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・本編
127 オリエンテーション(ルーレット使用)
目が醒めると【白い部屋】にいて、横を見るとマルが心配そうにしていた。
「ケース起きたんだね。良かった……具合悪くなったならすぐに【保健室】に行かなきゃ!」
「ああ、【ココ】そうか、俺倒れたのか」
・瞑想・幻惑耐性試験が最後の参加だったと伝えるとマルは寝てる俺の髪をそっと撫で「じゃあしばらく安静にだね。先生呼んでくるから待ってて」と行ってしまった。
「君起きたんだね、大丈夫そうかな。耐性試験で具合が悪くなってしまう子は少なからず居るからね。今日はもう早退して【自室】で大人しくしてるように。」
「はい、分かりました。」
先生から早退するように言われたとマルに伝えるとクラスが違うのに付き添ってくれた。
「良いのか?」
「だって僕達兄弟なんだもん、具合が悪いケースをほっとけるわけないじゃん」
「ん。ありがとう」
マルから手を繋ぐように手を取られる。
小さい時はどこに行くのだって手を握りながら歩いてた。
こう見るとちゃんと頼りがいがあるというか。ほぼ同じ歳だけど生まれた月が違くて、数カ月マルの方が早く産まれてる。
っても【アッチ】と【コッチ】じゃ似てるような月日でも少し違うから正確には分からないけど。
【自室】についてまだ皆【教室】で色々とやってるらしいけど、マルが俺を1人に出来ないって事でそのまま駄弁る。
「お。この[紅茶]いい匂いだな」
「えへへ。クラスの子の実家で栽培してるやつなんだって。」
「へー、[紅茶]にも色んな種類があるんだな」
「うん、その子によるとねオレンジ色の小さな花が咲くんだって! あ、でも同じ様な匂いで青い花が咲く方は飲んじゃダメなんだって」
「へー。同じ匂いだったら気づかなそうだなぁ」
「だよね、確か駄目な方に[ハチミツ]を入れたら真っ黒になるみたいだから判別は出来るみたい」
「なるほど、覚えとこ」
「だね。」
[蜂蜜]も高級品だけど何かの為に持っといた方がいいかな。
その後は【オリエンテーション】の話になった。
今年は何をやるのかまだ分からないけど、前にやった話を聞いてマルとワクワクと楽しみにする。
・属性診断
魔力の属性、前衛・後衛の適性を調べる為に手の平サイズの[魔石]を配られてマナを込めると自分の適任が分かるらしい。
って言っても今や最初からわかってる状態で入学してくるし、かなり昔にやった内容みたいだ。
「それでね『貴方は──面倒見が良いので後衛』とか『ガンガン向かっていくので前衛』とか『一人でも複数でも行動が出来る貴方は中衛』とか言われるみたい」
「うん? なんか思ってた属性診断じゃないな」
「だよね。僕も聴いてて思ったよ。」
《炎》《氷》《雷》……みたいな《属性》に俺らみたいな弓を武器にしてたら後衛って判断するのかと思ったけど、《属性》ってよりは性格診断みたいな感覚だな。
・魔力の同調
上の診断で相性が良さそうなペアが選ばれ指定されたギミックありの【迷路】を探索する、という感じの。
それで性格診断みたいになってたのか、と合点。
魔力の同調が目的だからか相性が良い者同士周りから見ると分かりやすいらしい。
んー、ワーチャンとマルみたいな感じかな。
で、【護衛ミッション】とか、イベントが起きてその2人の相性をより深く見れるらしい。
ペア同士一定の距離を離れるとそこで強制終了する事になるらしい。呼吸を合わせて進む、解決しゴールへって事かな。
・幻惑魔法への耐性訓練
また耐久か……苦手になりそう。っても過去にやった内容を喋ってるだけだし!
他人の感情が可視化される[特殊な眼鏡]が配布される。ペアやグループになった相手の感情が読める? らしい。
【アッチ】でもオデコに正解が書いてあって
自分で周りを見ながら、質問とかしてさ遊ぶのあったけどそれに似てる?
人によっては[魔力の残滓]が見えるらしい。なんだそれ。
「なんかキラキラ? フワフワ? してるものみたい」
「マルを見てるとそんな感じに見えるぜ?」
「もう! そんなの出てませんっ!」
・寮の部屋割り
[魔法の鍵]が自分にぴったりの【部屋】とルームメイトを紹介してくれるらしい。ってももう俺らのは決まってるし、かなり昔にやった内容って事だな。
上の相性といいなんか、似たような内容が多いような。
当時は【一人部屋】制度がなくて二人から四人【部屋】だったらしい。
「あっ、そういえば!」
「うん? いきなりどうした?」
「あのね、僕聴いた話なんだけど──」
マルが話す内容は、【門】近くにある【庭園内】の2体の銅像の話だった。
その昔、この【BL学園】が出来るときに当時の【異世界】から来た英雄とこの【学園】の創立者──らしい。で、彼らは当時こういう【学舎】自体が少なかったらしく、貴族の子は家で家庭教師を雇って勉強とかぐらいで同世代に会うなんて【パーティー】ぐらい。
なら、と【異世界】から来た英雄と仲良くなった創立者は、【学園】を作り、その証しとしてこの[銅像]を作ったと。
「でね、【ソコ】で告白したカップルは永遠に幸せに過ごせるんだって!」
「へー、あ。」
「どうしたの?」
「いや、なんでもないよ。ワーチャンと今度行ってきなよ」
「う、うんっ、」
真っ赤に頬を染めてテレテレしてるマルを見ながら、もしかしてワーチャンが告白するなら~の【場所】って……って思ってしまった。
まぁ、マルもその気なんだし、改めて告白したらいいじゃーん。
『皆さんは、この学園生活のメインキャストです』
『友達やクラスメイト達との親密度を深めることが、順風満帆な卒業への近道です』
『選択肢を誤らないようにしてください』
なんて銅像の後ろに当時彼らが【学園】を作った時に入学してきた生徒達に言った言葉らしい。
メインキャストなんて【コッチ】の人達に分かりづらいんじゃない?
にしても選択肢って、なんのだろう。
大体貴族の学生だから卒業したらある程度その後のルートなんて決まってるし。
まあ、良いや。
【オリエンテーション】楽しみにしとこ。
マルが【自分の部屋】に戻って俺も寝る。
その後、【授業】が終わったワーチャン達が戻ってきて、それとなくワーチャンにマルのことを伝えると彼も「分かってる」とだけ口にした。
まぁ、あの二人なら大丈夫しょ。
で、【オリエンテーション】当日。
・属性診断
・魔力の同調
この2つをする事になった。
属性診断ならぬ性格診断は──『貴方はビッチ受け!』
うん? びっち? なんだそれ。なんか変な内容が出てきた……近くに居るメイチャンにも聞いてみた。
メイチャン∶ヤンデレ攻め
ヌヌくん∶健気受け
イデチャン∶オヤジ攻め
ワーチャン∶クール攻め
マル∶健気受け
ユーくん∶ドジっ子ワンコ攻め
リーナ∶ビッチ攻め
メメちゃん∶ヤンデレ受け
・・・聞いて回った結果全員よく分からない言葉だらけで困惑。
まぁ、マルの健気~って部分はなんとなく分かるけど。
イデチャンがおじさん? 同世代なのに? まぁ豚獣人にしては体格は良いけどさ。
あと、ユーくん鳥獣人なのにわんこなんだ??
よく分からないまま終わって次は、魔力の同調。
の前に、ペア決めで──
ワーチャンとマルは確定で他は、イデチャンとユーくんペア。メイチャンと俺ペア。リーナとヌヌくんペア。メメちゃんはクラスの子と一緒になってた。
先生が出した【異次元の迷路】への【入り口】は何個か用意されてて、ペア決めされた人からドンドン入っていく。
俺もメイチャンの後を追って暗い【ワープゲート】を潜った。
「わ、意外と明るい……真っ暗だったらどうしようって思ってたのに」
「だな、【ポルテププル】みたいな場所だ」
「へ? なんて?」
「知らないのか?」
「初耳だけど。」
メイチャンの地元では有名な伝説みたいな話らしく【ポルテププル】っていうウサギのモンスターやアヒルのモンスターが居るなんか【ファンシーな世界】があるらしく[絵本]でよく読んでたらしい。
確かに、パステル調というか[不思議の国のアリス]みたいな感じにも見える。
メイチャンと並んで歩いてると、1人通るのもやっとみたいな【狭い通路】になっていく……
先に進むメイチャンは慣れてるみたいにスルスル通ってしまって、俺は頑張って進むけど、腰がつっかえる!
「ちょ、と、通れそうにないっ!」
「手伸ばせ、引っ張るから!」
メイチャンの手の先に触れるか、触れないか、精一杯伸ばすけど足りなくて一旦諦めた瞬間──思いっきし手首を掴まれそのままカブを抜くように穴の様な【通路】から俺を引っこ抜いた。
あまりの勢いに、メイチャンを下敷きに抱きつく形で倒れる俺ら。
「悪い、てか引っ張ってくれてありがと」
「はは、良いよ。てかちゃんと食ってる? めっちゃ軽かったけど」
「食ってるよ、てかメイチャンやイデチャンみたいな脳筋じゃないし!」
「あ! それぇ! てか俺もゲェイデみたいなムキムキじゃねーし!」
「「あはは!」」
笑いながら立ち上がって、服についた土をはらい落とす。
そんな事してるとなんかいい匂いがしてきて俺はフラフラと吸い寄せられた。
「わっ、すごーい」
「青い花の群生だな。この花珍しいんだぜ」
「そうなんだ? てか、この匂い……何処かで……?」
メイチャンが説明する話ではこの【世界】の神様が愛した花らしい。
同じ種類で別の色が一般的なんだけど、青い花でも見つけたら凄い取引がされるとか。
「へぇ、摘んでいった駄目かな?」
「止めたほうが良いぜ、素手や布ごしでも酷い火傷になるって昔教えてもらったんだ」
「そうなんだ、怖」
「だから、神様でもないと触れない──みたいな話だろ」
「そういう事ね」
少しでも触れた瞬間に火傷になるその花。
でも【ココ】って先生が出した【迷路内】だよな、他の生徒もメイチャンの様に情報を知ってればいいけど、……これが魔力の同調の内容?
でも、まだ魔力自体は殆ど使ってないし違うかな。
俺達は青い花の横を通り過ぎ先に進んだ。
その先には少しひらけた【場所】があって真ん中にはいかにもな[宝箱]が置いてある。
「[コレ]を開けるのにお互いのマナを【ココ】に注入するみたいだ」
「本当だ、よし。」
左の手を彼の右手に重ねてお互いのマナを[箱]に注ぎ込む様にいれると[鍵]があく音がして蓋を2人で開けると中には、一つの[黒い腕輪]が入ってるだけだった。
「「わっ!」」
中に入ってた[腕輪]は蛇のような動きで俺達の重ねてあった手首にシュルと素早く巻き付いた。
「うお、どうなってんだこれ」
「固っ、外れねぇし!」
2人で片方の手で[腕輪]を外そうと引っ張ったり、色々と試したけど取れなかった。
この【迷路内】では俺らしか居ないわけで──
「外に出るまで、このままってことか」
「そうみたい。でも、友達が相手でよかったよ、知らない人だったら気まずすぎる……!」
「だよな、ささっとクリアしちまおうぜ!」
空になった[宝箱]をあとに先に進んだ。
また細い【通路エリア】に。俺達は身体を横に壁に沿わしながらジリジリと進む。メイチャンが先に行ってくれるおかげで引っ張りながら助けてくれるし、頼りがいがある。
【男子校】だけどモテそうだよな……。
「やっと、開けたところってアレ……? あの[宝箱]ってさ、」
「開いてる。この【空間】には俺らしか居ないはずだよな、」
「だよね、……もしかして、もしかすると、……戻った?」
「いやいやいや、と言いたいところだけど」
【結界トラップ】の可能性、その【エリア内】ではどう進もうが【同じ場所】に戻ってしまう、らしい。
俺達はこのまま闇雲に進んで無駄に体力を使わない様にその場で解決方法を考える事にした。
「てか、コレって何が目的なんだ? それが分からないと難しい気がする。」
「確かに、例えば[特定のアイテム]が何処かにあってそれを見つけないと無理とか?」
「ありそう。しかもそれには別の条件があって~とか?」
アレコレ考えつつ、お互いのマナを繋がれてない方の手で混ぜてみる。
「俺の《属性》は《光》で」
「俺は《聖》」
「《属性》が似てるからペアになったのかな俺ら」
キラキラ光るマナを見る。
そうなのかな、でもこの《聖属性》は元々マルのモノで──俺の《属性》じゃない。俺は何も無かった、いわゆる《無属性》の人間だった。
もし、この【世界】で産まれてマナを持ってたら《何属性》だったんだろうか。
「ケース起きたんだね。良かった……具合悪くなったならすぐに【保健室】に行かなきゃ!」
「ああ、【ココ】そうか、俺倒れたのか」
・瞑想・幻惑耐性試験が最後の参加だったと伝えるとマルは寝てる俺の髪をそっと撫で「じゃあしばらく安静にだね。先生呼んでくるから待ってて」と行ってしまった。
「君起きたんだね、大丈夫そうかな。耐性試験で具合が悪くなってしまう子は少なからず居るからね。今日はもう早退して【自室】で大人しくしてるように。」
「はい、分かりました。」
先生から早退するように言われたとマルに伝えるとクラスが違うのに付き添ってくれた。
「良いのか?」
「だって僕達兄弟なんだもん、具合が悪いケースをほっとけるわけないじゃん」
「ん。ありがとう」
マルから手を繋ぐように手を取られる。
小さい時はどこに行くのだって手を握りながら歩いてた。
こう見るとちゃんと頼りがいがあるというか。ほぼ同じ歳だけど生まれた月が違くて、数カ月マルの方が早く産まれてる。
っても【アッチ】と【コッチ】じゃ似てるような月日でも少し違うから正確には分からないけど。
【自室】についてまだ皆【教室】で色々とやってるらしいけど、マルが俺を1人に出来ないって事でそのまま駄弁る。
「お。この[紅茶]いい匂いだな」
「えへへ。クラスの子の実家で栽培してるやつなんだって。」
「へー、[紅茶]にも色んな種類があるんだな」
「うん、その子によるとねオレンジ色の小さな花が咲くんだって! あ、でも同じ様な匂いで青い花が咲く方は飲んじゃダメなんだって」
「へー。同じ匂いだったら気づかなそうだなぁ」
「だよね、確か駄目な方に[ハチミツ]を入れたら真っ黒になるみたいだから判別は出来るみたい」
「なるほど、覚えとこ」
「だね。」
[蜂蜜]も高級品だけど何かの為に持っといた方がいいかな。
その後は【オリエンテーション】の話になった。
今年は何をやるのかまだ分からないけど、前にやった話を聞いてマルとワクワクと楽しみにする。
・属性診断
魔力の属性、前衛・後衛の適性を調べる為に手の平サイズの[魔石]を配られてマナを込めると自分の適任が分かるらしい。
って言っても今や最初からわかってる状態で入学してくるし、かなり昔にやった内容みたいだ。
「それでね『貴方は──面倒見が良いので後衛』とか『ガンガン向かっていくので前衛』とか『一人でも複数でも行動が出来る貴方は中衛』とか言われるみたい」
「うん? なんか思ってた属性診断じゃないな」
「だよね。僕も聴いてて思ったよ。」
《炎》《氷》《雷》……みたいな《属性》に俺らみたいな弓を武器にしてたら後衛って判断するのかと思ったけど、《属性》ってよりは性格診断みたいな感覚だな。
・魔力の同調
上の診断で相性が良さそうなペアが選ばれ指定されたギミックありの【迷路】を探索する、という感じの。
それで性格診断みたいになってたのか、と合点。
魔力の同調が目的だからか相性が良い者同士周りから見ると分かりやすいらしい。
んー、ワーチャンとマルみたいな感じかな。
で、【護衛ミッション】とか、イベントが起きてその2人の相性をより深く見れるらしい。
ペア同士一定の距離を離れるとそこで強制終了する事になるらしい。呼吸を合わせて進む、解決しゴールへって事かな。
・幻惑魔法への耐性訓練
また耐久か……苦手になりそう。っても過去にやった内容を喋ってるだけだし!
他人の感情が可視化される[特殊な眼鏡]が配布される。ペアやグループになった相手の感情が読める? らしい。
【アッチ】でもオデコに正解が書いてあって
自分で周りを見ながら、質問とかしてさ遊ぶのあったけどそれに似てる?
人によっては[魔力の残滓]が見えるらしい。なんだそれ。
「なんかキラキラ? フワフワ? してるものみたい」
「マルを見てるとそんな感じに見えるぜ?」
「もう! そんなの出てませんっ!」
・寮の部屋割り
[魔法の鍵]が自分にぴったりの【部屋】とルームメイトを紹介してくれるらしい。ってももう俺らのは決まってるし、かなり昔にやった内容って事だな。
上の相性といいなんか、似たような内容が多いような。
当時は【一人部屋】制度がなくて二人から四人【部屋】だったらしい。
「あっ、そういえば!」
「うん? いきなりどうした?」
「あのね、僕聴いた話なんだけど──」
マルが話す内容は、【門】近くにある【庭園内】の2体の銅像の話だった。
その昔、この【BL学園】が出来るときに当時の【異世界】から来た英雄とこの【学園】の創立者──らしい。で、彼らは当時こういう【学舎】自体が少なかったらしく、貴族の子は家で家庭教師を雇って勉強とかぐらいで同世代に会うなんて【パーティー】ぐらい。
なら、と【異世界】から来た英雄と仲良くなった創立者は、【学園】を作り、その証しとしてこの[銅像]を作ったと。
「でね、【ソコ】で告白したカップルは永遠に幸せに過ごせるんだって!」
「へー、あ。」
「どうしたの?」
「いや、なんでもないよ。ワーチャンと今度行ってきなよ」
「う、うんっ、」
真っ赤に頬を染めてテレテレしてるマルを見ながら、もしかしてワーチャンが告白するなら~の【場所】って……って思ってしまった。
まぁ、マルもその気なんだし、改めて告白したらいいじゃーん。
『皆さんは、この学園生活のメインキャストです』
『友達やクラスメイト達との親密度を深めることが、順風満帆な卒業への近道です』
『選択肢を誤らないようにしてください』
なんて銅像の後ろに当時彼らが【学園】を作った時に入学してきた生徒達に言った言葉らしい。
メインキャストなんて【コッチ】の人達に分かりづらいんじゃない?
にしても選択肢って、なんのだろう。
大体貴族の学生だから卒業したらある程度その後のルートなんて決まってるし。
まあ、良いや。
【オリエンテーション】楽しみにしとこ。
マルが【自分の部屋】に戻って俺も寝る。
その後、【授業】が終わったワーチャン達が戻ってきて、それとなくワーチャンにマルのことを伝えると彼も「分かってる」とだけ口にした。
まぁ、あの二人なら大丈夫しょ。
で、【オリエンテーション】当日。
・属性診断
・魔力の同調
この2つをする事になった。
属性診断ならぬ性格診断は──『貴方はビッチ受け!』
うん? びっち? なんだそれ。なんか変な内容が出てきた……近くに居るメイチャンにも聞いてみた。
メイチャン∶ヤンデレ攻め
ヌヌくん∶健気受け
イデチャン∶オヤジ攻め
ワーチャン∶クール攻め
マル∶健気受け
ユーくん∶ドジっ子ワンコ攻め
リーナ∶ビッチ攻め
メメちゃん∶ヤンデレ受け
・・・聞いて回った結果全員よく分からない言葉だらけで困惑。
まぁ、マルの健気~って部分はなんとなく分かるけど。
イデチャンがおじさん? 同世代なのに? まぁ豚獣人にしては体格は良いけどさ。
あと、ユーくん鳥獣人なのにわんこなんだ??
よく分からないまま終わって次は、魔力の同調。
の前に、ペア決めで──
ワーチャンとマルは確定で他は、イデチャンとユーくんペア。メイチャンと俺ペア。リーナとヌヌくんペア。メメちゃんはクラスの子と一緒になってた。
先生が出した【異次元の迷路】への【入り口】は何個か用意されてて、ペア決めされた人からドンドン入っていく。
俺もメイチャンの後を追って暗い【ワープゲート】を潜った。
「わ、意外と明るい……真っ暗だったらどうしようって思ってたのに」
「だな、【ポルテププル】みたいな場所だ」
「へ? なんて?」
「知らないのか?」
「初耳だけど。」
メイチャンの地元では有名な伝説みたいな話らしく【ポルテププル】っていうウサギのモンスターやアヒルのモンスターが居るなんか【ファンシーな世界】があるらしく[絵本]でよく読んでたらしい。
確かに、パステル調というか[不思議の国のアリス]みたいな感じにも見える。
メイチャンと並んで歩いてると、1人通るのもやっとみたいな【狭い通路】になっていく……
先に進むメイチャンは慣れてるみたいにスルスル通ってしまって、俺は頑張って進むけど、腰がつっかえる!
「ちょ、と、通れそうにないっ!」
「手伸ばせ、引っ張るから!」
メイチャンの手の先に触れるか、触れないか、精一杯伸ばすけど足りなくて一旦諦めた瞬間──思いっきし手首を掴まれそのままカブを抜くように穴の様な【通路】から俺を引っこ抜いた。
あまりの勢いに、メイチャンを下敷きに抱きつく形で倒れる俺ら。
「悪い、てか引っ張ってくれてありがと」
「はは、良いよ。てかちゃんと食ってる? めっちゃ軽かったけど」
「食ってるよ、てかメイチャンやイデチャンみたいな脳筋じゃないし!」
「あ! それぇ! てか俺もゲェイデみたいなムキムキじゃねーし!」
「「あはは!」」
笑いながら立ち上がって、服についた土をはらい落とす。
そんな事してるとなんかいい匂いがしてきて俺はフラフラと吸い寄せられた。
「わっ、すごーい」
「青い花の群生だな。この花珍しいんだぜ」
「そうなんだ? てか、この匂い……何処かで……?」
メイチャンが説明する話ではこの【世界】の神様が愛した花らしい。
同じ種類で別の色が一般的なんだけど、青い花でも見つけたら凄い取引がされるとか。
「へぇ、摘んでいった駄目かな?」
「止めたほうが良いぜ、素手や布ごしでも酷い火傷になるって昔教えてもらったんだ」
「そうなんだ、怖」
「だから、神様でもないと触れない──みたいな話だろ」
「そういう事ね」
少しでも触れた瞬間に火傷になるその花。
でも【ココ】って先生が出した【迷路内】だよな、他の生徒もメイチャンの様に情報を知ってればいいけど、……これが魔力の同調の内容?
でも、まだ魔力自体は殆ど使ってないし違うかな。
俺達は青い花の横を通り過ぎ先に進んだ。
その先には少しひらけた【場所】があって真ん中にはいかにもな[宝箱]が置いてある。
「[コレ]を開けるのにお互いのマナを【ココ】に注入するみたいだ」
「本当だ、よし。」
左の手を彼の右手に重ねてお互いのマナを[箱]に注ぎ込む様にいれると[鍵]があく音がして蓋を2人で開けると中には、一つの[黒い腕輪]が入ってるだけだった。
「「わっ!」」
中に入ってた[腕輪]は蛇のような動きで俺達の重ねてあった手首にシュルと素早く巻き付いた。
「うお、どうなってんだこれ」
「固っ、外れねぇし!」
2人で片方の手で[腕輪]を外そうと引っ張ったり、色々と試したけど取れなかった。
この【迷路内】では俺らしか居ないわけで──
「外に出るまで、このままってことか」
「そうみたい。でも、友達が相手でよかったよ、知らない人だったら気まずすぎる……!」
「だよな、ささっとクリアしちまおうぜ!」
空になった[宝箱]をあとに先に進んだ。
また細い【通路エリア】に。俺達は身体を横に壁に沿わしながらジリジリと進む。メイチャンが先に行ってくれるおかげで引っ張りながら助けてくれるし、頼りがいがある。
【男子校】だけどモテそうだよな……。
「やっと、開けたところってアレ……? あの[宝箱]ってさ、」
「開いてる。この【空間】には俺らしか居ないはずだよな、」
「だよね、……もしかして、もしかすると、……戻った?」
「いやいやいや、と言いたいところだけど」
【結界トラップ】の可能性、その【エリア内】ではどう進もうが【同じ場所】に戻ってしまう、らしい。
俺達はこのまま闇雲に進んで無駄に体力を使わない様にその場で解決方法を考える事にした。
「てか、コレって何が目的なんだ? それが分からないと難しい気がする。」
「確かに、例えば[特定のアイテム]が何処かにあってそれを見つけないと無理とか?」
「ありそう。しかもそれには別の条件があって~とか?」
アレコレ考えつつ、お互いのマナを繋がれてない方の手で混ぜてみる。
「俺の《属性》は《光》で」
「俺は《聖》」
「《属性》が似てるからペアになったのかな俺ら」
キラキラ光るマナを見る。
そうなのかな、でもこの《聖属性》は元々マルのモノで──俺の《属性》じゃない。俺は何も無かった、いわゆる《無属性》の人間だった。
もし、この【世界】で産まれてマナを持ってたら《何属性》だったんだろうか。
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※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。