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お前しかいない
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しおりを挟む「何か問題でも? 」
私はポンコツの質問に質問で返す。
「問題って、もっと俺のシーンありましたよね。
あれは何処にいったんすか? あんなに撮っておいて
全然映ってないとかありえないじゃないですか! 」
いっちょ前に文句を言って来るが、私にすれば当然だった。
「あんなの使える訳ないでしょうが! あんたが余計な事するから
こっちがどれだけ大変だったか分かってないでしょ!
あんたの演技なんて千里と比べたらポンコツもいい所だわ、
これにあんたの画なんていれたら全部台無しになるのよ! 」
はっきりと言ってやった。
私がどれだけストレスを溜めていたのか、こいつには分かるまい。
撮りたくもないものを撮らないといけないストレス。
撮りたりものを汚されるストレス。
全てはこいつが居る事によって発生したのだ。
「まあまあ、落ち着いて。今回は初めてだったし、
演技もだんだん良くなって来てたからさ、次はもっと映れるようにがんばろう」
栄ちゃんが仲裁に入って来るが完全に逆効果だった。
「次は? がんばろう? 次なんてねえよ! ふざけんな!
何だよ映像部って! 俺のおかげて出来たんだろうが!
もう、辞めてやるよ、こんな部活」
ポンコツはそう言うと部屋を出て行った。
私は胸のつっかえが取れ、晴れ晴れとした爽やかな気持ちだった。
これで私の平穏が戻ってくる。
「ちょっと、虹子。あんた言いすぎ、あれじゃ立ち直れないよ、多分」
「そんなタマかよ。そう思うなら鈴が慰めにでも行ってあげればいいじゃない? 」
私は言うが出て行ったあいつをここに居る誰も追う事は無かった。
「嫌よ、どうして私がそんな事しないといけないのよ。面倒くさい。
そういうのは、私の役割じゃないからあんたに言ってるのよ」
「私だってそんな役割じゃないわよ」
「二人とも落ち着いて」
栄ちゃんが入って来たので
「「栄ちゃんが行きなさいよ! 」」
二人でハモってしまったではないか。
「お、俺? でももうよくない? 辞めるって言ってたし」
栄ちゃんの返答に私は「意外と冷めてるな」と驚いた。
撮影の時はもっと熱い感じでやっていたから、てっきりそういう奴
なんだとばかり思っていたが、どうやらそういう訳ではないようだ。
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