バトンタッチした話

加速・D・歩

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136 カメイメの誕生日

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「この子がプキュギかぁ。ケースケを護ってくれてありがとうね」
「プ、プウ…… プ? ププッ」
「なんか避けられちゃうみたい」
「変だな、ヌヌくんやワーチャンには懐いたのに。」
「怖くないよ~おいで~……」
「プップップッ?!」
「マルが美人だからかな?」
「えー、そういう反応じゃなかったんだけど……ま、無理しても良くないよね。」

 帰ってきたマル達も2人で担当してたらしく、ま、俺らと同じくワーチャンと仲良くしてたらしい。
 帰りにあった事を話して、プキュギをマルに見せるとプキュギはつぶらな目をカッと見開いたあと直ぐに俺の後ろに隠れてしまった。
 可愛いもの好きなマルに撫でて欲しかったし、本人も触りたそうにしてるんだけど、んー……今は無理っぽい?

「プキュギ、俺の兄な? マルって言って俺の大事な人だからよろしくな」
「マルゥメです、プキュギ改めてよろしくね」
「プゥプゥ……っ、プー」

 帰ってきた時に【部屋】にいたヌヌくんにはすぐに抱っこして可愛がってもらったし、いつも仏頂面なワーチャンにも抱っこされたのに。ちな、癒し効果で? ワーチャンの表情が和らいでいた、凄いぞプキュギ!
 で、マルに会わせたんだけどなぁ。まあ、まだ話したいことがあったからプキュギは【部屋の中】に放流しつつ、マルの横に座りながら駄弁ってると、ピョンと俺達の間にプキュギが入ってきた。

「わっ、」
「うお、どうしたんだ?」
「プ、プ……プウプ? プププ?」
「なんか話しかけられてる? ごめんね、言葉がわかんないや」
「プウ・・・プ、」お母様じゃないんですね、それなら

 あれ、またなんか聴こえて──?
 めっちゃマルの方を見ながらプキュギは鳴く。
 マルは困った表情で、でもその後すぐにプキュギは決心したような顔? で、マルの膝に乗って丸くなった。

「えっ、さ、触っていいの……?」
「ププッー」
「えへへ、柔らかくて気持ちいい」
「プウプウ」
「慣れたみたいだ。良かったなマル」
「うんっ!」

 美人なマルとフワフワなプキュギ、絵になるな……
 なんか知らないけど神聖な雰囲気が漂う空間になっていた。
 触れるとマナが伝わってもあってプキュギはウトウト気持ちよさそうにしてる。
 そのまま、メイチャンの誕生日について話を進める。ってもワーチャンと特に内容は変わらないけど、俺もマナで作ってる[鞘]もあとちょっとだし、後で行って仕上げしよう。


 マルと別れてから、【部屋】に戻ってプキュギを置いて、すぐに【工房】に向かった。
『一人で行くのは駄目』って言われてるから、イデチャンとカッチャンが用事があるって事で一緒に行く。

「へぇ。なるほどね」
「2人の用事は……?」
「我らは装備の修理に出してたのを受け取りにな。【大会】も近いし」
「そうそう、だいぶ前に手に着ける武器の金具が取れちまってよ」
「我が、魔剣もだ」

 カッチャンの場合は自称魔剣ってみんな言ってたけど、本当はどうなんだろう。前に見せて貰ったときは、黒い刀身であれだ、刀だった。
 この【世界】にも刀があって、過去に来た稀人が使ってたらしい。
 で、その人がべらぼうに強くて、それを見た人達が見様見真似で使い始めたんだけど、なんか、力の入れ方? がうまく行かなくて、すぐにへし折っちゃって余程の達人じゃないと使えないみたいな認識の武器らしい。
 ちな、枝剣って通称されてるらしい。
 

 そんなこんなで【工房】に来た。よし、取り掛かるぞ!
 2人も装備を受け取りつつ、他の装備や注文したりと各々忙しそうだ。

 型にマナを入れていた所に、溶かした鉄を入れて、固まったら型から外してマナを混ぜたコーティングを[鞘]の周りに塗って、あとは乾かすだけ──ププッ

 って、ああっ!
 突然横から現れたプキュギに[鞘]が踏まれていく。
 足跡とフワフワな毛が張り付いて──なんか凄い良い感じになった。結果的には。

「プキュギ?! なんで【ココ】に、危ないしもう!」
「プキュっ、プルル! プキュ~!」
「うーん、なんか喋ってるんだろうけど分かんね」
「ププッ、ププッ!」
「まー、俺が模様をつけるよりいい感じに出来たし、いいか」
「プ~♪」

 足跡は適当に踏んだはずなのに、なんか上手いこと装飾風になってるし、白い毛は羽が舞うような見た目になっていた。仕上げのコーティングをして乾かせば、完成!

[鞘]とプキュギを抱きかかえてイデチャン達の所に行く。

「お。ケースの使い魔か?」
「白き天使だな」
「ププ!」
「プキュギだ、よろしくね。てか知らない相手にもグイグイ行くのになぁ」

 なんで、マルには駄目だったんだろう? 
 やっぱマルが美人すぎてビックリした説?
 そういやプキュギって性別どっちなんだろう。




「プキュギさんごめんなさい、もうしないので、許してください……」
「ケースくん……プキュギめちゃくちゃ怒ってるよ……」
「ブッブ!」

 帰ってきて荷物を置いたあと、プキュギを裏返してみたら毛で覆われてて分かんなかったからちょっと見ようとしたら、顔面に体当たりをされたあと、俺は後ろに倒れた。
 近くにいたヌヌくんが心配そうに見てるとプキュギは彼の腕の中に……

 謝っても謝ってもその日は俺に近づかないプキュギだった。


──帰ってきたらロメマィンが居るとはな。
──お父様なんて知りませんっ!
──おいおい、どうした? お前パパっ子だろ
──お父様はデリカシーが無いんですっ!
──まあ、無いだろうな。しかも今は無垢な子供だ。
──・・・はあ、分かりましたよ。今回だけですよ
──で、マルゥメとは会ったか?
──はい、お母様そっくりでしたから。でも別人ですね
──まー……そうだな。あの2人とその恋人2人にはちゃんと護ってやれよ
──ええ、分かってますわ。


 ん……っ、ぁれ、……目が覚めたらお腹の上が重くて手をやるとフワッとしたものに当たる。
 良かった……プキュギに嫌われてもう触れないと思ったから……

 ちゃんと目が覚醒したあとも、プキュギは俺の腕の中に飛び込んできた。顔をみるとまだ不服そうにプイとしてるけども。
 えへへ、と笑いながら彼? 彼女? を撫でる。

「おはよ、ケース」
「おはよヌヌくん。」
「今日だよね?」
「そうだよ、昼頃にやるつもり」
「分かったよ。あ、そういえば」

 ヌヌくんが挨拶ともに朝はメイチャン達は休日だけど【大会】に向けて訓練してるからお誕生日パーティーは「昼頃から」と伝える。
 ヌヌくんが俺らをみて2つの[カード]を渡して来た。

「これは?」
「女の子と男の子が描いてある[ブロマイド]だよ。君頭が良いから違いが分かるんじゃない……?」
「そっか、プキュギ、こっちが女の子、こっちが俺らみたいな男ね。君に性別があるなら、どっちなの?」
「プキュー!」

 プキュギが飛びついたのは女の子の方だった。

「あ~……」
「それならあんなに怒るのは当然だよね」
「本当にゴメン。マジでもうしません!」

 二度目、シッカリ謝りました。
 その後は他の[カード]も作って彼女と会話を試み──と思ったらマルから呼ばれてヌヌくんにプキュギを任せて、料理の手伝いをしに行く!

 よし、今回は頑張らないと!
【調理室】には俺達とメメちゃんやリーナ、キラっちやリィちゃんとか大勢で行くことにこの前みたいな事が起きたら大変だってことで。

「ちょっと、さっき切ったの【コ】に入れて!」
「そっちの、使ってなかったら貸して!」
「盛り付けは任せろー! ガッガッガッ!」
「いや、なんの音?! 雑にしないでよ!」

 うーん、騒がしい。
 でもみんなでワイワイやるのは楽しい。

 マルには[ケーキ]作り、他はリーナが指揮をとって俺達に作業をふってる。
 俺とリィちゃんはあんま戦力にならないから盛り付けとか、使った料理器具の片付けとかしてたんだけど、リィちゃんが豪快に盛り付けをし始めてリーナとキラっちが大慌て、そんな中メメちゃんは黙々と料理を作っていた。

 メメちゃんの隣で簡単な食材を切ってたら、指を切ってしまった。

「いっ……」
「大丈夫、?」
「んっ、ふぇ……」
「血舐めただけ、でも美味しかった」
「ふあ……っ、」
「け、ケース大丈夫?《回復》怪我治ったよ」
「二人ともありがと、お」

 メメちゃんがすぐに気づいて、俺の指を持つと彼の舌が、舐め取られてるだけなのに、ゾクゾクして、堪らない……それに気付いたマルが作業をとめてすっ飛んでくる。
 すぐに《回復》をかけられて、2人にお礼を言った。てか、このぐらいの傷なら俺でもすぐに綺麗に治せるんだけど……
 手を洗ってからまた切ろうとすると別の作業を言い渡された。

──ケースって平凡の癖に声えろいよなぁ
──表情もトロ顔で挿れたくなりましたよ
──そりゃマルゥメくんが心配するぐらいだよね


 なんとか昼前には全ての料理が完成して前回と同じ【会場】に運ぶ。
 飾り付けも終わってるし、メイチャンと一緒に【大浴場】に行った人達が帰ってくるだけだ。
 他の人達も集まりだして[クラッカー]を持つ。


【ドア】が開いてパァンッと[クラッカー]の音が鳴り響く。
 そこからはおめでとうの嵐。

「メイチャンおめでとう、はいあーん」
「ありがとう。前回といい豪華だな、ほらお前も食え」
「あむ、美味しい!」
「だな」

──カメイメくん幸せそう
──あいつらもラブラブだよな
──いいよなぁ、俺も恋人作りたくなるぜ
──僕なんかどう?
──えっ?!

 みんな思い思いに座りながら食べて駄弁って楽しく過ごした──
 音楽隊のリズムに合わせてプキュギも一緒にダンスしたり、マル達も楽しそうにしてるし、よかった。
 このまま、ずっと幸せに過ごせたら良いんだけど。

──プキューキュー!




 その日はプキュギをヌヌくんに任せて俺達は【テック先生の部屋】に居る。

「あっ、めいちゃ、あ、んっ、」
「この前あんなにシタのに、やっぱお前は凄いよ」
「はあっん、だって、めいちゃん気持ちいいから……また、イクぅ」
「手繋いで」
「ん。」
「離したくない」
「俺も……朝までシテ……ああっ」

 激しくされて彼の座ってる体勢でも騎乗位みたいに身体を上下に揺さぶって跳ねる。疲れたら彼の背中に手を伸ばして抱きしめながら彼が動く振動を感じる。

「たん、ぷ! れ、のぉ!」
「ああ、さっき見たよ。そろそろ変えないとって思ってたから、ありがとうな。」
「いいよぉっ、ああんっ、これ、きもち、」
「好きそうって思ってさ、ほら、イケ」
「イク、イクウゥゥウッッ」

 絶頂の後、そのまますやぁ。




──お。ヤッてんね~
──ヤラせねぇからな
──【ココ】俺の【部屋】なんですけどぉ……そういや教えた体位どーだった?
──すげぇ気持ちよさそうにしてた。あんた先生より【風俗】専門にした方が良いんじゃない?
──♪ まぁね。ま、それイッたら帰る支度しなよ~
──わかった。
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