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島の話3
しおりを挟む「もうそろそろお昼頃になりそうだね」
「ええ、確かに。」
「さっさと頂上登るんだったら急いだ方が良いかもね、気を付けて」
「お話、ありがとうございました」
教会には時計が付いてるんだけど、太陽が真ん中の位置になっていた。いつの間に。だいたいの町や村は識字率が低いから時計はこの絵のパターンが多いけど、王都や読み書き出来る人が多い学校なんかは数字が書いてある時計がある。あんまり見ないけどね。
斜めに上へ上へと登っていくとやっと平たい場所についた。ここがこの島の頂上か。
下を見下ろすと、ポツポツと家々が見える。
あ、あそこは泊まってる宿だ。
この島は一番でかいと聞いてたけど……うーん。遠くの景色はやっぱりモヤがあり見通せない。
女神の体がある方向をも見上げても変わらず。
自分がここに来た時のあっちの陸地はギリ見えた。小さい船がプカプカと浮いてるのが見える。
帰る時は港のライトを5回付けるんだっけな。
色んな人にここに来ることをオススメされたけど、自分の中で何か変わったことがあったんだろうか。
ん?
いや、気の・・・せいか?
目をゴシゴシとしてからもう一回遠くの湖の水面をよく見る。
「おお、旅の方! よく知らせてくれた!」
あれからすぐに下山して宿屋の主人に話すと主人は他の人へ慌てながら話に行き、帰ってくると鐘の音と教会があった丘へ避難してくれと言われ、何がなんだか分からず荷物を持ち、避難してきた。
「いや、あ、それであれは何だったんですか?」
「あれはのう、うーむ、恐竜じゃ」
「は?」
また聞いたことがないキョウリュウという言葉。リュウとついてるって事はドラゴンみたいなモノなのだろうか。東の国ではドラゴンの事をリュウと呼ぶから。
「恐竜を知らぬようじゃな。まぁ無理もない、ほぼ伝説的なモノじゃし」
一応、説明はしてくれたけど王都の城並みの大きさに首が異常に長く普段は湖の底に居るらしいんだがたまにこうやって姿を表す。で、大波を立てたりして危険らしい。あまり想像出来ないが確かにあの城ぐらいの生物が暴れまわっていたら怖いな……
それで避難ってことね。
廃墟の教会近くに何個もテントを張り夜を過ごす。
島の人数人が無事であります様に……と祈ってたので自分も聖塔教の祈りのポーズで願う。
朝になり、昨日よりも少し早めに上へ登る。あのキョウリュウとやらは──
見渡すも居なかった。島の下の方も特に被害はなく、壊れた家も無かった。良かった。
「おお、旅の方。様子を見てくれたそうじゃな」
「ええ、気になって。とりあえず目視では居なくなってたのと下の方にある家にも被害はないように見えました。」
「そうか、良かったの。」
それを聞いて下山しようとする島の人に疑問を聞いてみた。
「そのキョウリュウは討伐出来ないんですか? 冒険者達が来るなら依頼とか……」
すると島の人は困ったように顔を曇らせる。
普通なら冒険者が集うギルドに依頼書を出したりそれでも手が終えないなら王都の軍などに依頼するのが一般的。
「あれはのう、女神の手なのじゃ……」
「うん?」
話を聞くと、女神の手は普段湖の底に居て、たまーに魚を追うように動く、その時は水面も嵐が来た大海原の様に大荒れするらしい。その後は、魚も上に上がってきて大漁らしいが。
そしてその後、女神の手はキョウリュウの形で水面に現れては水面に出たり入ったりをし、波打つ。
なんでそんな事をするのか? と聞けば理由は分からないらしい。というか。
「女神様は生きてる、んですか?」
「うむむ……そもそも“女神”と言われてるだけで分からないことが多いのじゃそれこそ」
「守り手じゃないと分からない、かもね?」
また突然会話に入ってきた教会の管理者。島の人はざわめく。
「ま、守り手様!」
「あの人が守り手様? 初めて見たわ」
え、管理者じゃなく守り手様なの?! 自分がビックリするのと同じく島の人もざわめく。
+
(. ❛ ᴗ ❛.)そろそろ5時なので、文字カウント的には1600ちょいぐらいらしい。短いね
絵時計は針の部分が無くて丸に半分ずつ太陽と月が描かれててそれが動いて大体の時刻を知らせてくれる。
猫と犬が追いかけっこをしてると考える地域もあるからそういうデザインもある。
文字や数字が読める場所には普通の時計があるが少ないのと高級品だったりする。
+
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