である。
 
 
 私の意見など関係はないのだ。
 死んだ人がそうしてくれと口にした訳でもないというのに、
 浅はかな考えだと思った。
 
 
 どうすれば分かってもらえるのだろうか、私の気持ちは。
 彼の事ばかりを考えている人達に私は分からせなければならないのは残念だが、
 それは仕方がない事だと思えた。
 
 




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

屋上の合鍵

守 秀斗
恋愛
夫と家庭内離婚状態の進藤理央。二十五才。ある日、満たされない肉体を職場のビルの地下倉庫で慰めていると、それを同僚の鈴木哲也に見られてしまうのだが……。

一夏の性体験

風のように
恋愛
性に興味を持ち始めた頃に訪れた憧れの年上の女性との一夜の経験

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...