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・本編
128 オリエンテーション(ルーレット使用)迷宮にて
2人の《属性》を練ったマナを幾何学模様が描かれてる大きな扉にあるマナ注入場所に手を当てるとさっき【進んだ道】とは【別の道】が現れ、通れるようになった。
「【コッチ】だったらいいけど」
「それな」
そこは【真っ暗な道】で《ライト》を使おうとしたのにすぐに消えてしまった。
メイチャンはそれでも進むから俺も後をついていく──何処に続く【道】なのか分からずに──……
──ぷきゅー
──ぷぷぷ
──ぷうぷう
「なんだあれ」
「モンスター……?」
【真っ暗な道】を進んだ先には最初の【ファンシーエリア】があってそこにウサギのようなモフモフした白い毛玉が一匹だけ居た。
どう見てもモンスターなんだけど、俺達に気付くと【木の陰】に隠れてしまった。
「【ココ】も外れかぁ」
「ちちち、おいで、怖くないよ~?」
「凶暴な魔物だったらどうするんだよ」
「んー、そうかな。今は俺達に怯えてるみたいだけど」
プルプルと体を震わせながらこっそりと俺らを見るモンスター、見る感じでは特に危なさそうとは思えないけど……でもこの【世界】に元からいるメイチャンの意見を信じた方がいいのか?
ん?
「なあ、お前怪我してるのか? ほら、《回復》……上手くできたかわかんねぇけど、っと! うおっ!」
「ぷるきゅ~っ!」
「わっ、わあ! く、擽ったいって! あはは!」
「お、おい! って、わっ、俺もかよ!」
「ぷぷきゅー!」
高速で震えてるなか後ろ足が赤く染まってた事に気づいた俺は怖がるだろうな、と思いながら拙いけど《回復》をかける。
マルの方がうまいけど、ゲームだったら《回復微量》レベルだけどさ。
でも、痛さがなくなったのか、そのウサギみたいなモンスターは俺に飛び掛ってきて、肩や首辺りをクルクル回りまくる! フワフワの毛がこそばゆくて大笑いして、それをみたメイチャンが心配して近づいたらウサギはそっちに!
二人して、いや二人と一匹で大笑いした。
「はあはあ、めっちゃ笑ったー! はらいてー!」
「だな、なんか腹すいたわ」
「ぷきゅ? ぷぷ!」
「ん? 俺らに「ついて来い」って?」
チラチラ振り返るウサギの後をついて行って、【森の奥】へそこから短めの【洞窟】を抜けた先には──
「「うお、すげー」」
「ぷきゅ! ぷきゅ!」
一面色んな果物がなる木が生えていた。
なんか、[クリスマスツリー]の[オーナメント]みたいだ。
「コイツの名前、[プキュギ]にしようぜ」
「いきなりなんだよ」
「だってさ、モンスターとかウサギとか言うよりは名前があった方が良いじゃん」
「まぁ……てか、そのプキュギ? 由来は?」
「プキュ鳴きするし、ウサギのギ!」
「思ってた通り単純な理由だった。」
「えー! 良いじゃん、な? プキュギも喜んでるし!」
「ぷーきゅ!」
ピョンと飛び跳ねて鳴くプキュギに俺らは笑いながら果実を取って口に入れるとめっちゃ美味い!
あれもコレもとモグモグ食べてるとお腹いっぱいになってその場で大の字になって寝そべった。
プキュギって名前の由来にはほんとはあるんだけど、好きだったマスコットキャラに似てたから──って説明しても分かんねぇよな。
「はあ~……腹いっぱい……【ココ】からの脱出方法が分かればなぁ」
「だな、あの【森】を抜ける方法ね……てかこのまま先に進んでも無理そうだな」
「だよねぇ」
果実の木より奥に見えるのは、ニジニジした《結界》の壁が見えてさっき歩いて迷った所も《コレ》が原因なのかそれとも。
「ぷーきゅきゅー!」
「プキュギ? お、おいっ!」
「何してんだアイツ」
プキュギが大きく鳴くとそこに現れたのは先生が出した【異次元空間】だった。そこにぴょいと入ってくプキュギの姿に驚いて俺は繋がれてない方の手を伸ばすと──……
「「うわー!」」
「ケースっ、おま!」
「吸い込まれるとは思ってなかったんだよー!」
「ぷきゅきゅー!」
「プキュギ! 待てって!」
「くっ、重力に押しつぶされたり、浮上したり忙しいな」
「なんか吐き、吐きそう……っ」
「う、おっ、吐くな! 我慢しろ!」
「じゃ、抱きつくから頑張って、」
「うおおー!」
俺達の手首が繋がってることが幸いしてんのか、【空間】の中で縦横斜めに体がシャフルしてても離れ離れになることは無かった。
けど、食べた後にコレだから……ううっ、と俺が気持ち悪さに目を回す。
メイチャンは「絶対に吐くな!」っていうからどうにか彼の胸元にひっついて、後は任せた。
ちな、プキュギはピョンピョン跳ねて慣れてるように先へ移動していた……
「「ゔっ」」
「ぷきゅー!」
「なんとか、吐かずにすんだ……でも気持ち悪い」
「はあ、俺も疲れたわ。いったん休憩。てか、重いどけ」
「ぎゃん! ひでー!」
「うるせっ」
「ぷー! きゅー! ぷー! きゅーう!」
ポンと【空間】から吐き出された俺らは【芝生の上】に落ちた。下が硬いところじゃなくてよかった。
まだ頭がくらくらするなかで、メイチャンの上に倒れて動けない俺にメイチャンは乱暴に横にベンってして痛いおもいをする。
まあ? ほぼ背格好に差がないから重かったんだろうけどさ、これで吐いたらどうするんだよ、ってメイチャンを見たら頬が赤くなってて俺はオデコを当てると熱くなってて《回復》もかける。
「なっ、びっくりするだろっ!」
「だって、顔熱いし、無理してるから熱でも出たんだろ」
「あ、あのなあ……ま、別にいいけど」
なんかため息をつかれたんだけど。むう。
プキュギの方はずーっとさっきから「ぷー! きゅー! ぷー! きゅーう!」って言ってるし、どうしたんだ?
「あなた、【ココ】に居たのね」
「「え、誰」」
「あら、この子を見守ってくれた人達?」
「この子、ってプキュギの事?」
「あらまあ、プキュギって名前をつけてもらったの?」
「えっと、名前がないと不便かなって、メイチャン? どうしたんだ?」
「いや、まさか……そんな筈は、」
「うん?」
「あの、貴女の名前は──……」
スッと音もなく俺らの、いやプキュギの前に現れた見たことがないぐらい美人な女性が居た。
彼女は薄いピンクの長い髪に少し濃いピンクの目をしたキラキラと輝くマナを纏ってる。白く長いシンプルなワンピースを着て裸足だけど、それをみてメイチャンは固まってる。
プキュギはその人に抱っこされると頭をスリスリとその人の頬に擦って仲のいい間柄なのが分かったけど、俺達みたいに名前をつけてる訳じゃないらしい。
プキュギって付けたことを教えると優しく微笑み、俺をみて少し悲しそうな目をした様に見えて首を傾げた。
「私の名前はロメマィン。やっぱり、触れられないのね、でもせっかく会えたのだもの、この子を通して貴方に《ギフト》をあげるわ」
「へ──」
──……
「おい、ケース!」
「んっ、もーちょっと、……あとごふん、」
「寝るなー! 起きろよ、とりあえず目ぇあけろ」
「んっ、う、めいちゃん……おはよ~……ふあっ」
目を開けるとメイチャンが居て、なんだか長い時間夢を見てた気がして首を傾げると、「【アッチ】で先生が呼んでるから行こうぜ」って俺の手を引っ張って先に進む。
あれ、いつの間に帰ってきて、あれ? メイチャンと繋がってた手首の取れてる!
「なあ、俺達いつ帰ってきたんだ?」
「わかんね、気づいたら【あそこ】に寝っ転がってたらしいって、他のやつが」
「どこまで覚えてる? 俺なんか記憶があやふやでさー」
「……白い魔物の事は覚えてるか?」
白い、モンスター……
「プキュギの事だよな、そりゃもちろんっ、って居ないし、どこ行った」
「その後のことは?」
うん? えーっと、
「プキュギに果実がいっぱいなってる木を見つけてもらって、めっちゃ食べてその後俺ら昼寝しちゃったんだよな。メイチャン、プキュギがどこに行ったか知らね?」
「ああ、アイツなら仲間が迎えに来てくれて帰っていったよ」
「そっかー、仲間に会えたんだな。よかったぁ」
「……だな、もう集まってるらしいし急ごうぜ」
プキュギ達の群れすごいモフモフしてて見たかったなぁ。ああでも警戒されるか、また会えたら良いな。
俺はメイチャンの後を追って向かうと【集合場所】にはマル達も集まっていた。
「まる~っ! ひさしぶりぃ~!」
「わわっ! ど、どうしたの?」
「マルから離れろ」
「だってぇ、マルとめっちゃ離れてたからさぁ」
マルの後ろ姿を見つけて抱きつくとまた、ワーチャンからベリと首根っこを引っ張られて剥がされる。
まだ何組か帰ってきてないらしいから待つ間駄弁る。
やっぱ【迷宮内】の内容が違うらしくて、マル達のとこは、【属性エリア】ってのがあって《水》と《聖》を2人合わせて突破したりしてたらしい。
「なんか話を聞いてるとケース達の方は大変だったみたいだね」
「でもさ、プキュギにも会えたし悪くなかったぜ?」
「プキュギ? ってあの?」
「すげー時間かかった」ってあった出来事を言うとマルは俺達の冒険譚を目を輝かせながら聞いてくれるからつい色々喋っちゃって、プキュギの話もした。
マルは「あの?」って聞くからプキュギの特徴を言うとワーチャンが。
「嘘だろそれ。」
「は? 嘘じゃないし、メイチャンと一緒に」
「プキュギに似た魔物ではあったよ。本物じゃない」
「ね、ねえ。なんの話してんだよ」
「嘘じゃない、メイチャンと一緒に過ごしたんだ」って彼を見るとメイチャンは俺によく分からない話をする、意味が分からなくて三人に聞くとワーチャンが「それは神話に出てくる生物だ」と言った。
──ロメマィンっていう神様が居て、その人が自分の気に入ってた生物、プキュギに囲まれて生活していた。でもロメマィンの神族にプキュギが狙われて彼女はプキュギを保護する為に【異空間】を作って入り口にはどんな侵入も許さない大きな扉の《結界》を作ったらしい。
【そこ】でプキュギ達は末永く彼女と共に暮らしましたとさ。ちゃんちゃん。
っていう言い伝えを彼から聴く。
でも、プキュギって名前は──偶然同じ名前なんてあり得るのか?
うーん、わかんねぇ。
メイチャンも2人の話にうんうんと頷いてるし。
そういうもんなのかなぁ。
『おとうさま、げんきないですか?』
『おとうさまがげんきがなくて、めまはかなしいです』
『これは? かわいい。ぷきゅぎ! えへへかわいい』
『おとうさまになでられるの、きもちいいです』
「【コッチ】だったらいいけど」
「それな」
そこは【真っ暗な道】で《ライト》を使おうとしたのにすぐに消えてしまった。
メイチャンはそれでも進むから俺も後をついていく──何処に続く【道】なのか分からずに──……
──ぷきゅー
──ぷぷぷ
──ぷうぷう
「なんだあれ」
「モンスター……?」
【真っ暗な道】を進んだ先には最初の【ファンシーエリア】があってそこにウサギのようなモフモフした白い毛玉が一匹だけ居た。
どう見てもモンスターなんだけど、俺達に気付くと【木の陰】に隠れてしまった。
「【ココ】も外れかぁ」
「ちちち、おいで、怖くないよ~?」
「凶暴な魔物だったらどうするんだよ」
「んー、そうかな。今は俺達に怯えてるみたいだけど」
プルプルと体を震わせながらこっそりと俺らを見るモンスター、見る感じでは特に危なさそうとは思えないけど……でもこの【世界】に元からいるメイチャンの意見を信じた方がいいのか?
ん?
「なあ、お前怪我してるのか? ほら、《回復》……上手くできたかわかんねぇけど、っと! うおっ!」
「ぷるきゅ~っ!」
「わっ、わあ! く、擽ったいって! あはは!」
「お、おい! って、わっ、俺もかよ!」
「ぷぷきゅー!」
高速で震えてるなか後ろ足が赤く染まってた事に気づいた俺は怖がるだろうな、と思いながら拙いけど《回復》をかける。
マルの方がうまいけど、ゲームだったら《回復微量》レベルだけどさ。
でも、痛さがなくなったのか、そのウサギみたいなモンスターは俺に飛び掛ってきて、肩や首辺りをクルクル回りまくる! フワフワの毛がこそばゆくて大笑いして、それをみたメイチャンが心配して近づいたらウサギはそっちに!
二人して、いや二人と一匹で大笑いした。
「はあはあ、めっちゃ笑ったー! はらいてー!」
「だな、なんか腹すいたわ」
「ぷきゅ? ぷぷ!」
「ん? 俺らに「ついて来い」って?」
チラチラ振り返るウサギの後をついて行って、【森の奥】へそこから短めの【洞窟】を抜けた先には──
「「うお、すげー」」
「ぷきゅ! ぷきゅ!」
一面色んな果物がなる木が生えていた。
なんか、[クリスマスツリー]の[オーナメント]みたいだ。
「コイツの名前、[プキュギ]にしようぜ」
「いきなりなんだよ」
「だってさ、モンスターとかウサギとか言うよりは名前があった方が良いじゃん」
「まぁ……てか、そのプキュギ? 由来は?」
「プキュ鳴きするし、ウサギのギ!」
「思ってた通り単純な理由だった。」
「えー! 良いじゃん、な? プキュギも喜んでるし!」
「ぷーきゅ!」
ピョンと飛び跳ねて鳴くプキュギに俺らは笑いながら果実を取って口に入れるとめっちゃ美味い!
あれもコレもとモグモグ食べてるとお腹いっぱいになってその場で大の字になって寝そべった。
プキュギって名前の由来にはほんとはあるんだけど、好きだったマスコットキャラに似てたから──って説明しても分かんねぇよな。
「はあ~……腹いっぱい……【ココ】からの脱出方法が分かればなぁ」
「だな、あの【森】を抜ける方法ね……てかこのまま先に進んでも無理そうだな」
「だよねぇ」
果実の木より奥に見えるのは、ニジニジした《結界》の壁が見えてさっき歩いて迷った所も《コレ》が原因なのかそれとも。
「ぷーきゅきゅー!」
「プキュギ? お、おいっ!」
「何してんだアイツ」
プキュギが大きく鳴くとそこに現れたのは先生が出した【異次元空間】だった。そこにぴょいと入ってくプキュギの姿に驚いて俺は繋がれてない方の手を伸ばすと──……
「「うわー!」」
「ケースっ、おま!」
「吸い込まれるとは思ってなかったんだよー!」
「ぷきゅきゅー!」
「プキュギ! 待てって!」
「くっ、重力に押しつぶされたり、浮上したり忙しいな」
「なんか吐き、吐きそう……っ」
「う、おっ、吐くな! 我慢しろ!」
「じゃ、抱きつくから頑張って、」
「うおおー!」
俺達の手首が繋がってることが幸いしてんのか、【空間】の中で縦横斜めに体がシャフルしてても離れ離れになることは無かった。
けど、食べた後にコレだから……ううっ、と俺が気持ち悪さに目を回す。
メイチャンは「絶対に吐くな!」っていうからどうにか彼の胸元にひっついて、後は任せた。
ちな、プキュギはピョンピョン跳ねて慣れてるように先へ移動していた……
「「ゔっ」」
「ぷきゅー!」
「なんとか、吐かずにすんだ……でも気持ち悪い」
「はあ、俺も疲れたわ。いったん休憩。てか、重いどけ」
「ぎゃん! ひでー!」
「うるせっ」
「ぷー! きゅー! ぷー! きゅーう!」
ポンと【空間】から吐き出された俺らは【芝生の上】に落ちた。下が硬いところじゃなくてよかった。
まだ頭がくらくらするなかで、メイチャンの上に倒れて動けない俺にメイチャンは乱暴に横にベンってして痛いおもいをする。
まあ? ほぼ背格好に差がないから重かったんだろうけどさ、これで吐いたらどうするんだよ、ってメイチャンを見たら頬が赤くなってて俺はオデコを当てると熱くなってて《回復》もかける。
「なっ、びっくりするだろっ!」
「だって、顔熱いし、無理してるから熱でも出たんだろ」
「あ、あのなあ……ま、別にいいけど」
なんかため息をつかれたんだけど。むう。
プキュギの方はずーっとさっきから「ぷー! きゅー! ぷー! きゅーう!」って言ってるし、どうしたんだ?
「あなた、【ココ】に居たのね」
「「え、誰」」
「あら、この子を見守ってくれた人達?」
「この子、ってプキュギの事?」
「あらまあ、プキュギって名前をつけてもらったの?」
「えっと、名前がないと不便かなって、メイチャン? どうしたんだ?」
「いや、まさか……そんな筈は、」
「うん?」
「あの、貴女の名前は──……」
スッと音もなく俺らの、いやプキュギの前に現れた見たことがないぐらい美人な女性が居た。
彼女は薄いピンクの長い髪に少し濃いピンクの目をしたキラキラと輝くマナを纏ってる。白く長いシンプルなワンピースを着て裸足だけど、それをみてメイチャンは固まってる。
プキュギはその人に抱っこされると頭をスリスリとその人の頬に擦って仲のいい間柄なのが分かったけど、俺達みたいに名前をつけてる訳じゃないらしい。
プキュギって付けたことを教えると優しく微笑み、俺をみて少し悲しそうな目をした様に見えて首を傾げた。
「私の名前はロメマィン。やっぱり、触れられないのね、でもせっかく会えたのだもの、この子を通して貴方に《ギフト》をあげるわ」
「へ──」
──……
「おい、ケース!」
「んっ、もーちょっと、……あとごふん、」
「寝るなー! 起きろよ、とりあえず目ぇあけろ」
「んっ、う、めいちゃん……おはよ~……ふあっ」
目を開けるとメイチャンが居て、なんだか長い時間夢を見てた気がして首を傾げると、「【アッチ】で先生が呼んでるから行こうぜ」って俺の手を引っ張って先に進む。
あれ、いつの間に帰ってきて、あれ? メイチャンと繋がってた手首の取れてる!
「なあ、俺達いつ帰ってきたんだ?」
「わかんね、気づいたら【あそこ】に寝っ転がってたらしいって、他のやつが」
「どこまで覚えてる? 俺なんか記憶があやふやでさー」
「……白い魔物の事は覚えてるか?」
白い、モンスター……
「プキュギの事だよな、そりゃもちろんっ、って居ないし、どこ行った」
「その後のことは?」
うん? えーっと、
「プキュギに果実がいっぱいなってる木を見つけてもらって、めっちゃ食べてその後俺ら昼寝しちゃったんだよな。メイチャン、プキュギがどこに行ったか知らね?」
「ああ、アイツなら仲間が迎えに来てくれて帰っていったよ」
「そっかー、仲間に会えたんだな。よかったぁ」
「……だな、もう集まってるらしいし急ごうぜ」
プキュギ達の群れすごいモフモフしてて見たかったなぁ。ああでも警戒されるか、また会えたら良いな。
俺はメイチャンの後を追って向かうと【集合場所】にはマル達も集まっていた。
「まる~っ! ひさしぶりぃ~!」
「わわっ! ど、どうしたの?」
「マルから離れろ」
「だってぇ、マルとめっちゃ離れてたからさぁ」
マルの後ろ姿を見つけて抱きつくとまた、ワーチャンからベリと首根っこを引っ張られて剥がされる。
まだ何組か帰ってきてないらしいから待つ間駄弁る。
やっぱ【迷宮内】の内容が違うらしくて、マル達のとこは、【属性エリア】ってのがあって《水》と《聖》を2人合わせて突破したりしてたらしい。
「なんか話を聞いてるとケース達の方は大変だったみたいだね」
「でもさ、プキュギにも会えたし悪くなかったぜ?」
「プキュギ? ってあの?」
「すげー時間かかった」ってあった出来事を言うとマルは俺達の冒険譚を目を輝かせながら聞いてくれるからつい色々喋っちゃって、プキュギの話もした。
マルは「あの?」って聞くからプキュギの特徴を言うとワーチャンが。
「嘘だろそれ。」
「は? 嘘じゃないし、メイチャンと一緒に」
「プキュギに似た魔物ではあったよ。本物じゃない」
「ね、ねえ。なんの話してんだよ」
「嘘じゃない、メイチャンと一緒に過ごしたんだ」って彼を見るとメイチャンは俺によく分からない話をする、意味が分からなくて三人に聞くとワーチャンが「それは神話に出てくる生物だ」と言った。
──ロメマィンっていう神様が居て、その人が自分の気に入ってた生物、プキュギに囲まれて生活していた。でもロメマィンの神族にプキュギが狙われて彼女はプキュギを保護する為に【異空間】を作って入り口にはどんな侵入も許さない大きな扉の《結界》を作ったらしい。
【そこ】でプキュギ達は末永く彼女と共に暮らしましたとさ。ちゃんちゃん。
っていう言い伝えを彼から聴く。
でも、プキュギって名前は──偶然同じ名前なんてあり得るのか?
うーん、わかんねぇ。
メイチャンも2人の話にうんうんと頷いてるし。
そういうもんなのかなぁ。
『おとうさま、げんきないですか?』
『おとうさまがげんきがなくて、めまはかなしいです』
『これは? かわいい。ぷきゅぎ! えへへかわいい』
『おとうさまになでられるの、きもちいいです』
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