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彼女が苦手な僕は婚約破棄出来ない
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しおりを挟むとりあえず今日は彼女に帰ってもらう事にした。
こんなめちゃくちゃ状況では話も碌に出来ないだろうから。
落ち着く為にも僕には時間が必要だった。
僕は煙草の始末をしてから眠るがなかなか眠れない。
それはまあそうだろう。
だって急にやって来て煙草を一本、しっかり吸って行ったんだから。
臭くて眠れやしない。
*****
どうにか眠れたのは朝方だった。
だから起きた時にはもう待ち合わせの時間が過ぎていた事は謝るべきだろう。
ただ、目が覚めたのは物凄い音がしたからで、それはドアが壊された音。
そして壊したのはベニロダだった。
「ごめんなさい、何かあったのかと思って」
心配してくれた事はありがたいが、でも素手でドアを壊す程の事でもないと思う。
*****
風通しが良くなった家で、彼女は起きたての僕にジュースを作ってくれるという。
彼女なりのお詫びなのかもしれないが、確かに喉は乾いていたし丁度いい。
『どんなものを作ってくれるのだろうか? 』
なんて期待をしていただけに、彼女が食材を手で握り潰すのを目の前で見せられ
たら一気に喉がしぼんだ。カラカラの喉がしぼんだ僕は必死に呼吸する。
「どうぞ」
笑顔でショットグラスを出されて、僕は一気に流し込む。
飲むしかないこの状況なら味わうなんて事をするなんてあり得ない。
「ありがとう」
自分で思っていたよりもかすれた声が出た。
僕はこの婚約は破棄しようと眠れぬよるに考えていたが、どうやらそれは無理な
ようだと理解した。可愛らしい容姿に似つかわしくない怪力。断るという事が死
を意味するなんてパパはなんて相手を選んできたのだろう。
武闘派なんて僕が苦手な人達じゃないか!
なんて言った所でもう遅い。
僕は彼女と結婚して彼女と子供をつくるのだろう。
きっとその子が家を継ぐ事になるのはもう決まっているのだ。
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