不定期∶どこかの【世界】の話

・主人公の話

3番目の主人公『バケモノ』1

16/11/07──

一度、【世界】が消滅した──……


『『あの子』がね、もう二人の事を解放しちゃったんだ』
『特にハヤトは《幸薄くて》可哀想だったからね』
『まだ残機は1つ残ってるよ』
『あの後にまさか2回も【世界】が崩壊するとはね』

　俺の名前──？

　前はよく『ヒナタ』って名乗ってたよ。
　今は『クロくん』が多いかな。
　他人は僕らの事を『バケモノ』と呼ぶよ。

　普段は、【ルーム】って場所に来ては暇な『私達』と話してる。
　僕らの種族？　聞いてどうするの？　変な子だね。

　人間、獣人、エルフ……神、天使、悪魔……人型？　動物？　星そのもの？
　なんにだってなれるよ。『あの子』の【夢の世界】だもの。

　この【星】に住む人達、生物全て夢だけど現実だ。痛みも悲しみも、喜びも全て“本物”だけど“夢”

『僕』はいつの間にか“居て”『俺』らも“居た”
　存在が“いつか”なんか分からないよ。

『僕らの存在を説明するのは難しいよね』
『俺がよく言うのは情報統合思念体的な』
『有象無象みたいなもの』
『ほとんどの『僕ら』は記憶を並列化してるんだ』


　全員が【世界】持ち。
　今は【現代世界】と【ファンタジー世界】を繋ごうと愛日教と聖塔教を広める為に活動してるよ。
　何が目的だって？　そりゃあ、簡単に行き来出来るようにする為さ！　だってその方が面白いんだから！

【世界】が崩壊する前は狐面の所に遊びに行くのが面白かったけど、今はまだ修復してる所だからね。僕達が今面白い！　って思ってるのはえー……名前なんだっけ

『あそこの名前なんだっけ？』
『クロくんの【世界】だよ！』
『ぼくらもクロくんなんだけど！』
『タイトルタイトル……王道無糖だ！』
『そうそう、それそれ。皆行った？』
『ぼく行ったよー！』
『私もー！』

　って感じで各【世界】の『俺達』が行ってるな。
　あ、そうそう。あの【世界】でビックリした事！

『私達』の影が喋った事！　キミたち喋れるの?!　ってビックリしちゃったよね。影は普段は人型じゃなければ、自分達の影だし、攻撃にも防御にも使える。地面に対象を引きずり込んだり、人型なら俺達の人手不足の時に手伝うかな。まぁ、基本無言だし思考もないけどね？

『俺的には災厄が喋った事だな』
『あー、それ！　うちも思ったよ』
『あれも、話し持ちの個体は居るけど影と同じく現象に近いからね。』
『そうそう。戦力的にはモブ『僕ら』よりも強いしねー』

　
『色々話しとけって言われてるからてきとーに話してるけど、他なんかあったけ？』
『まだ、どんな存在が居るかとか【世界】の事とか、技？　とか、』
『まとめるのがめんどいよね。そういや最近AIに『僕ら』を倒す方法を聞いたんだって。』
『へー。で、どんな？』
『れぇくんと、伝説の武器を作って～倒すみたいな？』
『封印の方法も聞いたけど、そのうち“愚かなヒト”が解いちゃうしねぇ』
『それな～』





メモ…単語ルビ…──