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お姉ちゃん
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しおりを挟む「お姉ちゃん。私、結婚する事になりました」
桜が舞い散る季節に私は結婚する。
*****
私は貴族です。
でも貧乏貴族であることは周知の事実ではあった。
だから私は学校でも家でもどこでだって勉強に勤しむ。
「ねえ、ネリゼ。今度パーティーがあるんだけど貴女もどお? 」
「結構よ。私にはそんな余裕はないもの。貴女達だけで楽しんで来てらして」
私はそう言うと、勉強の続きを始めた。
「そうでしたね、貴女のお家はパーティードレスも作れない貧しいお家でしたわね。
お可哀想に。では私達だけで楽しんで参るとしましょうか、行きましょう皆さん」
私の前からトリネルとその取り巻きがぞろぞろと居なくなる。
いつもこうやって彼女達は私の所へやって来ては一々分かり切った会話をして
去って行く。
初めの頃は委縮してしまったが、今ではもう慣れたものである。
そんな事で私はもうへこたれたりはしないのだ。
あいつ等が喜ぶ事なんてしてやるつもりは一ミリもない。
「大丈夫ネリゼ? 気にしなくたっていいからね」
そしていつものようにスガーが私に声をかけてくるのだ。
彼女の家も私程ではないが貧乏である。
「ええ、大丈夫よスガー。私は気になんてしていないわ。貴女はどうするの? 」
「わ、私? 私は、その」
「私の事なんて気にしなくていいから、行ってきなさいよ。楽しんで来て」
「う、うん。ごめんね」
彼女は謝りながらもパーティーへ行くのだ。
結局彼女もそう、誰だって優越感に浸りたいのだ。
私だってその為に勉強しているんだもの。
誰も悪くはない、誰も悪くはないのだ。
*****
私は下校時間のギリギリまで学校で勉強して家に帰る。
家に帰れば父親が居るので、出来るだけ家で過ごす時間を少なくするのが
私の日常だった。
私が家に入ればいつものように酒臭く、父親がリビングで飲んだくれていた。
家が貧乏なのはこの父親の所為である。
ろくに働きもせずに一日中、飲んだくれている。
こんな男が自分の父親だと思うといつも気分が悪くなる。
早く大人になりたかった。
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