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第一章
竜を殺す者
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「ターゲット確認。これより戦闘を開始する。」
銃口をドラゴンに向け、撃ち続けた。しかしドラゴンの鱗は固く銃では、ダメージを与えることが出来ない。が、一点を集中放火すると、鱗が砕けそこを狙い倒す。地道で効率が悪く、一体を倒すのがやっとだ。こんな状態では、人類はドラゴンから世界を取り戻す事など夢のまた夢である。だがそれはあくまで俺たち防衛部だけの話であって、人類はドラゴンを倒すためだけの兵器を作った。それは銃でも爆弾でもない。
ドドドドドドドドドドドドドドドッ!
弾丸の嵐がドラゴンを襲う。しかしドラゴンは怯みもせず大きく息を吸い込んだ。
「まずい!ブレスだ。逃げろ!」
その声と同時に大きな炎の波が押し寄せた。
ゴオオオォォォォォォォォォォ!!!
俺は何とか回避出来たが全員がそうでは無かった。
「う…あ…。」
「ガッ…はっ…。」
二人大きな火傷の重症を負っていたが、誰も助けに行かない。それもそのはず。この戦場にいるものは、人を守る為ではなくドラゴンへの復讐心を持った人々で作られた団体だ。残酷だがこれが今の状況である。
ドラゴンは激しく暴れていて、思う様に銃が当たらない。すると、
「邪魔だ。離れていろ。」
と言って俺を押し飛ばしてで出てきたのは対竜用に作られたロケットランチャーを持った男だった。こういった特別な武器を持っているのは、元は軍人だった人に持たせられている。男は狙いを定め、ドラゴンに向かって撃った。だがそれに気づいたドラゴンが空を飛びかわされてしまった。ドラゴンは俺たちの方を睨むとこっちに向かって突進してきた。俺はすぐに回避行動に移りドラゴンの突進を回避した。
ドッカーンッッッッッッッ!!!
大きな建物にぶつかったが多分無傷だろう。軍人の男は砂ぼこりが立って見えない。そんなことはどうでもいいとにかくまずドラゴンから離れなくては。銃で撃つことしか出来ない俺たちに、近距離武器なんて持ち合わせているはずが無い。逃げようとしたその時、ドラゴンと目が合い気づかれてしまった。最悪の状況の中、俺が出来ることは銃を撃つことのみ。俺は撃った。そして出来るだけ遠くへと走り続けた。だがそれは無意味で大きな尻尾で打たれ、壁に叩きつけられた。薄れゆく意識の中で俺は死を覚悟し目を閉じた。しかしなにかされる感覚もなく不思議と思い目を開けてしまった。そこには首を切られ倒れているドラゴンの姿と倒れたドラゴンの体の上に立っている人影が見えた。
「やれやれ。防衛部ってのはたかがドラゴン、一匹も倒せないのかよ。」
と呆れた声で言ってきた。
俺は体を起こし、そいつを見た。長い刀を持ち、高校生くらいの年代らしき人物がそこにいた。そう、これが人類の最後の切り札だ。
銃でもなく爆弾でもない。
竜の力を持つ人間 別名ドラゴンスレイヤーとも呼ばれている。
ドラゴンの細胞を体に取り込みドラゴンの力を手にいれた人間のことだ。ただ人間とドラゴンでは体の構造が違うことから適性でないものは細胞を取り込むと死んでしまう。だからこの者達の存在はまさに奇跡の救世主だった。
俺は助かったと思うと同時に、また生き延びてしまったと思い銃を杖がわりにし、街に帰ることにした。
「任務完了…。ターゲット…ドラゴンスレイヤーと共に討伐しました…。」ワールド・ウォー×ドラゴン
銃口をドラゴンに向け、撃ち続けた。しかしドラゴンの鱗は固く銃では、ダメージを与えることが出来ない。が、一点を集中放火すると、鱗が砕けそこを狙い倒す。地道で効率が悪く、一体を倒すのがやっとだ。こんな状態では、人類はドラゴンから世界を取り戻す事など夢のまた夢である。だがそれはあくまで俺たち防衛部だけの話であって、人類はドラゴンを倒すためだけの兵器を作った。それは銃でも爆弾でもない。
ドドドドドドドドドドドドドドドッ!
弾丸の嵐がドラゴンを襲う。しかしドラゴンは怯みもせず大きく息を吸い込んだ。
「まずい!ブレスだ。逃げろ!」
その声と同時に大きな炎の波が押し寄せた。
ゴオオオォォォォォォォォォォ!!!
俺は何とか回避出来たが全員がそうでは無かった。
「う…あ…。」
「ガッ…はっ…。」
二人大きな火傷の重症を負っていたが、誰も助けに行かない。それもそのはず。この戦場にいるものは、人を守る為ではなくドラゴンへの復讐心を持った人々で作られた団体だ。残酷だがこれが今の状況である。
ドラゴンは激しく暴れていて、思う様に銃が当たらない。すると、
「邪魔だ。離れていろ。」
と言って俺を押し飛ばしてで出てきたのは対竜用に作られたロケットランチャーを持った男だった。こういった特別な武器を持っているのは、元は軍人だった人に持たせられている。男は狙いを定め、ドラゴンに向かって撃った。だがそれに気づいたドラゴンが空を飛びかわされてしまった。ドラゴンは俺たちの方を睨むとこっちに向かって突進してきた。俺はすぐに回避行動に移りドラゴンの突進を回避した。
ドッカーンッッッッッッッ!!!
大きな建物にぶつかったが多分無傷だろう。軍人の男は砂ぼこりが立って見えない。そんなことはどうでもいいとにかくまずドラゴンから離れなくては。銃で撃つことしか出来ない俺たちに、近距離武器なんて持ち合わせているはずが無い。逃げようとしたその時、ドラゴンと目が合い気づかれてしまった。最悪の状況の中、俺が出来ることは銃を撃つことのみ。俺は撃った。そして出来るだけ遠くへと走り続けた。だがそれは無意味で大きな尻尾で打たれ、壁に叩きつけられた。薄れゆく意識の中で俺は死を覚悟し目を閉じた。しかしなにかされる感覚もなく不思議と思い目を開けてしまった。そこには首を切られ倒れているドラゴンの姿と倒れたドラゴンの体の上に立っている人影が見えた。
「やれやれ。防衛部ってのはたかがドラゴン、一匹も倒せないのかよ。」
と呆れた声で言ってきた。
俺は体を起こし、そいつを見た。長い刀を持ち、高校生くらいの年代らしき人物がそこにいた。そう、これが人類の最後の切り札だ。
銃でもなく爆弾でもない。
竜の力を持つ人間 別名ドラゴンスレイヤーとも呼ばれている。
ドラゴンの細胞を体に取り込みドラゴンの力を手にいれた人間のことだ。ただ人間とドラゴンでは体の構造が違うことから適性でないものは細胞を取り込むと死んでしまう。だからこの者達の存在はまさに奇跡の救世主だった。
俺は助かったと思うと同時に、また生き延びてしまったと思い銃を杖がわりにし、街に帰ることにした。
「任務完了…。ターゲット…ドラゴンスレイヤーと共に討伐しました…。」ワールド・ウォー×ドラゴン
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