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お前しかいない
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しおりを挟む放課後、いつものようにこの部屋に集まってはいるが
何もせずに過ごす日々が続いていた。
上映会もうまくいって、高評価だったし、さっそく次の作品へと
移るはずが、まったくと言って何も無いのは千里が現れないからだ。
あれから千里は一度もここには来ていない。
うちの主演女優が居なければ、何も撮る事なんて出来ないし進むものも進まない。
とは言えこればかりは俺にはどう仕様もない。
俺が行く訳にもいかないし、かといってこの二人が行くのかと
聞かれれば、それは絶対に無いのである。
だから、俺もそろそろ決めないといけないのかもしれない。
*****
千里がまったく部室に来ない。
連絡さえもよこさないのだから、まったく困った子だ。
だからと言って私や鈴が何か行動する事などない。
だってこれは千里自身の問題だし、そこに私達が関わるなんて
そんな甘っちょろい事なんてしてやらない。
言ってみればこれは千里の自業自得なのだ。
大体、どうしてこんな時期に告白なんてしたのだろう?
調子にでも乗っていたのだろうか?
どう考えてもタイミングは今じゃなかったし、
そういう感みたいなものは悪くないと思っていたのに、
何をそんなに焦っていたのだろう?
私達にはまだまだ先があるのに、こんな所で、そんな事で
躓くなんて馬鹿みたいじゃないか。
何だかだんだんとムカムカしてきて帰ろうかと思っていたら
ドアがガラガラと開いた。
千里は無言でドカドカと入って来て、椅子に座ると
「で、次は何やるのよ。もう準備は出来てるんでしょ?
さっさと台本よこしなさい」
初めて来た時のように横柄な態度で私達に指図すると、
バサッと鈴が机の上に三冊、放り投げた。
「好きなの選びなさいよ」
鈴もぶっきらぼうに言う。
それを見ながら私はまた面倒くさい日々が戻って来た事を実感した。
*****
「おい、大根役者! ちょっと面かせや」
私は千里に声をかけた。
「だ、誰が大根役者よ! この大女優に向かって何て事いうの信じられない! 」
千里は憤慨するが私は構わず、鈴にも声をかけた。
「鈴、ケーキ食べに行こ! 」
「はいはい、分かったからあんまりくっつかないで」
鈴が私を引きはがそうとするが、そんな力じゃ離れない。
さて、今から女子会です。
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