バトンタッチした話

加速・D・歩

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・本編

41 転移者──稀人

──なあ、1年生の転校生見たか?
──あれだろ、稀人ってやつ。
──【王都】に居るって言ってなかったけ

──男たらしなんだっけ?
──生徒会や風紀とか侍らしてたぜ
──面倒くさいことになりそうだな

──稀人って珍しいから気になるけど、関わらないほうがよさそうだな
──親衛隊達もピリピリしてるって
──だろうな。


 2年になっても相変わらずヤリマンなんだけど、ヴォン先輩と生徒会に入ったぐらいしか特になかった。平和だった。お尻の中に性器ピアスつけたりして、先輩とイチャイチャして。はあ。

 ヴォン先輩が生徒会長、トマ先輩が副会長、俺は会計で、後輩に双子で書記2人が居た。なんだかんだ、先輩にイチャつきながらトマ先輩が呆れてて、双子はイタズラ好きで周りとキャッキャ遊んでて平和だった。アイツが来るまでは──


 妖精族の双子兄、ラリレ・レベィモチャあだ名はモチ。弟のラリレ・チャィメレベあだ名はメレ。
 目を瞑って「どっちがどっち」で遊ぶのが好きらしい。
 兄が赤緑オッドアイ、弟が青黄オッドアイだから目を見たら分かる。
 でも本人達が悪戯する時は目を瞑ってるか糸目にして見分けをつかないようにしてるらしい。


 んで、アイツっていうのが、井上いのうえ勇気ゆうきあだ名はユーキ。元々【王都】で保護されてマルが通ってた【学校】に行ってたやつ。何故か【BL学園】に転校してきた。それはまあ、いい。百歩譲って。
 
 そいつが転校して来るとき、トマ先輩が【校内】を案内したらしい。

『稀人を初めて見たけど意外と悪くない』
『『ボク達も見たいっ!』』
『夕方に【食堂】に行くって言ってたから会えるかもな』
『『行こう行こう』』

 生徒会メンバーは仲良くって意外と仕事もちゃんと出来たし、先輩とイチャイチャしながら本当に楽しかったんだ。あの時までは──だからアイツと俺は仲良くなりたくないんだけど。

 その日の夕方【食堂】に生徒会全員で行ったんだけどいつも仕事で食事時間はバラバラだから全員揃うのが珍しかったのか、生徒達からの反応はすごかった。

──トィン様ぁ!!
──今日もワイルドですわぁ~!
──トマッバ様! 抱いてぇ
──トマッバ先輩!
──レベィモチャちゃーん!
──チャィメレベくんも可愛い~
──ワィーレくん、後でヤラせて!
──マル、俺明日だかんなッ!

 生徒達の声援? に手を振るともっとワーワーギャーギャー煩くなってしまった。てかトマ先輩他の人から見たら抱く側なんだねぇ。って思いながらトマ先輩の後をゆったりついていくと、ワイルド狼系男子と食事をしてるアイツがいた。

『先ほどぶりです、ユーキ』
『あ、トマッバっ! スゲー煩かったからビックリしちゃったよ』
『そうだな、それは分かる。』
『周りのやつは? 生徒会のか?』
『ああ、こ『『ボク達は~』』・・・好きにしろ』
『ボクはラリレ・レベィモチャ!』
『ぼくはラリレ・チャィメレベだよ』
『『さあ、どっちがどっち~?』』

 トマ先輩を呼び捨てにして呼ぶなんてすごい子が来たな、とその時は思ってた。周りを見たらトマ先輩の事を好きな人達がすげー目で見てんだもん。アイツ、ユーキはナイフのような視線に気にもとめず皆と喋ってた。俺は日本人だから勇気って発音で呼べるけど、先輩から稀人と思われない方がいいって前に言われてるから他に合わせてユーキって呼んでる。

 で、双子達はアイツの前で目を瞑りながらグルグルと回ってどっちがどっちっていうよく分からん遊びをする。目の色が分かれば良いけど、出会う人全員にやって俺もだけどみんな外してる中、ユーキは双子を当てた。双子達もまぐれを疑って何回かやってたけど全部当ててた。それには周りも拍手してた。

『俺はマルでいいよぉ? ヤリたくなったら言ってねぇ~』と雑に紹介したあと、問題が。

『俺が生徒会長トィン・ヌルィニ・トーチヴォンだ。ん? ここに付いてるぞ』

──ギャー! トィン様が!!
──銀のGJ!!

 先輩が、初対面の口についてたソースを舐め、それにびっくりしたユーキが先輩の顔を──叩く前にとっさに前に出て俺が盾になる。思いっきり殴られて鼻血が出た。

『なっ、いきなりキスしてくんな! 謝んねぇからなッ!』
『ま、待てよッユーキ』

 キスではないけど、まぁ相手からしたら初対面の人に舐められて手が出たと。一緒に来てた男と【食堂】を出ていった。
 鼻血が出て心配するトマ先輩、ブサ顔と笑う双子。

『用が出来た。行くぞ』
『先輩っ』
『ああ、分かった』
『『ばいばーい』』
 

 先輩に手を取られながら俺達も【ヤリ部屋】に移動した。
 鼻血は自分で治し、ベッドの上で座る彼の上に跨って抱きつく。

『なんで、あんな事したんですか? 先輩らしくないですよ』
『ん? 嫌がらせだ。』
『うん?』

 先輩が言うには元々ユーキは【王都の学校】に通ってた。そこに先輩の弟、ワーチャンが居る。で、先輩は弟の嫌がらせの為ユーキと遊ぶ事にしたらしい。

『むう、それ俺が面白くないんですけどぉ。』
『だからこうやってヤッてるだろ?』
『んっ、あんっ、でもぉ、恋人みたいに周りから思われるの嫌ぁ』
『俺とお前の関係は所有物だろ』
『そうれしゅ、せんぱいのものぉ、お゙お゙っ゙』

 黒い首輪に先輩の色の魔石がついた首輪をつけながら喘ぐ。生徒会に入る時に俺の所有してるの先輩だってぇ周りに分からす為に着けてる。

 俺のケースケの身体の中にピアス開けて、それも先輩が好きな腸の中につけて、掘られるたびにゴリゴリされる。アヘ顔しながらイキまくった。
 所有物にしてもらってから《認識阻害》も相まってどこでもヤル頻度が増えた。【生徒会室】の仕事をしてる先輩に跨っておちんちんを食べたりとか。周りにはただ抱き着いてるようにしか見えてないみたいだけど。


 で、アイツが来てから変わった。
 
「ねぇ、部外者は立ち入り禁止なんだけどぉ」
「だって、レベィモチャ達が遊びに来てって」
「「ボク達が許可したんだもーん。ね!」」

【生徒会室】にアイツが入り浸るようになった。一万譲って、まだそれだけならいいけど。

「ほら、こっちに座れ」
「トィン、ユーキに無理を言うな、こっちに座れ」
「で、でもぉ、」
「行くな、ほらコレを食べろよ」
「あっ、美味し!」
「・・・」

 仕事の休憩中にソファーに座って茶菓子を食べるのが日課だった。いつも先輩の上に居たのが俺だったのに、ユーキに場所を取られる。首輪を触りながら、ワーチャンへの嫌がらせの為に先輩がやってるの、分かってるけど落ち着かない。

「マル、どこに行くんだ?」
「トマ先輩? ちょっとセフレの所に行ってくるだけぇですよぉ」
「無理するな、」
「無理ってなんですかぁ? じゃ、ちょっといってきまーす」

 前なら居心地が良かった【生徒会室】から出てセフレ達と連絡を取る。
 今は何も考えたくない。
【ヤリ部屋】で乱交しまくって、身体がヘトヘトになるのに、気がはれなかった。


「たらいーまぁ」
「「おかえり~! マル遊ぼうー」」
「んー、なになに?」

 戻ってくると先輩とアイツが一緒に居るのを見て落ち込んでると、双子達がやってきて両手を引っ張ってボードゲームを見せてくる。多分トマ先輩が気を使ってくれたんだなぁ。と思った。
 でも──

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