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菫川ヒイロ

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婚約破棄した伯爵は……

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 あの日から気にはなってはいたが、まさかもう一度会えるなんて事があるとは
 思っても居なかった私は彼女と再び会えた事に少し興奮していた
 それは、まあ、相変わらずの溢れんばかりのおっぱいにではないのだが……
 
 
「すみません、押しかけてしまって。
 あの時、お名前を聞いていない事を後になってから気づきまして。
 どうにかボルストン伯爵の名前をお店の方からお聞き出来たので、
 こうして参らしてもらいました、ご迷惑だったでしょうか? 」
 
 
 わざわざここまでされて私も悪い気はしない。
 
 
「そんな事はない、気にするな。
 まあ、なんだ。折角来たのだからお茶でも飲んで行かないか? 」


 そうして私はローザとの会話を楽しんだ。
 
 
 
 *****
 
 
 
「嫌ですわ、もうこんな時間。つい楽しくて話過ぎてしまいました」


 話してみると彼女はとても魅力的な女性だった。
 趣味も私と合って話がはずみ、時間があっという間に過ぎてしまっていた事に
 自分でも驚いた。
 
 
 こんな事、私の人生で今まであっただろうか?
 
 
「ローザ、私とまた会ってはくれないか? まだ話したい事があるんだ」


 自然と自分からそんな言葉が出た事に驚きながらも、気持ちは高まっていた。
 
 
「ええ、もちろんです。私もまだ話したい事があります」


 彼女の返事に私の心は踊った。
 そして、それからというもの、私は彼女に夢中になっていった。
 
 
 毎日彼女の事を思う日々。
 そうして二人の距離もだんだん近づいて行った
 
 
「ダメですよ、エンデヴァー。貴方には婚約者が居るんですよ」


 彼女にそう言われる度に私はどうにか抑えて来たが、さすがにもう限界だった。
 親が決めた婚約者など、もうどうでもいい。
 私は真実の愛を見つけたのだ。
 
 
「ローザ、君が私の運命の人だったんだ! 」


 そうして私はローザと一緒に生きて行く事を決めたのだ。
 
 
 
 *****
 
 
 
 私はミラルダを呼び出した。
 
 
「どうしたの急に呼び出したりして? 」


 彼女は私の横に居るローザを見ながら聞いてきた。
 
 
「ミラルダ、君に話したい事があるんだ。私達の婚約は親同士が決めたもので、
 お互いの気持ちなんて関係が無かったが、私は運命の人を見つけてしまったんだ。
 だからさようならミラルダ。君との婚約は破棄させてもらうよ。」
 
 
「え、何? 」

 
 彼女はそう言った。
 
 
 
 
 



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